AKB48選抜総選挙 AKB48選抜総選挙の概要

AKB48選抜総選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 23:29 UTC 版)

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AKB48 > AKB48選抜総選挙

第1回が2009年に実施され、その後、2018年まで毎年1回実施されており、AKB48の代名詞的イベントだった[3]。各回の正式名称は「AKB48 ○th[注 1]シングル 選抜総選挙」で、毎回サブタイトルがついた。通称として「第○回AKB48選抜総選挙」と呼ばれた。

概要

ファンによってAKB48のシングルの楽曲を歌うメンバーを選ぶ一種の人気投票で、2009年より2018年まで毎年夏に開催されていたイベントである。投票は、ファンクラブなどに入会するか、直前に発売されるシングルCDに封入されている投票券を入手することによって可能となっていた。獲得投票数の多い順に次に発売されるシングルの歌唱メンバー(上位選出はA面、下位選出はカップリングを担当)が選出されていた。上位7位までに入ったメンバーのことは「神7」とも呼ばれていた[4][5]。「神7」の呼び名は、第1回・第2回と続けて上位7位まで同じメンバーが占めていたことが元になっており、この時のメンバーに対しては「元祖神7」と称されることがある[5]

AKB48は人数が多いため、メンバー全員をテレビ番組に出演させるのは困難であり、デビュー当初の頃から10 - 20人前後[注 2]のメンバーを選抜して出演させている。選抜総選挙が開催されるまでは、プロデューサーの秋元康などのスタッフが、シングル曲ごとにその都度選抜メンバーを選んでいた。しかし、このような方法は完全にスタッフ主導であるため、メンバーやファンから「いつもあのメンバーばかり選抜されるのはえこひいきではないか」「なぜあの子は選ばれないのか」といった趣旨の不満が募っていた。また、センターポジション(ステージの前列中央)は2012年まで前田敦子が務めることが多かったが、これについても「なぜ前田敦子だけがいつもセンターなのか」といった不満があった。そこで、ファンによる人気投票によって選抜メンバーやセンターを決めるという発想が、選抜総選挙を開催するきっかけとなった。このように、ファン投票でメンバーの人気を明確に順列化・序列化した日本の女性アイドルグループはAKB48が初めてである(AKB48#商品のバリエーション展開も参照)。選抜総選挙は、開票イベント開催地において十億円規模の経済効果をもたらすことから、日本国内外から開催誘致の話が来ているという[6]

インドネシアの姉妹グループJKT48においては、単独でのシングル選抜総選挙を2014年から毎年実施している[注 3]。タイの姉妹グループBNK48でも2019年に単独でのシングル選抜総選挙が初開催される[10]SNH48もAKB48の姉妹グループであった時期の2014年から毎年開催しており[11]、独立後も継続して実施している。また、フィリピンの姉妹グループMNL48は選抜総選挙のシステムをメンバーオーディションに取り入れている[12]

2019年3月13日、AKB48選抜総選挙を2019年に実施しないことがAKB48公式ブログにおいて発表され、2009年の第1回開催以降、初の開催見送りとなった[13][14]松村匠によると、2018年で10回目を迎えて一定の役割を終えたとコメントしており[15]、2018年の第10回大会が事実上の最後の開催となっている。

2022年、NMB48において、27thシングルの表題曲選抜メンバー14名とカップリング曲のアンダーガールズ10名をファン投票で決定する『NAMBATTLE2 〜愛〜』が実施された[16][17][注 4]

意義

秋元は、選抜総選挙の意義について次のように語っている[注 5]

「1回やってみて、足の引っ張り合いみたいなことが始まったり、やる気を失っちゃう子がいたりしたら、やめようと思っていたんです。ところが、予想外だったのは、彼女たちに自覚が出てきた。テストなしで全員の個性を伸ばしますよという学校で、みんな自分はそこそこの成績だと自信を持っていたところに校内テストをやって、50番とか200番という順位がわかったようなものです。みんな勉強してたんだ、自分ももっとちゃんと勉強しなくちゃダメだと、自分の位置を知ることができた」[20]
「AKBの女の子たちは、応募した時点で、格差社会の芸能界に入ろうと思ったんです。AKBに受かる受からないという格差があり、入ってからもヒエラルキーがある。(中略)だから、選挙で格差をつけるのはかわいそう、という話にはならない。(中略)もっと言えば、総選挙は僕らの側の親心でもあるんです。『あなたたちは、芸能界を目指し、歌手や女優になりたいんだろう。そこでは歌や踊りや容姿だけじゃない、日常茶飯事にわたってランキングされているんだ』と。歌番組で誰を呼ぼうが、映画の配役をどうしようが、コマーシャルにどのグループを起用しようかと、全てランキングを見ながら選抜していますからね」[21]
(順位の低いメンバーについては、)「昔なら『どうすればいいか、自分で考えなさい』と突き放したのかもしれませんけど、最近はそうもいかず、専門の臨床心理士スクールカウンセラーが何人かで体制を組み、話を聞くようにしています。精神的にも肉体的にも、やっぱりプレッシャーが大きいですから」[22]

