Linuxディストリビューション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 13:54 UTC 版)
配布方法
ディストリビューションは、自由に配布、利用の出来るソフトウェア(フリーソフトウェア)だけを集め、無料で提供されるものと、利用に料金を払う必要のある商用ソフトウェアや企業によるサポートを受けられる権利を含んだ有料のものに分けられる。大抵の場合、前者はFTPなどで公開されており、Torrentを利用した配布をするディストリビューション[1]も存在する。後者はユーザー数などに制限のあるライセンス契約によって提供される。どちらの場合も、CD-ROM等によって入手することができる。GNU/Linuxディストリビューターによっては両方を用意している場合や、サポートのみ有償で受けられる場合もある。
Debian系
パッケージ管理システムにdeb形式を使っている。主要なものは以下の通り。
- Debian GNU/Linux : 100%フリーソフトウェアであることが理念、コミュニティベース。
- ARMA aka Omoikane GNU/Linux : ファイルシステムにXFSを採用している。
- Astra Linux[2]:ロシアの政府機関における正式のOSのひとつ。
- Clonezilla - ディスクまたはパーティションの複製(クローニング)ならびにイメージ作成(イメージング)用。
- gNewSense : GNU FSDGに適合し、フリーソフトウェア財団の支援を受ける。Linux-libreを使用し、ファームウェアのレベルまで100%自由ソフトで構成される。
- Kali Linux : Debianベースの1DVDタイプ。ペネトレーションテスト目的に特化していることが特徴。BackTrackから派生。
- KANOTIX : DebianベースでCDブート/HDDインストール共可能。
- KNOPPIX : DebianをベースにCDブートで利用できるようにしている。
- MX Linux : Debianをベースとした中量級のディストリビューション。
- OpenMediaVault - NAS向けサーバOS。
- PureOS : 完全に自由ソフトウェアだけで構成されている、プライバシーとセキュリティ、利便性に重点を置いているGNU/Linuxディストリビューション。
- Raspbian:Raspberry Pi用のdebian。特定の機種用としての配布は、装置が固定しているため使いやすい。Idとパスワードの初期設定が好ましくない。ネットワークに接続する前にrootとID:piのパスワード設定をする必要がある。
- SLAX : CDブートで利用できるようにしている。9.xより前のバージョンではSlackwareをベースにしていた。日本語化されたSLAX-jaも存在する。
- SteamOS : ゲーム配信サービスSteamの運営元が開発したゲーミングPC用OS。
- Tails : Debianベースでプライバシーと匿名性に特化している。Live CD・Live USBに対応している。
- Ubuntu : 6ヶ月ごとのリリースと商用サポートを掲げる。デスクトップ環境としてGNOMEを採用している。
- Bodhi Linux : Enlightenmentから派生したウィンドウマネージャ、Mokshaを採用した軽量版。
- Edubuntu : 教育用にカスタマイズされている。
- Elbuntu : ウィンドウマネージャとしてEnlightenmentを採用している。
- elementary OS[3] : 独自のデスクトップ環境「Pantheon」を採用したMacOS風の画面。
- Gobuntu : フリーソフトウェアのみを利用している。
- Goobuntu[4][5] : Googleが社内で開発・利用しているとされている。非公開。
- Kubuntu : デスクトップ環境としてKDEを採用している。
- Linux Mint : MATEやCinnamonの採用でデザインやソフトウェア環境を改善し、マルチメディア関係のコーデックを充実させている。
- Peppermint : Chromiumを搭載している軽量のディストリビューション。Webアプリとの連携も強い。
- Linux Lite - Ubuntu LTS(長期サポート版)を基に開発。Xfce採用でアイコンや壁紙が美しい。アプリの追加や削除、WEBブラウザのキャッシュの削除なども容易。
- Lubuntu : デスクトップ環境としてLXDEを採用している。
- nUbuntu : セキュリティツールを多数含んでいる。
- Pear Linux[6] : macOS風に構成されたディストリビューション。
- Trisquel GNU/Linux : GNU FSDGに適合し、フリーソフトウェア財団のサーバーで使用される。ファームウェアのレベルまで100%自由ソフトで構成される。
- Ubuntu Christian Edition : 聖書全文とURLフィルタリングを搭載している。
- Ubuntu Lite : レガシーデバイスを備えた古いコンピュータ用。
- Ubuntu Studio : ハイエンドデスクトップ向け。デジタルコンテンツ制作ツールが多数プリインストールされている。リアルタイムカーネルのパッチも当てられている。
- Xubuntu : デスクトップ環境としてXfceを採用している。
- Zorin OS : Windows風の操作性を提供するディストリビューション。Wineを追加するとWindowsアプリも動作する。
- zUbuntu : IBM eServer zSeriesメインフレーム用。
- WLinux[13][14]
開発停止
- aptosid : Debian sidベースでCDブート/HDDインストール共可能。旧称はsidux。
- BackTrack : Debianベースであり、Kali Linuxの前身。ペネトレーションテスト目的に特化していることが特徴だった。
- CrunchBang Linux : ウィンドウマネージャとしてOpenboxを採用している軽量ディストリビューション。
- Corel Linux
- Ecolinux : デスクトップ環境としてXfceを採用した日本発のディストリビューション。
- Freespire : Linspireの無料版。CDブート/HDDインストール共可能。
- gOS : Googleが提供するWebアプリケーションを活用できるように設定されている。
