Gファイター
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劇中での活躍
マチルダ・アジャン中尉率いる輸送部隊のミデアによってホワイトベースに搬送された新型兵器として登場。第24話よりセイラ・マスがメインパイロットを務め(第23話のGファイター初登場時と第25話のGスカイ・イージー初登場時はハヤト・コバヤシが搭乗)、ガンダムとのコンビネーションにより、さまざまな場面で活躍する。その後、ジャブローでもう1機がスレッガー・ロウとともに追加されるが、スレッガー機はソロモン攻略戦にてビグ・ザムのクローにコクピットを直撃され、彼も戦死する(第36話)。セイラ機もア・バオア・クー戦にて損傷し、遺棄される。
しかし、Gファイターのデザインや合体変形機構はあまりに玩具的過ぎるという意見(ガンダムを収納する都合上、Gパーツでのみ構成されるGファイターは中身が空洞ということになってしまう。そもそも、Gファイターと変形バリエーションの誕生自体がスポンサー側による、旧来のロボットアニメ販売戦略に基づく要請である)から、劇場版ではコア・ファイターの強化仕様という設定でコア・ブースターが新たに登場する。こうして、Gファイターの登場シーンはコア・ブースターのそれに差し替えられることとなったが、劇場版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』では、スレッガー機がビグ・ザムに向かっていくシーンでGアーマーが、セイラが機体を放棄するシーンでGファイターが、それぞれ一瞬だけ映ってしまっている。
しかし、その後はGファイターの存在自体が否定されたわけではなく、映像作品にも登場している。OVA『GUNDAM EVOLVE../11』では、戦争が終結して間もないア・バオア・クーに、G-3ガンダムと合体したGアーマーおよびGブルが投入されている。
OVA『機動戦士ガンダム サンダーボルト』では、配信版第5話のア・バオア・クー攻防戦に登場。ビリー・ヒッカムの操縦するサイコミュ高機動試験用ザクとGアーマー形態で交戦してAパーツを破壊された後、格納されていたジムが上半身を反転させてガンダムMAモードと同様の形態をとるが、撃墜される。原作漫画に上記のシーンはないが、機体下部にキャタピラ部分の代わりに大型ミサイル2発を装着されたGファイターが登場するほか、コア・ブースターも登場する。また、外伝「砂鼠ショーン」では、陸戦型ガンダム系統のガンダムを内蔵したGアーマーが登場する。いずれもデザインが変更されており、特にGアーマーはガンダムを収容しているかが外見からは判別できないようになっている。
漫画『機動戦士ガンダム0079』では、原作と同様にハヤトやセイラが搭乗するが、デザインが大きく変更され、Gディフェンサーのようにガンダムの背部に合体するようになっている。そのため、GファイターとGアーマーの形態しか存在しない。サブフライトシステムとしての運用は可能で(作中ではランディングと呼称)、上部にガンダムが掴まるためのパーツが装備されている。同作品ではスレッガーは当初コア・ブースターを操縦しているが、ソロモン攻略戦の直前でブースターユニットが破壊され、新たに汎用型Gファイターが与えられる。この機体はGファイターの量産型で、コクピットが複座式に変更されて搭載ミサイルやペイロードも増加しているうえ、多数生産されて突撃隊の中核となり、強力なミサイルで空母ドロスを沈めるなど、大戦果を挙げている。
漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、主人公たちの前に立ちふさがる敵役として、ガンダム・ピクシーと合体したGアーマー形態で登場。ピクシーと分離した後、ネメシス隊のライトライナーの特攻で撃墜される。
「電撃ホビーマガジン」誌上で連載された企画『ソロモンエクスプレス』では、「劇場版ガンダムは連邦軍が関与した戦争記録映画であり、Gファイターはガンダムの核兵器運用オプションだったことからその存在を隠すため、映像を差し替えられた」というメタ的解釈がなされており、核ミサイルを装備した状態のGアーマーの画稿も掲載されている。ただし、これは本作の独自設定である。
注釈
- ^ 開発はV作戦で地球連邦軍のモビルスーツにコア・ブロック・システムの採用が決定した時点から開始されているとする資料も存在する[3]。
- ^ 補修用も含めて3機分とする資料[4]、ジェット・コアブースターの開発速度の速さから、実際に建造されたGメカはホワイトベースに配備された2機のみではないと考える事も不可能ではないとした資料も見られる[5]。また、ホワイトベースには初期生産型が2機配備されたと記述する資料も見られる[6]。
- ^ 準備稿(玩具用デザイン画)の流用である[13]。
- ^ 腹部装甲パーツは切り離され使用されない。
- ^ ただし、Gパーツ("G-PARTS"と表記)の諸元とされる[15]。
- ^ 第26話ではこの腹部装甲の付け外し過程が明確に描写されている。
- ^ 第26話で出撃待機中のGメカがこの状態で登場している。
