鷲羽岳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/08 17:48 UTC 版)
地理
鷲羽池火山
山頂から南東450 m程の位置に鷲羽池がある。鷲羽岳南東斜面に形成された火山で、鷲羽池火口は鮮明な火口地形が残る[9]。12万年前以降に活動し、安山岩~デイサイトの溶岩流を東南に流出している。火口地形が鮮明なため過去1万年内に噴火した可能性があるという推察もあるが、気象庁の指定する活火山には指定されていない。鷲羽池火口南東にある硫黄沢では高さ数百m以上に上昇する水蒸気噴出がしばしば目撃されている。ここでは2020年8月31日に噴気上昇が目撃され、その後も何度か確認目撃された(9月28日は比較的大きな規模)。2020年以前も同様な現象は3-5年に1回程度起こっているという[12]。
周辺の山
山容 | 名称 | 標高 (m) |
三角点 等級 |
鷲羽岳との 距離 (km) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
水晶岳 | 2,986 | (三等) 2977.86 |
2.7 | 別名は黒岳 日本百名山 | |
祖父岳 | 2,825 | 1.6 | 雲ノ平 | ||
ワリモ岳 | 2,888 | 0.6 | |||
鷲羽岳 | 2,924.35 | 三等[1] | 0 | 鷲羽池 日本百名山 | |
三俣蓮華岳 | 2,841.37 | 三等 | 2.1 | 三県境(富山・岐阜・長野) 日本三百名山 | |
双六岳 | 2,860.42 | 二等 | 3.8 | ||
黒部五郎岳 | 2,839.67 | 三等 | 6.0 | 別名は中ノ俣岳 日本百名山 | |
槍ヶ岳 | 3,180 | 7.8 | 日本百名山 |
源流の河川
以下の源流となる河川は日本海へ流れる[11]。鷲羽岳と三俣蓮華岳との鞍部が黒部川と高瀬川との分水嶺となっている。
- 黒部川の源流部
- 湯俣川とワリモ沢(高瀬川の支流)
- ^ a b c “基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2016年11月6日閲覧。山頂には三等三角点が設定されている。点名は「中俣」。所在地は、富山県富山市大字有峰字黒部谷割1。
- ^ a b c 『新日本山岳誌』日本山岳会(編)、ナカニシヤ出版、2005年、ISBN 4-779-50000-1, pp. 899-900, 925
- ^ 中部山岳国立公園区域の概要 環境省、2011年1月5日閲覧。
- ^ a b c 『日本百名山』深田久弥(著)、朝日新聞社、1982年、ISBN 4-02-260871-4, pp. 202-205
- ^ 『日本三百名山』毎日新聞社、1997年、ISBN 4-620-60524-7, p. 179
- ^ 『日本の山1000』山と渓谷社、1992年、ISBN 4-635-09025-6, p. 407
- ^ 南東微南の方角
- ^ 『奥山巡見-奥山廻りのダイナミズム』富山県立山博物館、2007年、p. 55
- ^ a b 『コンサイス日本山名辞典』三省堂、1992年、ISBN 4-385-15403-1, p. 556
- ^ 『上高地・槍・穂高(ヤマケイアルペンガイド)』山と渓谷社、2000年、ISBN 4-635-01319-7
- ^ a b c 『剱・立山(山と高原地図 36)』昭文社、2010年、ISBN 978-4-398-75716-6
- ^ “鷲羽・雲ノ平”. gbank.gsj.jp. 地質調査総合センター (2020年). 2020年11月24日閲覧。
固有名詞の分類
- 鷲羽岳のページへのリンク