陸戦型ガンダム ガンダムEz8

陸戦型ガンダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 01:34 UTC 版)

ガンダムEz8

諸元
ガンダムEz8(イージーエイト/イーズィーエイト)
Gundam Ez8
型式番号 RX-79[G]Ez-8 (RX-79(G)Ez-8)
頭頂高 18.0m
本体重量 51.5t
全備重量 71.7t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金[35]
超硬スチール合金(ザクIIの部品を流用) 他
出力 1,380kW
推力 52,000kg
センサー
有効半径
5,900m
武装 ビーム・サーベル×2
35mm頭部バルカン砲×2
12.7mm対歩兵用旋回式バルカン
ビーム・ライフル
100mmマシンガン
180mmキャノン
シールド 他
搭乗者 シロー・アマダ

アプサラスIIとの戦闘により中破した極東方面軍コジマ大隊第08MS小隊長シロー・アマダ少尉の機体を大規模改修したもの。陸戦型ガンダム自体が品質検査に適合しなかった余剰パーツで建造された機体であったため、戦線での補修用パーツの供給は十分でなく、改修には陸戦型ジムのパーツや現地調達の各種ジャンクパーツなどが利用された[22]。本機はそのような現地改修機の一つである[32]。その際は破損部の補修だけでなく、戦闘データやシロー・アマダ少尉の意向も反映し、より地上戦に適した改装が行われている[32]

機体の改修作業は2週間ほどで完了した[36]。頭部V型アンテナは密林において破損し易かったことから、ロッドアンテナに変更[16][32]。この部位も他の兵器の流用となる[22]。陸戦型ガンダム同様に肩部アーマーにはスリングバー[22]を設けている。ここにパラシュートパック用のベルトを取り付け可能[注 11]なだけでなく、展開式に改造されたため、僚機を肩車する事も可能としている[注 15]。また、ランドセルは外観こそノーマルと変わらないものの、推力が強化されている[32]。改修により材質のグレードが低下している箇所もあるが、装甲形状の単純化により軽量化と対弾性、整備性の向上が図られている[32]

武装
固定武装として、脚部にビームサーベルを装備している点には変更はないが、それ以外の武装の変更が行われている。携行武装は陸戦型ガンダムの改修機ということもあり、同機の兵装はすべて使用可能であった。
35mm頭部バルカン砲
Ez-8では陸戦型ガンダムが装備していたシュノーケルユニットなどがオミットされたことから、新たに装備された[22]。頭部側面には排莢口を設ける[29]
12.7mm対歩兵用旋回式バルカン
陸戦型ガンダムにおける胸部バルカンやマルチランチャーは対人用として威力が過剰であった事から装備された[22]。陸戦型ガンダムの胸部に装備された火器と比べ射角が広く[22]、併設されたセンサーによって照準を行う[32]。対歩兵用の装備であるが、シロー・アマダが対人兵器による無差別殺傷を嫌っているため威嚇用として設置されている[32]
なお、同装備が搭載される胸部装甲板には撃破したザクIIのシールド2枚を利用し、繋ぎ合わせたものを使用している[37]。その装甲板は開閉式となり、整備性を高めている[29]
ニースパイク
膝部分のパーツで、可動式となっており、射撃時の接地などに使用される[32]
劇中での活躍
シローの乗機としてジオン公国軍秘密基地攻略作戦に参加し、グフカスタムアプサラスIIIを撃破するが機体は大破、シローも行方不明となっている。
名称の由来
Ez8は「Extra-Zero-8」(08小隊特別機)の略である[32]。機体名の由来は第二次世界大戦期のアメリカ戦車・M4シャーマンの後期生産型であるM4A3E8、通称イージーエイト[要出典]。また敵の器材を材料にした増加装甲を使うアイディアはT26E4スーパー・パーシングからであることを、デザイナーが雑誌『B-CLUB』のコラムで語っている[要出典]
備考
デザイナーは山根公利。また、本機のパイロットであるシローを演じた声優檜山修之は、一番好きなMSにEz8を挙げている。

ガンダムEz8(コア・ブースター装備)

小説版『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場する、Ez8の下半身をコア・ブースターに変更して飛行可能にした機体。アプサラスからアイナ・サハリンを救出するために現場で応急改造され、シローによって片道使用された。武装は盾とマシンガンを装備しているが、空中での回避能力はないに等しい。飛べるかどうかさえわからない機体であるうえ、コア・ブースター自体もどこから調達してきたのかは不明。

