飛蚊症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/18 15:02 UTC 版)
原因
目の内部を満たす硝子体内の混濁が網膜上に影を落とすことで発生する。混濁の原因には、
などがある。強度近視の眼は飛蚊症になりやすいと言われている。
症状
視界に小さな薄い影や蚊、糸くずなどのようなものなどが見え、視点を変えるにつれ、それが動き回るように感じる。明るい場所で、白いものや空を見た場合などによく見える。
治療
飛蚊症の治療法の一つとして硝子体を切除する、FOV手術(Floater Only Vitrectomy)が行なわれている国がある[2]。日本では、飛蚊症除去の目的で硝子体手術のリスクは高過ぎると考えられているため、FOVが行われることは少ない。しかし、硝子体手術の安全性は向上して適応が広がりつつあり、飛蚊症の治療法としても、安全な手術であるとの見解が日本でも広まりつつある[3]。
他の治療法としては、レーザーで硝子体の混濁を直接に粉砕する施術もあり、FOVと比べて侵襲性が低いために安全性が高く、特に形状の明確な飛蚊症の解消に有効である[4]。しかし、若年性の飛蚊症の場合に多い網膜や水晶体付近の混濁には、安全性確保のため、レーザーの照射は避けられる。この施術は欧米、台湾、韓国などでも行なわれており、日本から海外に渡航して治療を受ける例もある。2013年8月には、日本にもレーザー治療を開始するクリニックが現れた[5]。レーザー機器は時代とともに精度と性能が向上しており、2013年初頭には飛蚊症治療に特化したレーザー機器も開発されている。[6]。
脚注
文献
- ロゲルギストC(近角聰信)「眼の中にただようゴミ」、『新 物理の散歩道 第3集』ちくま学芸文庫版 pp. 13~37、他にNAID 40001539640・NAID 40001539503・NAID 40001539429等
関連項目
飛蚊症と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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