麻雀の得点計算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 04:46 UTC 版)
得点計算に関するその他のルール
積み符
連荘や流局などによって積み棒(場棒)が存在する場合、積み棒1本につき和了時の得点が300点加算される(ツモ和了の場合は各自の支払いが100点ずつ増える)。これを積み符という。1本場につき300点とするのが一般的であるが、1本場1500点とすることもある[9][10](ツモ和了の場合は各自500点ずつ)。また、積み棒自体を採用しないルールもある。
積み棒がある時の得点(子の8000点の和了の場合) 0本場(平場) 1本場 2本場 3本場 場300点 ツモ和了 2000-4000 2100-4100 2200-4200 2300-4300 ロン和了 8000 8300 8600 8900 場1500点 ツモ和了 2000-4000 2500-4500 3000-5000 3500-5500 ロン和了 8000 9500 11000 12500
通常のルールは1本場300点だが、300点程度の積み棒の重要度はさほど大きくない。しかし、1本場を1500点とするルールの場合、上の表のとおり積み棒が1本多くなるごとに1500点増し、3000点増し、4500点増しとなるため、積み棒の重要度は格段に高くなる。これは例えば、4本場であれば1000点が7000点になるということである。1000点が2200点になるのとでは比較にならない。
高点法
得点計算において、複数の解釈が成立する場合、最も点数が高くなるように計算しなければならない[11]。この原則を高点法という[11]。
例えば の手を で和了した場合、萬子部分は「2の対子」「345の順子」「45の両面搭子」にも取れるし、「5の対子」「234の順子」「24の嵌搭子」にも取れる。2を雀頭にする場合和了役はタンヤオ+平和+一盃口となり、30符3飜の得点になる。しかしこの手の場合、萬子以外の2面子が234を構成しているため、萬子部分も345ではなく234と取り、三色同順に取ったほうが得点が高くなる。その場合和了役はタンヤオ+三色+一盃口の40符4飜となる (ただし、萬子部分を234と取る場合、待ちの部分は24の嵌張に取らなければならないため、平和は消えてしまう)。このように、同じ形で2通りにとれる場合は常に得点の高くなるほうで点数計算をするのが高点法である。
このほかにも代表的な例として、七対子とも二盃口とも解釈できる場合がある。この場合、点数が高くなるように二盃口と解釈する。
高点法は符計算にも適用される。例えば3455の待ちで5で和了した場合、2と5の両面待ちではなく単騎待ちと解釈したほうが符が2符高くなる。ただし、平和が成立する場合には、両面待ちと解釈することになる。下図の例は、両面にも取れるし嵌張にも取れるケースであるが、符数計算上は嵌張に取ったほうが点数が高くなる。
の両面待ちで、二萬を自摸和了したケースである。和了役はリーチ+ツモ+中で計3飜。符計算は、123・34の両面待ちに取った場合「副底=20符」+「中の暗刻=8符」+「自摸符=2符」+「両面待ち=0符」= 30符。ところが234・13の嵌張待ちに取った場合「副底=20符」+「中の暗刻=8符」+「自摸符=2符」+「嵌張待ち=2符」= 32符、切り上げて40符となる。両面と取るなら30符3飜で1000-2000、嵌張と取るなら40符3飜で1300-2600。したがって得点がより高くなる嵌張待ちのほうに取ることとなる。
一事不再理
得点計算に誤りがあった場合、得点の支払いをすませて次局に進んでいれば、現状を有効として訂正しないのが一般的である。(全プレイヤーの合意がある場合や、公式戦で記録のある場合は訂正されることがある)
責任払い(包)
いくつかの特定の役(大三元、大四喜、四槓子などの役満や、大明槓からの嶺上開花など)で和了られ、その役を確定させた副露があった場合、その副露をされたプレイヤーが点の全て(ツモの場合)または半分(ロンの場合、残り半分は放銃者)を支払うルール。和了った者が受け取る点数の合計は変化しない。
責任払い自体を採用しない場合もあり、採用する場合でもルールによってどの役に対して適用するかはまちまちである。
- 1 麻雀の得点計算とは
- 2 麻雀の得点計算の概要
- 3 得点計算に関するその他のルール
- 4 得点計算の例
- 5 ローカルルール
- 6 異なるルール体系
- 7 関連項目
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