ガンダムEz8改

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場する機体。同作品でのEz8は、シロー機とは別の不調な陸戦型ガンダムをニナ・パープルトンが改修し、アルフ・カムラの提案でシローの搭乗機となった経緯を持つ。そのEz8を戦場が宇宙に移る際、宇宙用に再び改修を施したものである。なお武装の180mmキャノンが200mmキャノンに変更されている。

続編のゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート2』では設定が変更されており、一年戦争時からシローが乗っていた機体を、グリプス戦役期の技術を導入して改修し性能の底上げを図ったものとなっている。外観こそ変わらないものの、内部メカが時代相応のものに変更されたため、性能は当時のMSにも後れは取っていない。宇宙戦用の機体であるが、『ギャザービート2』以降は汎用機になっている。

ガンダムEz8 ハイモビリティカスタム

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場するEz8改の改造プラン機の1つで、一年戦争後半にシロー・アマダが宇宙に上がった場合を仮定したif設定の機体[38](型式番号:RX-79Ez-8/HMC)。

ジャンクパーツの中から組み上げた「ベクタードスラスター」と呼ばれる高機動モジュールを装備した機動力重視の機体である。元々陸戦型の機体だったEz8を高機動宙間戦闘に対応させるべく大幅な改修が行われており、装甲と火力を犠牲に高い機動力を実現した。特に脚部装甲は大幅に削除されており、重力下での運用はまったく考慮されていない。武装はビームスプレーガンIIとビームサーベルのみに限定される。

メカデザインは片桐圭一郎[38]

ガンダムEz8 ヘビーアームドカスタム

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場するEz8改の改造プラン機の1つで、一年戦争後半にシロー・アマダが宇宙に上がった場合を仮定したif設定の機体[39](型式番号:RX-79Ez-8/HAC)。

サラミス級宇宙巡洋艦の主砲を転用した大口径ビーム砲「サラミス砲」を2門装備する火力重視の機体である。バックパックの兵装コンテナはサラミス砲へエネルギーを供給するコンデンサーなどの機器を内蔵したモジュールへと改造されているほか、脚部にはボールのマニピュレーターが移植されている。これにより砲身のぶれを抑え、高い精度で砲撃を行うことができるようになっている。当機は宇宙戦用であるが、ゲーム『SDガンダム GGENERATION ADVANCE』から汎用機に変更されている。サラミス砲以外の武装は100mmマシンガンとビーム・サーベル。

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注釈

  1. ^ 20数機とした資料もみられる[14]
  2. ^ 一方、ジェネレーターをRX-78から流用しているために重力下での機体スペックは同等であるとした資料もみられる[7]
  3. ^ OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』第2話で本機に搭乗して陸戦型ザクIIを撃破したテリー・サンダースJr.軍曹は、本機とジムの性能差に驚いている。
  4. ^ 当初、連邦軍は開発中の量産MSをルナ・チタニウム装甲標準装備として計画していたが、コスト・生産性の面で問題があり、結局はジムシリーズはチタン・セラミック装甲に改められた[要出典]
  5. ^ ゲーム『機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡』内のムービー「MSグラフィックス」では、陸軍省がMSを戦車に近い感覚で捉えており、耐弾性能を重視していたと解説されている。
  6. ^ MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話で登場したセモベンテ隊のように、鹵獲したザクを使用した連邦軍MS部隊が0079年4月の段階で存在した。連邦軍にとってMSの部隊運用は初めてではない。
  7. ^ ハイパー・バズーカ(地上用)」とする記述も存在する[22]
  8. ^ 実際には遠近法により乗せて撃っているように見えるだけであり、明らかに機体とシールドのサイズが異なっている。前記のシーンで陸戦型ガンダムは膝をつかない中腰に近い状態で、砲門はやや下向きになっており、動画で見ると乗せていないことが一目瞭然である。
  9. ^ プラモデル『HGUC No.79 RX-79[G] 陸戦型ガンダム』ではシールドを直立させられるバイポッドや、『MG No.27 RX-79[G] 陸戦型ガンダム』ではシールドと180mmキャノンを接続固定できる治具が付属する。
  10. ^ 設定画稿を参照[6]
  11. ^ a b 設定画稿を参照[29]
  12. ^ 『第08MS小隊』に登場した陸戦型ザクIIは、右肩のシールドにもスパイクを装着している。
  13. ^ 設定画はフィルムコミック3巻に掲載[12]。バンダイより1996年4月に発売されたプラモデルキット「RX-79 ガンダム VS MS-06J ザクII」の陸戦型ガンダムにおいて付属した。
  14. ^ 正確には、第9話における空挺作戦時にカレン機、サンダース機共にアンテナがグレーの塗装に変更されている。しかし降下直後に前述の通りカレン機は頭部を破壊されたため、カレン機のアンテナがグレーに塗装された状態での活動期間は非常に少ない。
  15. ^ デザインを担当した山根公利が、雑誌の紹介記事で説明したところによる[36]
  16. ^ 3号機を除く。
  17. ^ 陸戦型ガンダムのものと同等品を装備したとする資料もみられる[45][46]
  18. ^ 小説版によれば、1分も経たずにオーバーヒートした。
  19. ^ 宇宙用と地上用でバックパックを換装可能とした資料もみられる[43]
  20. ^ ただし、HGUCでの設定によると、クルスト博士以外には複製はおろかエミュレーターすらも制作不可能としている。
  21. ^ 2機のブルーディスティニーのパーツ供給用だったとする資料もみられる[45]
  22. ^ モノクロページが主体となるコミックで、EXAM発動時の変化を読者が認識しやすくするための配慮でもある[53]
  23. ^ のちにオーガスタでペイルライダーに搭載された "HADES" 開発のベースとなっている。
  24. ^ NAOKIによれば、胸部ユニットは大河原による陸戦ガンダムの準備稿をモチーフにデザインしたとのこと[56]
  25. ^ 同じ "RX-80" の型式番号をもつペイルライダーとはベース機が異なり、RX-78シリーズと同様にRX-80シリーズにも形状の異なる機体が複数存在するとされる[58]

