金聖響 借金問題

金聖響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/16 08:24 UTC 版)

借金問題

週刊文春2014年12月18日号に掲載の記事において、佐村河内守を介してサモンプロモーション(金の所属事務所[15])代表から借金をしたのを皮切りに、佐村河内と「交響曲第1番《HIROSHIMA》」の名を利用して寸借詐欺まがいの行為を繰り返していたことが報じられた[16]。佐村河内は「HIROSHIMA全国ツアー[17]を彼の指揮でしたい、死んだ弟にそっくりなので金を貸してやってほしい」とサモンプロモーション代表に要請したとされている。実際、全国ツアーの指揮者を佐村河内自ら金に指名したことを「ぶらあぼ」2013年6月号や全国ツアーのプログラムにて答えている[18][19][20]。ただし、金と佐村河内がどういうきっかけて接点を持ったのかは明らかにしていない。お金を貸したのは有名人多数を含む200人以上で、2億円以上あると述べている。

借入額の具体例は、一般個人(一人あたり)の最大額1,600万円、サモンプロモーション社長3,000万円、ミムラ4,000万円[6]。他にコンサート会場でしか会ったことのない音楽ファンの一般女性[21]らを始め、上方落語の笑福亭松喬[22]大泉洋乙武洋匡、ピアニストの山下洋輔織田裕二などの著名人、音楽プロデューサー、ホール関係者、プロやアマチュア、学生の楽団員[6]や演奏家、彼の指揮のもとで演奏をしたオーケストラの楽団員やテレビ局の音楽番組関係者、飲食店の経営者など[22]無心されお金を貸した人は多岐にわたり、多くは返済されず[22]トラブルとなり、また、本人は国税庁からの督促状は無視して、税金は払っていないという[6]

父親が自宅マンション売却や年金解約などで返済を代行しており[6]、またこれまでの仕事の関係者なども立て替えを行っているが、追いついていない[22]。サモンプロモーション社長は「指揮者業とCDの売り上げ等で年間収入はこの十年来、平均して三千万円ほどあるはずなのに……」と疑問を呈し[6]、音楽プロデューサーは「笑福亭松喬が亡くなった後には、お金を借りたまま返さず遺族にお悔やみのひとつも言っていない」[22]と証言している。

また、この他にも報じられた[23]が、いずれも金本人は一切取材に応じていない。代わりに取材に応じた父親は「私も会社も関係ありません。残念だし申し訳ないと思いますけど、何とも致しかねます。」と釈明した[6]。本人は父親に「必ず(返済を)やる」と言っているとのこと[6]。2014年、サモンプロモーションは、これらの問題行為により所属マネジメント契約を解除した[6]

2018年11月30日、金の父親から金を騙しとった容疑で、金の元マネージャーの男性が大阪府警箕面署により逮捕された。同容疑者はIMXの元取締役で[11]、2009年に芸能事務所を設立し、2011年より金の専属マネージャーを務めていた[24]。同署によるとこの男性は金の借金問題の交渉役を担当しており、父親に「借金を立て替えたが、返済が滞っている」として約3900万円を支払わせたが、その後債務が減っていないことに気付いた父親が2015年に府警に告訴していた[25][26][24]


  1. ^ 大阪センチュリー交響楽団2003年1月10日、金聖響さんインタビュー (リンク切れ)
  2. ^ お得意様の一人「金聖響」さん
  3. ^ a b c d e BIOGRAPHY
  4. ^ 佐野光徳 職歴 - 株式会社クリスタルアーツ
  5. ^ a b 週刊文春2014年12月18日号/有料エリア内
  6. ^ a b c d e f g h i j 「週刊文春」2014年12月18日号、162頁。
  7. ^ グリーンの教え
  8. ^ GRist11回目
  9. ^ “ミムラ 指揮者・金聖響氏と“共演婚””. スポーツニッポン (スポーツニッポン新聞社). (2006年11月19日23:49). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/special/2005kekon/KFullNormal20061119123.html 2010年8月30日13:13閲覧。 
  10. ^ “ミムラ、14歳年上指揮者と離婚!!”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2010年10月9日12:07). http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20101009-OHT1T00134.htm 2010年10月9日14:10閲覧。 
  11. ^ a b 株式会社インタラクティブメディアミックスTOKYOカオスエリアコレクション(TCC2)、2019年08月27日
  12. ^ 金聖響常任指揮者への証人尋問で明らかにVivace 14号、2013.10.30
  13. ^ 金聖響がフランダース交響楽団の首席指揮者に就任 『ぶらあぼ』[リンク切れ]同Web版2010年5月16日付
  14. ^ Guest Konduktors - フランダース交響楽団公式サイト
  15. ^ サモンプロモーション公式発表
  16. ^ “気鋭のイケメン指揮者・金聖響が「佐村河内守」をネタに借金2億円トラブル”. 週刊文春WEB. (2014年12月10日). http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4637 2015年4月4日閲覧。 
  17. ^ 全国ツアー熊本県立劇場パンフレット
  18. ^ 「ぶらあぼ」2013年6月号、佐村河内 守のインタビュー[要ページ番号]
  19. ^ Webぶらあぼ2013年6月号[リンク切れ]
  20. ^ 全国ツアーのプログラムでの佐村河内守のインタビュー「金聖響さんは私が指名しました。私なりの方法で調べたりして、いま一般に評価されているよりも高く深い潜在能力を感じます。違った切り口の”HIROSHIMA”が生まれてくるのではないかと期待しています」
  21. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、160頁。
  22. ^ a b c d e 「週刊文春」2014年12月18日号、161頁。
  23. ^ エキサイトニュース2014年12月11日 佐村河内守に便乗か…女優・ミムラ元夫に醜聞が噴出
  24. ^ a b 3900万円詐取容疑 指揮者の元マネジャー逮捕 大阪―大阪府警
  25. ^ 有名指揮者元マネジャー逮捕=トラブル乗じ父親から詐欺容疑―大阪府警~リンク切れ
  26. ^ 有名指揮者元マネジャー逮捕=トラブル乗じ父親から詐欺容疑―大阪府警
  27. ^ Cello Symphony / Cello Suite no. 1


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