速水優 人物

速水優

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/06 14:31 UTC 版)

人物

日銀時代はほぼ一貫して国際畑を歩んだ。国際経験豊富ないわゆるオールド通貨マフィアのひとりで、英語に堪能だった。

1945年から日本基督教団阿佐ヶ谷教会会員であり、2005年には第36回キリスト教功労者顕彰(日本キリスト教文化協会)を受けた[3]

阪神ファンであり、スーツのポケットに六甲颪の歌詞を入れていたのを報道されたことがある[要出典]

主張

速水本人は通貨が信任を得ることが強い経済の条件と考えていた。退任後の2005年に出版された著書『強い円強い日本経済』では輸出産業に対する円安支援、米国の赤字を日本の国債でファイナンスすることに対する疑問を示した上、日本の内需を拡大させるべきことが提言されている。

評価

日商岩井時代については、当時日商岩井はダグラス・グラマン事件の影響を引きずっておりクリーンなイメージを持つ速水によりその影響を払拭したい意図もあったようだが日商岩井時代の彼の経営手腕には今なお疑問の声が多く、同社の凋落を止めることはできなかったとされる[要出典]

日銀総裁時代におけるデフレ不況に際しては良いデフレであるという認識の下、極めて消極的に金融政策を運営したことに対してはデフレ不況の長期化・深刻化を招いたとの批判を受けた。

経済学者の翁邦雄は「速水は金融政策については『信念の人』だった。速水が総裁に選ばれたのは、その前に旧大蔵省・日銀の接待汚職が発覚したことが大きく影響していた。それを踏まえて速水が敬虔なクリスチャンで高潔な人物であることを重視し、高齢で日銀を去ってから20年近いブランクがあったにもかかわらず担ぎ出された」と述べている[4]。また翁は「2000年8月の金融政策決定会合で決まったゼロ金利解除は日銀のその後に関して、色々な意味で尾を引く結果となってしまった。日銀はインフレばかりを気にしてデフレはどうでもいいと思っているという印象を植え付けてしまった」と指摘している[4]

著書でも示しているようにヨーゼフ・シュンペーターの信奉者である速水のデフレに対する態度は内外の経済学者からしばしば強い批判を浴びた。「不況によって、非効率的な企業が淘汰される」といった創造的破壊論をアラン・グリーンスパンのように援用したことに対してはカバレロとハマーが米国の製造業を対象に行った実証研究によって強い疑問が付されている。

日銀の念願であった旧大蔵省からの独立を果たし任期満了まで総裁職を務めた後、同じく日銀プロパーの福井俊彦に同職を譲ったことについては中央銀行の独立性にこだわり過ぎたあまり政府や経済学者からの提言の全てを「現場介入」と捉え、排除してしまったのではないかという指摘がある[要出典]

FRBの理事(後に理事長)のベン・バーナンキが「日銀幹部は1人(中原伸之審議委員)を除いてジャンクだ」と発言しているほか、英エコノミスト誌は「世界で最悪の中央銀行総裁」と評した一方では大胆な量的緩和に踏み切った福井俊彦を最高の総裁と評した[5]。ただし毎日新聞朝日新聞をはじめとする日本の有力紙では速水のゼロ金利政策解除や良いデフレ論は好意的に報道された。またノーベル経済学賞受賞のポール・クルーグマンは、かつて、日本政府、日本銀行の対応の遅さを非難したが、金融危機以降のアメリカも同様に行動が遅いとして、2008年に皮肉な形で日本に謝罪した[6]

家族

父は元三菱銀行職員・速水量平。妻・きみは、日商(現・双日)設立者で元貿易庁長官等を務めた永井幸太郎の娘。数学者速水謙国立情報学研究所教授)は息子。文化人類学者の速水洋子(京都大学東南アジア研究所教授)は娘。






「速水優」の続きの解説一覧





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「速水優」の関連用語

速水優のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



速水優のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの速水優 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2021 Weblio RSS