金箔 美術

金箔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/08 18:47 UTC 版)

美術

美術の分野では金箔だけでなく切箔、金砂子、金泥など金箔に加工を施したものも利用される[6]

  • 金箔 - 美術の分野では屏風絵などに利用される[6]。金箔が重なっている部分は箔足(はくあし)という[6]
  • 切箔(きりはく) - 金箔を細かく刻んだもので屏風絵では金箔とともになどの表現に用いられる[6]
  • 金砂子(きんすなご) - 金箔を粉末状にしたもので屏風絵ではなどの表現に用いられる[6]。江戸時代後期には銀の含有率が多い青金と銅の含有率の多い赤金の2種類によって使い分ける表現も行われた[6]
  • 金泥(きんでい) - 金箔を粉末にして膠(にかわ)で溶いたもの[6]

産地

シュヴァーバッハにある金箔が貼られた建物
金箔をふんだんに使ったバンコクの寺院ワット・プラケオ

日本

日本の金箔生産では、石川県金沢市が総生産量のうち99%を占める独占的な産地である。江戸時代初頭には箔打ちは幕府に独占されていたが、当時の加賀藩が密造を続けた末にその免許の獲得に成功したこと、高湿な気候が箔打ち作業に適していること、金沢市、輪島市七尾市といった金箔を大量に消費する漆器仏壇の産地が近くにあったこと等が、主な理由である。

欧州

ドイツではバイエルン州ミッテルフランケンシュヴァーバッハが主要な産地であり、500年の歴史がある[7]。またフランスイタリアでも製造されている。

アジア

中国では東晋時代(317 - 420)から江蘇省南京において製造されており、約1700年の歴史がある[8]。またタイミャンマー[9][10]インドでも製造されている。

安全性

金は(王水の例外を除いては)強酸などとも反応しないため、食用された金は、胃酸などの消化液とは全く反応せず、体内を素通りしてそのまま排泄されてしまう。これが、(イオン化されていない)純金の食用が、人体に何の効用も毒性ももたらさないことの根拠である。また、金箔に微量に含まれる銀も、胃酸では溶解しない。

料理への使用例

金・銀ともに食品添加物として認可されており、製造用剤・着色料の目的で使われている。また、金・銀ともに、歯科用材料(いわゆる金歯・銀歯)として長らく使用されており、その安全性は実証されている(歯科で使われるのは充填材としてだと思われる。詳細は直接金修復法を参照)。ただし、銅は溶出の危険があり有毒なため、食品を飾る金箔として用いるには地金に銅を含まない金箔を用いる。もちろん金箔の素材に限らず、製造過程においても汚染を防ぐ必要がある[11]


  1. ^ The History Of Gold National Mining Association, 101 Constitution Avenue, NW, Suite 500 East, Washington, DC 20001
  2. ^ 【仰天ゴハン】金箔スイーツ(金沢市)きらめく百万石のもてなし『読売新聞』朝刊2018年8月19日別刷り(よみほっと)1-2面。
  3. ^ 日本の伝統的工芸品館 金沢箔のできるまで
  4. ^ 「日本の金箔は99%が金沢産」72頁
  5. ^ 今井金箔 製品のご案内
  6. ^ a b c d e f g これぞ黄金の国・日本 金屏風展 - 狩野派・長谷川派・琳派など - 岡田美術館 2019年2月8日
  7. ^ Guide to Bavaria, Highlights of the City Region of Nuremberg
  8. ^ 中国伝統工芸美術
  9. ^ MT & K Tourism Company Ltd.
  10. ^ Myanmar Travel Information 2009, Myanmar Arts
  11. ^ 料理の加飾用の金箔には4号色(金 94.438%、銀 4.901%、銅 0.661%)以上の品位の金箔が用いられてきたが、金と銀だけの合金による金箔にしたり、従来の箔打ちによらない製法により異物混入対策の切り札とする例がある。


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