出典

  1. ^ 大河原デザインワークス 1999, p. 108-116.
  2. ^ a b 『機動戦士ガンダム MS大全集98』メディアワークス、1998年4月、215頁。ISBN 4073085190
  3. ^ a b c 『HG 1/144 ガンダムVSザクII』バンダイ、1996年4月、組立説明書。
  4. ^ 『電撃データコレクション 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年6月、12-13頁。(ISBN 978-4840212205)
  5. ^ 『電撃データコレクション 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年5月、12頁。(ISBN 978-4840212205)
  6. ^ a b c d e f g h i 『機動戦士ガンダム 第08MS小隊 オフィシャルアーカイブス』一迅社、2014年1月、38-39頁。(ISBN 978-4758013499)
  7. ^ a b c d e f g 『電撃データコレクション 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年5月、52-56頁。(ISBN 978-4840212205)
  8. ^ a b c 『マスターグレード 1/100 RX-79(G)陸戦型ガンダム』付属説明書、バンダイ、2000年5月、2頁。
  9. ^ a b c プラモデル『HGUC RX-79[G] 陸戦型ガンダム』(REVIVE) 説明書、バンダイ、2018年4月。
  10. ^ 『アナザーセンチュリークロニクル 機動戦士ガンダム 一年戦争全史【下巻】』学習研究社、2007年4月、74頁。 (ISBN 978-4-05-604614-4)
  11. ^ a b c 『マスターグレード 1/100 RX-79(G)陸戦型ガンダム』付属説明書、バンダイ、2000年5月、7頁。
  12. ^ a b c d 『NEO COMICS 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 フィルムコミック 3 信頼への限界時間』辰巳出版、1997年7月、104-105頁。(ISBN 978-4886412478)
  13. ^ a b c d e f g h 『マスターグレード 1/100 RX-79(G)陸戦型ガンダム』付属説明書、バンダイ、2000年5月、9頁。
  14. ^ a b 『マスターグレード 1/100 RX-79(G)陸戦型ガンダム』付属説明書、バンダイ、2000年5月、4頁。
  15. ^ 『モビルスーツ全集5 ガンダム&V作戦BOOK』双葉社、2012年5月、40-42頁。(ISBN 978-4575464658)
  16. ^ a b 「機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.11 一年戦争外伝」『機動戦士ガンダムMS大図鑑 宇宙世紀ボックス』メディアワークス、2005年3月、48-49頁。(ISBN 978-4840229449)
  17. ^ a b c 『NEO COMICS 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 フィルムコミック 1 二人だけの戦争』辰巳出版、1997年7月、104-109頁。(ISBN 978-4886412126)
  18. ^ 『1/35 UCハードグラフ 地球連邦軍 陸軍MS小隊ブリーフィングセット』付属説明書、バンダイ、2007年1月。
  19. ^ 「機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.11 一年戦争外伝」『機動戦士ガンダムMS大図鑑 宇宙世紀ボックス』メディアワークス、2005年3月、124頁。(ISBN 978-4840229449)
  20. ^ a b c d e 『UC ARMS GALLERY 02 地球連邦軍兵器開発史』6種 バンダイ、2006/03/31、付属データシート。
  21. ^ a b c d e f g h i 『マスターアーカイヴ モビルスーツ RGM-79 ジム』ソフトバンククリエイティブ、2010年9月、92-98頁。(ISBN 978-4797359046)
  22. ^ a b c d e f g h i j 『マスターグレード 1/100 ガンダムイージーエイト』付属説明書、バンダイ、2000年10月。
  23. ^ 『第08MS小隊』第8話。
  24. ^ DVDブックレット[要文献特定詳細情報]
  25. ^ 『第08MS小隊』第2話より。第10話で戦ったグフカスタムのシールドには弾かれている。
  26. ^ 『第08MS小隊』第10話、カレン機とグフカスタムの戦闘など。
  27. ^ 『第08MS小隊』第2話。シロー機が水中で使用。
  28. ^ a b 『マスターアーカイヴ モビルスーツ RGM-79 ジム』ソフトバンククリエイティブ、2010年9月、74頁。(ISBN 978-4797359046)
  29. ^ a b c d e f g 『NEO COMICS 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 フィルムコミック 8 軍務と理想』辰巳出版、1998年9月、102-105頁。(ISBN 4-88641-334-X)
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  33. ^ 『ハイグレードユニバーサルセンチュリー RX-79[G] 陸戦型ガンダム』付属説明書、バンダイ、2007年6月。
  34. ^ a b 『電撃データコレクション 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年6月、15頁。(ISBN 978-4840212205)
  35. ^ 『電撃データコレクション 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年5月、16頁。(ISBN 978-4840212205)
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  40. ^ 『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第5集限定版付録冊子『MSイラストレーション』38頁より。
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  44. ^ a b c 『HGUC 1/144 ブルーディスティニー3号機』バンダイ、2007年9月、組立説明書。
  45. ^ a b c 『HGUC 1/144 ブルーディスティニー3号機"EXAM"』バンダイ、2018年3月、組立説明書。
  46. ^ a b 『HGUC 1/144 ブルーディスティニー2号機"EXAM"』バンダイ、2017年12月、組立説明書。
  47. ^ セガサターン用ゲームソフト 機動戦士ガンダム外伝2 蒼を受け継ぐ者・「その名はブルー」ナレーション
  48. ^ セガサターン用ゲームソフト 機動戦士ガンダム外伝外伝1 戦慄のブルー・第1ステージ「戦慄のブルー」後半
  49. ^ a b ゲーム『機動戦士ガンダム外伝3 裁かれし者』ステージ3、アルフの台詞より。
  50. ^ セガサターン用ゲームソフト 機動戦士ガンダム外伝2 蒼を受け継ぐ者・最終ステージ「宿命の対決」
  51. ^ ゲーム『機動戦士ガンダム外伝3 裁かれし者』ステージ4、アルフの台詞より。
  52. ^ HG 1/144 ブルーディスティニー2号機 オメガカラー(プレミアムバンダイ)
  53. ^ a b ザ・ブルー1 2016, p. 180-181.
  54. ^ a b ガンダムエース01 2018, p. 291.
  55. ^ a b ザ・ブルー5 2018, p. 2.
  56. ^ a b ガンダムエース07 2018, p. 334.
  57. ^ ザ・ブルー6 2018, p. 2.
  58. ^ 千葉智宏Twitter 2019.
  59. ^ a b 機動戦士ガンダム サイドストーリーズ公式WEBサイト
  60. ^ 『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』初回特典冊子「MOBILE SUIT GUNDAM SIDE STORY MISSING LINK ARCHIVES」バンダイナムコ、2014年5月、17頁。






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