電線 通信用

電線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 10:15 UTC 版)

通信用

  • ツイストペアケーブル
    • 市内線路用ツイストペアケーブル
      • ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CPEV)
      • ポリエチレン絶縁ポリエチレンシースケーブル(CPEE)
      • ポリエチレン絶縁 (LAP) シースケーブル(CCP)
      • 発泡ポリエチレン絶縁 (LAP) シースケーブル(PEC)
    • UTPケーブル(LAN、電話など)
  • 同軸ケーブル
    高周波用としては[注 3]、不平衡ケーブルとして給電線(空中線に接続する線)などに使われる。50Ωや75Ωなどの特性インピーダンスを持つように、寸法や材質が設計・選択されている。
    • CATV用同軸ケーブル
    • テレビ受信用同軸ケーブル
    • FMラジオ受信用同軸ケーブル
    • 各種無線通信業務無線アマチュア無線など)用同軸ケーブル
    • 漏洩同軸ケーブル 一種のアンテナとして利用する。鉄道や自動車のトンネル内でもケータイが使えるのはこのお陰である。
  • 平行二線式フィーダ
    伝送線路の一つである。製造コストが安く、作るのも伝送線路としては簡単である。一定の特性インピーダンスを持つように、寸法や材質が設計・選択されている。同軸ケーブルより特性インピーダンスは高くなる。市販品で一般的な特性インピーダンスは 200Ω、300Ω、450Ωなどでアンテナに合わせて用意されている。
    • かつてはテレビ受像機とアンテナを接続するのにつかわれた。
    • 各種無線通信(業務無線、アマチュア無線など)用フィーダ線(アマチュア無線でははしごフィーダが自作されることがある)

その他の分類

  • 輸送機器用電線
    振動・擦れ磨耗・高温・低温・油脂・風雨などに強いものが用意されている。
  • EM電線・ケーブル
    カドミウム・鉛・ハロゲン元素などの有害物質を含まず、耐熱性の高いもの。
  • マグネットワイヤ
    電動機発電機変圧器電磁石等で、磁気を使用した機器の巻線に使われるポリウレタン被覆線やエナメル線の総称。

電線メーカー

世界全体

世界大手

日本国内

電線工業の業界団体である日本電線工業会によると、日本での電線製造企業の総数は400程度と推定されている。そのうち、次の6社は大手6社と呼ばれている。

これら6社の持っていた事業はアライアンスにより以下の6社に「高圧電力ケーブル事業」と「建設・電販市場ケーブル事業」とで統合されている。

高圧電力ケーブル事業
  • ジェイ・パワーシステムズ(住友電工+旧日立電線、現在は住友電工の完全子会社)
  • ビスキャス(古河電工+フジクラ)
  • 昭和電線ケーブルシステム(昭和電線ホールディングス傘下、三菱電線工業がかつて出資していたエクシムを合併)
建設・電販市場ケーブル事業

大手6社以外の電線メーカーの一覧

  • 太陽ケーブルテック
  • ジェイ-ワイテックス - 住友電工と日亜鋼業の鋼線索事業が統合。旧・興国鋼線索
  • OCC - 住友系列(NEC+住友電工)
  • TOTOKU - TTCホールディングス(元古河電工系列)
  • 理研電線 - 古河電工系列(2008年4月古河電工グループに吸収)
  • 西日本電線 - フジクラ系列
  • 米沢電線 - フジクラ・ダイヤケーブル(元フジクラ系列)
  • 東日京三電線 - 日立金属系列(旧・東日電線と旧・京三電線が合併)
  • 花島電線 - 旧日立電線系列(2003年旧日立電線系列に吸収)
  • ユニマック - 昭和電線とフジクラの巻線事業が統合。
  • 花伊電線 - 三菱電線系列
  • 沖電線 - 沖電気系列
  • タツタ電線 - JX金属系列
  • 平河ヒューテック
  • 矢崎エナジーシステム
  • カナレ電気
  • 大電
  • 行田電線株式会社
  • 信越電線
  • 倉茂電工
  • 金子コード株式会社
  • 明興双葉株式会社

注釈

  1. ^ 電気設備に関する技術基準を定める省令(平成九年三月二十七日通商産業省令第五十二号)第一条 六号 「電線」とは、強電流電気の伝送に使用する電気導体、絶縁物で被覆した電気導体又は絶縁物で被覆した上を保護被覆で保護した電気導体をいう。
    同十一号 「弱電流電線」とは、弱電流電気の伝送に使用する電気導体、絶縁物で被覆した電気導体又は絶縁物で被覆した上を保護被覆で保護した電気導体をいう。
  2. ^ 有線電気通信設備令(昭和二十八年七月三十一日政令第百三十一号)最終改正:平成一三年一二月二一日政令第四二一号 第一条 一号 電線 有線電気通信(送信の場所と受信の場所との間の線条その他の導体を利用して、電磁的方式により信号を行うことを含む。)を行うための導体(絶縁物又は保護物で被覆されている場合は、これらの物を含む。)であつて、強電流電線に重畳される通信回線に係るもの以外のもの
    同四号 強電流電線 強電流電気の伝送を行うための導体(絶縁物又は保護物で被覆されている場合は、これらの物を含む。)
  3. ^ 遮蔽(シールド)されている、という性質のために、低周波や直流での利用も多い。

出典

  1. ^ a b c d e f g h 『日本大百科全書』【電線】
  2. ^ 電気用語辞典編集委員会 編『電気用語辞典[要ページ番号]』(新版)コロナ社、1982年。ISBN 978-4-339-00411-3 
  3. ^ 電気学会 編『電気工学ポケットブック[要ページ番号]』(JR版)オーム社、1967年。 
  4. ^ a b c Robert Monro Black (1983),The History of Electric Wires and Cables. ISBN 978-0863410017, p.1(chapter 1)
  5. ^ a b c Robert Monro Black (1983), The History of Electric Wires and Cables. ISBN 978-0863410017, pp.1-2.
  6. ^ Robert Monro Black (1983),The History of Electric Wires and Cables. ISBN 978-0863410017, p.2
  7. ^ a b c d e Elandcables, What is the history of electrical cables?


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