一覧

開催時期・期間については、各記事または「過程」節を参照。

開催年 タイトル 開票イベント会場 開票イベント
司会
第1位メンバー
(選出回数/得票数)
選抜メンバーによるリリース曲
第1回 2009年 AKB48 13thシングル 選抜総選挙
「神様に誓ってガチです」
赤坂BLITZ
東京都港区
戸賀崎智信
茅野しのぶ
前田敦子
(1/3,489票)
言い訳Maybe
第2回 2010年 AKB48 17thシングル 選抜総選挙
「母さんに誓って、ガチです」
JCBホール
(東京都文京区
徳光和夫
木佐彩子
大島優子
(1/31,448票)
ヘビーローテーション
第3回 2011年 AKB48 22ndシングル 選抜総選挙
「今年もガチです」
日本武道館
(東京都千代田区
前田敦子
(2/139,892票)
フライングゲット
第4回 2012年 AKB48 27thシングル 選抜総選挙
〜ファンが選ぶ64議席〜
日本武道館
(東京都千代田区)
大島優子
(2/108,837票)
ギンガムチェック
第5回 2013年 AKB48 32ndシングル 選抜総選挙
〜夢は一人じゃ見られない〜
日産スタジアム
神奈川県横浜市港北区
指原莉乃(HKT48)
(1/150,570票)
恋するフォーチュンクッキー
第6回 2014年 AKB48 37thシングル 選抜総選挙
夢の現在地〜ライバルはどこだ?〜
味の素スタジアム
(東京都調布市
渡辺麻友
(1/159,854票)
心のプラカード
第7回 2015年 AKB48 41stシングル 選抜総選挙
〜順位予想不可能、大荒れの一夜〜
福岡ヤフオク!ドーム
福岡県福岡市中央区
指原莉乃(HKT48)
(2/194,049票)
ハロウィン・ナイト
第8回 2016年 AKB48 45thシングル 選抜総選挙
〜僕たちは誰について行けばいい?〜
HARD OFF ECOスタジアム新潟
新潟県新潟市中央区
指原莉乃(HKT48)[注 6]
(3/243,011票)
LOVE TRIP/しあわせを分けなさい
第9回 2017年 AKB48 49thシングル 選抜総選挙
〜まずは戦おう!話はそれからだ〜
豊見城市立中央公民館[注 7]
沖縄県豊見城市
指原莉乃(HKT48兼STU48)[注 8]
(4/246,376票)
#好きなんだ
第10回 2018年 AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙
〜世界のセンターは誰だ?〜
ナゴヤドーム
愛知県名古屋市東区
松井珠理奈(SKE48)
(1/194,453票)
センチメンタルトレイン

注釈

  1. ^ 序数標識。場合によっては、-st, -nd, -rdとなった。
  2. ^ 具体的な人数はその都度変わっている。
  3. ^ 第1位のメンバーは、第1回はメロディー・ヌランダニ・ラクサニ[7]、第2・3回はジェシカ・フェランダ[8]、第4回はシャニ・インディラ・ナティオ[9]
  4. ^ センターに選ばれたのは川上千尋[18]
  5. ^ 秋元康が以前手がけた男性グループ・野猿でも、シングル『太陽の化石』(2000年)の発売直前に「野猿総選挙」と称したメンバーの人気投票が実施されたことがあったから、これがヒントになった可能性が指摘されている[19]
  6. ^ AKB48選抜総選挙における初の連覇となった[23]
  7. ^ 当初は豊崎海浜公園・豊崎美らSUNビーチでの開催を予定していたが、荒天のため、会場を変更し無観客で行われた。
  8. ^ AKB48選抜総選挙における初の3連覇となった[24]
  9. ^ 第9回に関してはコンサート中止により実施されなかった[25]
  10. ^ 第5回で板野友美[27]、第7回で高橋みなみ[28]、第8回で宮前杏実が卒業発表後に立候補した。
  11. ^ a b c ただし、当時の在籍メンバーである鈴木まりや宮澤佐江のいずれも日本国内グループ(鈴木はAKB48、宮澤は第5回当時はAKB48、第6・7回当時はSKE48)兼任メンバーであったため特例にはあたらない。
  12. ^ 当初、鈴木まりやがSNH48として立候補していたが、AKB48グループにおけるSNH48の運営の見直しによる兼任解除により、AKB48としての立候補となった。
  13. ^ 取り下げの理由は、グループから早急に離脱することになった場合が大半であるが、第9回において武藤十夢が卒業の予定なしに立候補を取り下げている[41]
  14. ^ 事実、木下百花(NMB48)は第6回から第9回まで立候補しておらず、村山彩希(AKB48)は劇場公演を重視するという考えから第7回以降は立候補していない。
  15. ^ 第5-6回における高柳明音[45]、第8-9回における大場美奈[46]峯岸みなみ[47]などの例がある。
  16. ^ 第1・2・4回が15日間、第3回が16日間、第5回以降はいずれも18日間である。第8・10回は開票イベント当日の投票分を含め19日間となる。
  17. ^ ただし、第1回においては、メディア選抜外の選抜メンバー → アンダーガールズ → メディア選抜の順に、また、それぞれが下位から順に発表された。
  18. ^ 分割して発表される場合もあった。
  19. ^ 当選枠である1位から30位までの総得票数は54,026票。
  20. ^ ジョージ・ウィリアムズ岩崎夏海本郷和人が出演。
  21. ^ MCとして遠藤章造ココリコ)とカナリアが出演[102]
  22. ^ 第一部のライブから第二部・開票イベントの途中までを生中継[103]
  23. ^ 開票イベント前のAKB48グループコンサートから開票イベントの途中までを生中継[104]
  24. ^ 開票イベント前のAKB48グループコンサートから中継される予定だったが、コンサートが中止されたためその時間を『AKB48 グループリクエストアワー セットリストベスト 100 2017 100〜76位』に差し替えた上で[105]、開票イベントを19時まで独占生中継した[106]
  25. ^ 開票イベント前のAKB48グループコンサートから開票イベントの途中までを生中継[107]

出典

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