Amiga 日本でのAmiga

Amiga

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/15 23:44 UTC 版)

日本でのAmiga

コモドール社はアメリカの会社であり、Amigaはアメリカ、ヨーロッパ、南米といったアルファベットを使用する国で普及した。しかしながら漢字やアラビア文字などが使えなかったため、アルファベット以外の文字も使う国ではあまり普及しなかった。 日本はコモドールジャパンから販売されていたが、日本語が使用できなかったためあまり普及せず、後に日本語入力システムが開発されたが流れを変えるまでには至らなかった。 日本で1980年代前半にVIC-1001マックスマシーンをヒットさせたコモドールジャパンはコモドール64やAmigaの販売に失敗し、1990年前後に活動を停止したため、それ以降にAmigaを入手するには秋葉原や御徒町などに数店舗存在したAmiga専門店で購入するか、欧米から個人輸入するしかなかった。 Amigaは画像や映像の加工処理に優れていたため一部のデザイナーやゲームクリエイターには絶大な人気があり、前述のテレビ番組『ウゴウゴルーガ』に参加した個人クリエーター達は軒並みAmigaを用いていたほどだった一方、それ以外のPCユーザの支持は得られなかった。

日本では1987年に発売されAmigaと同じくCPUにMC68000を採用しマルチメディアに強みを持ったシャープX68000が和製Amigaと呼ばれ[要出典]、パソコンオタクユーザーの支持を得て欧米のデモシーンと比べても遜色ないハイクオリティな同人シーンを形成したが、シャープはパソコンが本業ではなく積極的な展開を行わなかったことと、40万円近い高価な価格設定もあって大きなシェアを得ることはできなかった。

Amigaが欧米でゲームハードとして支持された1980年代後期から1990年代初頭にかけて、日本ではPC/AT互換機よりさらに低いグラフィック性能しか持たないPC-8800シリーズやPC-9800シリーズがホビーパソコン市場で寡占的なシェアを得ていたため、パソコン向けゲームはコンシューマー機向けに比べて圧倒的に不利となり、コンシューマ機ではリリース不可能な成人向けゲームを除いて衰退してしまった。PC/AT互換機の性能がAmigaを追い抜いた1990年代中頃には、欧米のパソコンゲーム会社はプラットホームをPC/AT互換機に移し、同時期に日本でブームとなったPC/AT互換機やWindows 95とともに日本に流入して「洋ゲー」として日本で耳目を引いた。


  1. ^ a b c d e f Amiga 500の復刻か? 「THEVIC20」も発売目前のRetro Gamesが新製品のシルエットを公開”. 4Gamer.net. Aetas (2020年10月14日). 2022年8月12日閲覧。
  2. ^ Amiga Format誌の1993年6月号による[1]
  3. ^ a b レトロンバーガー Order 79:Amigaの時代が来ている。「1993 シェナンドー」が発売されたし,「The A500 Mini」も発売目前だし編”. 4Gamer.net. Aetas (2022年3月12日). 2022年8月12日閲覧。
  4. ^ Macintoshは1987年のMacintosh IIでカラー化、1990年にアップルはApple IIGSの後継として安価かつカラー表示が可能なMacintosh LCをリリースし、1990年代にはApple IIに代わってMacがAmigaの競合機となる。
  5. ^ 平沢進『来なかった近未来』株式会社ファッシネイション、2012年4月9日https://shop2.fascination.co.jp/products/detail/2 
  6. ^ メガドライブの欧州版。SNES(スーパーファミコン)やTurboGrafx-16(PCエンジン)を抑えて欧州の市場を握った
  7. ^ 'AmiWest: Dickinson and Solie talk about A-EON's and Hyperion's current projects'”. www.amiga-news.de. 2019年6月17日閲覧。
  8. ^ Amiga iz 21. stoljeća je u prodaji :: Vijesti @ Bug Online”. Bug Online. 2019年6月17日閲覧。
  9. ^ デラックスペイントはエレクトロニック・アーツが開発したペイントソフト。後にPC・コンシューマゲームのメーカーとなるエレクトロニック・アーツは、かつてはAmigaを代表するソフトメーカー・ゲームメーカーであった
  10. ^ レトロンバーガーOrder 34:見ざる,聞かざる,ボンバザル。サル蔓延の現代社会に「ボンバザル」で点々と花を咲かせにいこうぜ編”. 4Gamer.net. Aetas (2020年3月28日). 2022年8月12日閲覧。
  11. ^ Reportage: l'Amiga à la NASA”. obligement.free.fr. 2006年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年6月9日閲覧。
  12. ^ Even NASA used Amigas on YouTube”. Youtube.com (2012年9月5日). 2013年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月24日閲覧。
  13. ^ NASAのスペースシャトル打ち上げを制御していたのは「Amiga」だった”. Gigazine (2021年11月13日). 2021年11月14日閲覧。
  14. ^ Info magazine issue 13” (1987年1月). 2016年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月26日閲覧。
  15. ^ Eric Limer (2015年6月12日). “One Ancient Commodore Amiga Runs the Heat and AC for 19 Public Schools”. Hearst Digital Media. オリジナルの2015年6月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150615002258/http://www.popularmechanics.com/technology/infrastructure/a16010/30-year-old-computer-runs-school-heat/ 2015年6月15日閲覧。 
  16. ^ 1980s computer controls GRPS heat and AC” (2015年6月11日). 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月29日閲覧。





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Amiga」の関連用語

Amigaのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Amigaのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのAmiga (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS