BYOD 逆BYOD (Inverse-BYOD)

BYOD

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/09 07:18 UTC 版)

逆BYOD (Inverse-BYOD)

Inverse-BYOD(日本語に訳すと逆BYOD)とは、BYODと逆の形態で、企業が従業員に、業務及び適切な個人利用において使用可能な状態で、ネット接続可能な機器を提供するものである。逆BYODでは、企業内部のネットワークへの接続において、アクセスポリシーなどの規約に基づき制限をかける。例えば、一般的で開放されたインターネット接続(商用ISPや携帯サービスに接続されたWiFiのアクセスポイントなど)からの接続を拒否し、機器の脆弱性などに対するセキュリティ保護対策を必須とする。

また、逆BYODでは、インターネットに起因するリスクを低減することにより、企業ネットワークにおけるセキュリティ耐性を向上させる。これは、広帯域を占有するトラフィック(例えば動画)を、管理がほとんどされていないネットワークに置くことにより、ネットワークのパフォーマンスを向上させ、リスクに対するフィルタリングを減らすことにより、ユーザーのインターネット接続環境を向上させる。(企業が電子メールやリモートデスクトップやウェブポータルのようなインターネットを介したサービスを提供していると仮定するなら)広帯域の接続と待ち時間の短縮は携帯性を向上させる。従業員は最新技術の機器・環境を利用できるため、モラルも向上させる。

それ以外のセキュリティ上の特徴として、ユーザーが自分の機器を仕事に利用する際のリスクを負わなくても良い。ネットワークアクセスに、よく分からない、信用できない個人機器を使用する必要がないためである。

高価値の知的財産を取り扱うネットワークでは、信頼できる逆BYODを使用する方がコスト低減となる。逆BYODは、Business-Owned Internet DeviceBOID(訳: 企業保有のインターネット機器)や、Government-Owned Internet DeviceGOID(訳: 政府保有のインターネット機器)とも呼ばれることがある。


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