- ^ この形態では本来、Gスカイからガンダムへ換装するためには一度コア・ファイターを分離して上下逆に再合体しなればならず、劇中ではコア・ファイターが最初から上下逆の状態でホワイトベースから射出されたこともある。GブルにガンダムBパーツを届ける形で使用される際にはガンダムAパーツの腹部装甲がBパーツと合わさった状態で射出している。劇中後半では、GブルイージーとGスカイで発進し、戦闘中に2機が合体・分離してガンダムとGファイターとに分かれて戦うシーンがある
- ^ 劇中では、オデッサ作戦でジオン公国軍のダブデから発射された水爆ミサイルを破壊するため、ガンダムがGスカイイージーに乗るシーンがあるが、この時ガンダムは後部のGパーツではなく前部のコア・ファイターの上に乗っており、コア・ファイターの大きさがオーバースケールであった
出典
- ^ a b c d e f g 『模型情報別冊 MSバリエーションハンドブック2』バンダイ、1983年5月、6頁。
- ^ a b c d e 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、121-122頁。ISBN 978-4063721775
- ^ a b c d e f 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、117-120頁。ISBN 978-4063721775
- ^ 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、30-31頁。ISBN 978-4063721775
- ^ 『MG 1/100 Gアーマー リアルタイプカラー』バンダイ、2009年6月、組立説明書、2頁。
- ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、124-125頁。ISBN 978-4-04-120210-4
- ^ a b c d e f g h 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、123-128頁。ISBN 978-4063721775
- ^ a b c d 「129 Gアーマー」『機動戦士ガンダム MSV コレクションファイル[地球編]』講談社、2000年6月。ISBN 978-4063465518
- ^ a b c d e 『MG 1/100 Gファイター(ガンダムVer2.0用V作戦モデル)』バンダイ、2009年1月、組立説明書、2頁。
- ^ a b c d e f g h i j 『HGUC 1/144 Gアーマー(Gファイター+RX-78-2ガンダム)』バンダイ、2004年10月、組立説明書。
- ^ a b c d 『MG 1/100 Gファイター(ガンダムVer2.0用V作戦モデル)』バンダイ、2009年1月、組立説明書、3頁。
- ^ a b c 『MG 1/100 Gファイター(ガンダムVer2.0用V作戦モデル)』バンダイ、2009年1月、組立説明書、17頁。
- ^ 『機動戦士ガンダム ガンダムアーカイブ』メディアワークス、1999年6月、90-91頁。ISBN 978-4840212113
- ^ a b c d e f 『ロマンアルバム・エクストラ44 機動戦士ガンダムII 哀 戦士 編』徳間書店、1981年9月、108-109頁。
- ^ a b c d e 大河原邦男・松崎健一監修『ファンタスティックコレクション・スペシャル 機動戦士ガンダム・マニュアル』朝日ソノラマ、1981年3月。
- ^ 『ラポートデラックス 機動戦士ガンダム大事典 一年戦争編』1991年6月、103頁。
- ^ a b c d e f g h i 『講談社のポケットカード8 モビルスーツコレクション』1982年1月。
- ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』バンダイ、1989年2月20日初版発行、109頁。(ISBN 4-89189-006-1)
- ^ a b 『機動戦士SDガンダム BB戦士 G-アーマー』バンダイ、1989年6月、組立説明書。
- ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、128-129頁。ISBN 978-4-04-120210-4
- ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、130-131頁。ISBN 978-4-04-120210-4
- ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、126-127頁。ISBN 978-4-04-120210-4
- ^ a b c 『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』 大日本絵画、1988年、59頁。ISBN 978-4-499-20525-2。
- ^ ガンダムエース02 2024, p. 167-169, 「0083 REBELLION PLAYBACK」08.
- ^ a b 『ゲームギャザ』2001年12月号、ホビージャパン、173頁。
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