音楽 生演奏 / 再生音楽

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > > 音楽 > 音楽 > 音楽の解説 > 生演奏 / 再生音楽 

音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/06 03:07 UTC 版)

生演奏 / 再生音楽

音楽は生演奏だけでなく、記録・再生された「レコード音楽」あるいは「再生音楽」[注 3]を楽しむことができる。近年では人々の音楽を聴く行為を統計的に見ると、再生音楽が聴かれている時間・頻度が圧倒的に多くなっている[8][注 4]

生演奏と、そのパフォーミング・アート性

路上パフォーマンスを行うトランペット奏者

生演奏される音楽は、en:performing arts (パフォーミング・アート)の一種であり、(舞台上で生身の俳優によって行われる演劇演技)や、生で踊られるダンスなど、他のパフォーミング・アートと同様に)パフォーマーがパフォームするたびに、多かれ少なかれ、異なるという特徴がある。

その点、「非 パフォーミング・アート」である絵画とは異なっているのである。油絵などの場合、しばしばオリジナルの作品は1点で、そのオリジナルの作品を見るという場合、皆が同一の作品を鑑賞でき、別の日でも同一の作品を鑑賞できる、という特徴がある。音楽の生演奏にはそれが無いのである。そしてそれ(=演奏のたびに、聴き手に提示される、実際のありさま、質感、が異なること)が生演奏の醍醐味でもある[注 5][注 6]

記録と録音技術

音楽の記録・伝達方法として最も古いものは口承であるが、やがていくつかの民族は音楽を記号の形にして記す、いわゆる楽譜を発明し使用するようになった。各民族では様々な記譜法が開発されたが、11世紀初頭にイタリアのグイード・ダレッツォが譜線を利用した記譜法を開発し[9]、これが徐々に改良されて17世紀に入るとヨーロッパにおいて五線譜が発明された。五線譜はすべての楽曲や楽器の表記に使用でき、さらに譜面上で作曲もできるほど完成度が高かったため、以後これが楽譜の主流となった[10]

楽譜はあくまでも音楽のデータを記号に変換して記すものにすぎなかったが、1877年にエジソンが蝋菅録音機を発明すると、音楽そのものの記録が可能となった[11]録音技術はその後も発達し続け、1960年代には録音機器シンセサイザーの普及がポピュラー音楽の製作手法を根本的に変えた。1990年代にはデジタルレコーディングが普及し、音楽の加工の技術的な可能性が広がった。

販売・放送・配信

音楽を聞き手に届ける媒体には様々なものがある。

音楽の媒体の歴史を振り返ると、樹脂製の円盤のSP盤LP盤EP盤、磁気テープ系のオープンリールコンパクトカセット(カセットテープ)光ディスク技術を用いたCDMDLDなどが発明・製造された。

これらは各家庭で購入した再生装置(レコードプレーヤーオープンリール録音・再生機、CDプレーヤーMDプレーヤーなど)によって音に再変換された。 また、音楽を聴き手に届ける手段としては、上述の記録媒体の物理的な物体を「レコード店」などで販売する方法に加えて、ラジオ放送(AM放送、その後FM放送)があり、その後さらにテレビジョン放送などの選択肢が増えた。また20世紀にはレンタルレコード店も登場し、やがてそれがレンタルCD店へと変貌した。

その後、1980年代後半から1990年代半ば以降(つまりApple社のMacintoshが次第に性能を向上させ、それをMicrosoft社が模倣してWindows95を発売したあたりから、競争激化で価格が下がりかつ性能向上に拍車がかかり、一般家庭にPCが次第に普及するようになったことで)大衆においてもデジタル化の速度が上がり、媒体もHDDDVDBDHVD、(東芝の画期的な高密度のメモリ技術により)SDメモリUSBメモリSSD....などと種類が増え、かつ大容量化し、再生装置としてはApple社のiPodが一種の革命を起こし、その後デジタルオーディオプレーヤーが使われる比率が増えてきた。Apple社がiTunes Storeインターネット経由の音楽配信でも革命を起こし、それを模倣し同様のサービスを行う会社が多数登場した。現在ではデータ圧縮技術を活用してインターネット経由で音楽をダウンロード(配信)することがとても盛んとなってきている[12]。かわりにCDなどの物理媒体の販売数は激減した。




  1. ^ scientia スキエンティアは「知」で、しかもやや断片的な知、知識のこと。はるか後の時代、19世紀になって「サイエンス」(科学)の語源となる語彙。
  2. ^ その結果、広告用の単なるコピーにすぎないジャンル(名)も氾濫するが、音楽的に大きな影響力を保ち続けるジャンルもある。
  3. ^ CDや映像記録化されたもの、放送で流されるもの、を含む。
  4. ^ その結果、レコード音楽への露出の多い作品や分野に人気が集まり、あまり取り上げられないジャンルや演奏家は省みられないといった弊害もある。
  5. ^ 生演奏される音楽は、同じ演奏者が演奏する場合でも、(即興演奏を認めていない場合ですら)毎回少しずつ異なる。またさらに、演奏者が異なる場合は、同じ楽譜を見て演奏する場合でも、しばしば演奏は大きく異なる。複数の演奏者が関わる作品であればなおさらである。例えば(あくまで例えばであるが)楽譜上の指示の解釈をどう実行するか、ということにも幅があり、複数の楽器を用いる場合どの楽器の音をどの程度大きくしどの楽器の音をひかえめにするか、各楽器ひとつとっても、ひとつの和音の構成音のうち、どの音を強く出しどの音を弱めに出すか、メロディーのどの部分を印象付けるか、ある音にビブラートはどの程度かけるか... 等々等々、ここでは書ききれないほど膨大な数の要素が、演奏者(たち)のその時々の判断や、ゆれうごく一種の「感覚」にゆだねられており、生演奏は演奏されるたびに異なり、特に複数の演奏者によって行われる生演奏は毎回、多かれ少なかれ異なった質感を聴き手に与えるのであり、毎回異なることによって、聴き手に一種の「驚き」や「意外性」や「新鮮味」を感じさせる可能性があるのである。
  6. ^ なお、音楽でも再生音楽(録音され、コピーされたものを再生する音楽)の場合は(同等の機器で再生すれば、ほぼ)同一のものを観賞することができる。たとえば、「演奏者Aの○○○○年--月--日の~ホールでの演奏のデジタル録音されたものを、○○社の再生装置で聴く」ということなら、AさんでもBさんでも同じ作品(細かい質感まで同一の作品)を聴くことができ、また数年後でも、数十年後でも、同じ演奏を鑑賞することができるわけである。録音・再生音楽は(聴くたびに意外なものに出会う喜びは無いかわりに)高評価を得た特定の演奏を、何度でも繰り返し聴き、理解を深めたり、演奏を心に刻みつけることができる、というメリットがある。






音楽と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「音楽」に関係したコラム

  • 株主優待銘柄とは

    株主優待銘柄とは、株主に対する還元策の1つとして商品券や割引券など配布している銘柄のことです。企業は、株主還元のため、また、株主の獲得のためにさまざまな株主優待を用意しています。株主優待は、1単元でも...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「音楽」の関連用語

音楽のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



音楽のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの音楽 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2021 GRAS Group, Inc.RSS