- Damn Small Linux : KNOPPIXベース、軽量。
- Xenoppix : KNOPPIXにXenを搭載した日本のディストリビューション。
- Regret : KNOPPIXベースの日本のディストリビューション。
- Linspire : Windowsのような使い勝手を実現。旧称はLindows。
- MEPIS : 主にデスクトップ向け。CDブート/HDDインストール共可能。
- Progeny Debian : Red HatのAnacondaインストーラを移植したGNU/Linux。
- Fluxbuntu : Ubuntuベース。ウィンドウマネージャとしてFluxboxを採用している。
- UserLinux : Debianベースの企業向けデスクトップ用GNU/Linux。
- 巫女 GNYO/Linux : openMosixとSCoreを利用したPCクラスタが構築可能。CDブート/HDDインストール共可能。
Red Hat系
パッケージ管理システムとしてRPMを使っている。主要なものは以下の通り。
- Fedora : Red Hat Linux 後継のコミュニティによる実験要素が強い。
- Red Hat Enterprise Linux : コミュニティによるテスト済みのFedoraをベースにして安定させた。商用。
- Asianux : アジア5ヵ国の企業が共同開発。Red Hat Enterprise Linuxベース。
- CentOS : Red Hat Enterprise Linuxのクローン。
- Scientific Linux(旧 Fermi Linux) : Red Hat Enterprise Linuxのクローン。
- Berry Linux : 日本人の中田裕一朗がFedoraをベースに開発。
- Red Hat Enterprise Linux : コミュニティによるテスト済みのFedoraをベースにして安定させた。商用。
- Mageia : Mandriva Linuxをベースに開発。オープンソース。
- PCLinuxOS : Mandriva Linuxをベースに開発。デスクトップ指向。
- Vine Linux : 日本国産のLinuxディストリビューション。
- RedHawk Linux : RHELのカーネルをリアルタイムLinuxカーネルに置き換えた。商用。
- Oracle Linux: OracleがOracle製品に最適化したUnbreakable Enterprise Kernel(UEK)を採用。
開発停止
- Caldera OpenLinux : 商用。
- Haansoft Linux : 2006 Workstation は Asianuxベース。
- HOLON Linux : インターチャネル・ホロン社製。
- Kondara MNU/Linux : 開発者の一部がMomonga Linuxを立ち上げ。
- LASER5 Linux : 商用・個人(7.2exp以降開発停止。現在サポート終了)。
- Lycoris Desktop/LX : Windows に似たユーザーインタフェース。
- MIRACLE LINUX : 商用、Oracle対応、Asianuxへと移行。
- Momonga Linux : Kondara MNU/Linuxの後継。
- PS2 Linux : PlayStation 2上で動作する。Kondara MNU/Linuxベース。
- Red Flag Linux : 紅旗Linux 是中国製。Asianuxベース。
- Red Hat Linux : 商用および個人用 →Fedora Coreへ事実上開発を引き継ぎ。
- Red Star OS : 北朝鮮の国策配布版。
- White Box Enterprise Linux : Red Hat Enterprise Linuxのクローン。
- Mandriva Linux : 旧名称は、Mandrakelinux。商用版と無料版があった。
- StartCom Linux : Red Hat Enterprise LinuxベースのGNU/Linux。
- Yellow Dog Linux : FedoraベースでPowerPC専用。PlayStation 3公式対応。
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- ^ 例えばUbuntuなど。
- ^ www
.astralinux .ru - ^ Elementary OS
- ^ “The Register: Google at work on desktop Linux”. 2006年4月25日閲覧。
- ^ “Slashdot: Google working on Desktop Linux”. 2006年4月25日閲覧。
- ^ Pear Linux
- ^ ChaletOS - Google Sites
- ^ ChaletOS - DistroWatch.com
- ^ ChaletOS download | SourceForge.net
- ^ Live Voyager
- ^ DistroWatch.com: Voyager Live
- ^ Voyager 日本語情報トップページ - OSDN
- ^ Windows 10に最適化されたLinuxディストロ「WLinux」が爆誕 - 期間限定の50%オフでセール中
- ^ Windows 10 now has its own exclusive Linux distro -- WLinux
- ^ 日本語サポートパッケージ - sakurapup.browserloadofcoolness.com
- ^ 日本語化ファイル入手先
- ^ LxPup - Puppy Linux + LXDE 日本語情報トップページ - OSDN
- ^ Yara OSX - Home
- ^ Puppy Linux Discussion Forum :: View topic - Yara OSX 3
- ^ Linton, Susan (2007年3月). “A New Open Source Model?”. DistroWatch 2010年12月11日閲覧。
- ^ AudioPhile Linux | Quality audio on Linux
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