D-VHS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/11 08:30 UTC 版)
他規格との連携
Blu-ray Discを発売した松下電器産業(現・パナソニック)は、2004年4月にD-VHS製品を出荷完了している。ソニー、シャープも同様にBlu-ray Discへと移行した。
パナソニックはこれに伴い、単体デジタルチューナーやデジタル3波チューナー内蔵テレビから、D-VHSの録画に不可欠なi.LINK端子を撤去したモデルを販売している。ただし、パナソニックのBDレコーダー「DIGA」の「DMR-BW」シリーズには、i.LINK端子が搭載されており、ハードディスクに録画したハイビジョン番組を、Blu-rayメディアの他、D-VHSテープにもムーブ可能。公式にパナソニック製BDレコーダーとの連携が保証されているのは、同社のD-VHSデッキである「NV-DHE10」、「NV-DH1」、「NV-DHE20」、「NV-DH2」の4機種である。
ソフト
ハイビジョン記録されたパッケージ規格 “D-Theater”も開発された。D-Theater規格のテープはD-Theater機能を搭載したD-VHSデッキでしか再生できない。D-TheaterにはDVDと同じくリージョンコードがあり、パッケージとデッキのリージョン番号が一致しないと再生できない。アメリカ市場ではソフトが商品化されているが、日本市場でのD-VHSソフトは、僅か1タイトルが発売されたに過ぎない[9]。D-VHS方式開発メーカーである日本ビクター自身がBlu-ray Discに移行している上に、D-VHSの機器の日本市場向けモデルの製造が打ち切られたことから、今後新たなるD-Theaterソフトの発売の可能性は絶無である。
D-VHS録画用ビデオカセットテープについては、パナソニック、ソニー、日立マクセル(現・マクセル)、TDK、富士フイルムは生産を終了。
ビクターの記録メディア事業を会社分割して設立した、ビクターアドバンストメディア(太陽誘電子会社:2016年3月31日解散)も2014年1月末に生産完了、2015年12月末で販売を終了した[10][11]。
2021年現在、D-VHSビデオカセットテープの新品入手はインターネットショッピングで可能だが、一般家電量販店では非常に難しい状態である。
脚注
注釈
出典
- ^ D-VHS入門、ACII.jp、2001年4月19日
- ^ D-VHSからのMPEG-2キャプチャが可能なIEEE1394カード GV-DVC3/PCI、ASCII.jp、2002年1月18日
- ^ VHSのデジタルフォーマット「D-VHS」全仕様決定、日本ビクター、1998年7月3日
- ^ CSデジタルチューナー内蔵 D-VHS VTRを発売 - 日立製作所、1998年8月27日
- ^ 世界初 アナログ地上波・BS放送をデジタル記録する D-VHS VTR DT-DR3000」を発売、日立製作所、1999年7月15日
- ^ IEC 60774-5 Ed. 1.0:2004 12.65 mm (0.5 in)磁気テープをVHSで使用するヘリカル走査ビデオテープカセットシステム-第5部:D-VHS、JSA GROUP Webdesk、2004年4月7日
- ^ 2011年以降のBSデジタルD-VHS記録で支障が出る可能性 -BS再編などで設計上限を超える可能性。ビクター発表 - AV Watch、2009年4月13日
- ^ 総務省「衛星放送の現状 平成29年度第2四半期版」30頁以降参照
- ^ D-VHS ハイビジョン モニターチェックテープ、Phile-web
- ^ S-VHS/D-VHS/W-VHSビデオテープ生産完了のお知らせ - ウェイバックマシン(2014年12月16日アーカイブ分)、ビクターアドバンストメディア、2014年1月31日
- ^ 商品に関するお問い合わせ窓口のご案内、太陽誘電
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