近鉄橿原線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/14 20:08 UTC 版)
運行形態
列車種別
特急・急行・普通列車が運行されている。当線を経由して京都駅 - 橿原神宮前駅間および京都駅 - 賢島駅間で運転される特急の詳細は「近鉄特急」の項を参照のこと。特急は日中は京都駅 - 橿原神宮前駅間で1時間に2本が運転され、一部時間帯に賢島駅発着の列車が追加される。 橿原線内では大和八木駅、日中に西ノ京駅(京橿特急)にも停車する。
急行
橿原線では唯一の料金不要の速達種別である。
橿原線内では近鉄郡山駅、平端駅、田原本駅、大和八木駅、八木西口駅、畝傍御陵前駅に停車し、日中に限り西ノ京駅にも停車する。大多数の列車が京都線に直通し、終日、京都駅 - 橿原神宮前駅間のほか、朝夕に天理線に直通して京都駅 - 天理駅間にも運転されている。昼間時は橿原神宮前駅発着が1時間に2本(30分間隔)運転される。一部の大和西大寺駅発着の列車には、大和西大寺駅で種別変更して奈良線では快速急行・準急・普通として、京都線では普通として、それぞれ直通運行されるものもある。従来橿原線内では待避可能駅である平端駅で特急列車を待避せず、全列車が大和西大寺駅 - 天理駅・橿原神宮前駅間で先着していたが、2022年の12月のダイヤ変更で一部の急行列車が平端駅で特急列車の待避が行われるようになった。編成両数は、一部の列車が4両編成で運転されるが基本は6両編成で運転される。
西ノ京駅への急行停車は2007年3月のダイヤ変更から土曜・休日ダイヤの昼間時のみ実施しており、2012年3月のダイヤ変更以降は平日にも停車するようになった。
普通
終日、京都駅・大和西大寺駅 - 橿原神宮前駅間のほか、朝夕は天理線に直通して大和西大寺駅 - 天理駅間でも運転されている。昼間時は1時間に橿原神宮前駅発着が3本(約20分間隔)が設定されている。編成両数は原則として4両編成であるが、早朝・深夜の天理線直通1往復は2両編成であり、これは奈良線系統では唯一の存在である。
特急列車の待避および急行との緩急接続は平端駅で行われるが、橿原神宮前駅発着の列車は橿原線内を全区間先着で運転される列車も存在する。
2010年3月のダイヤ変更から2012年3月のダイヤ変更までは、土休日の日中の一部の天理線直通列車が天理線内折り返し列車に縮小されており、橿原神宮前駅発着の毎時4本のみという時間帯も生じていた。2012年3月のダイヤ変更までは、時間帯によっては大和西大寺駅から同駅始発の京都行普通列車に系統変更するものも多くあったり、時刻表などの上では線内列車として扱われているが、実際には京都発大和西大寺行きの京都線普通列車がそのまま引き続き橿原神宮前行きまたは天理行きとして運転されるものも多かった。現在では京都線直通列車として運転されている。
また、2012年3月から2021年7月のダイヤ変更までは日中にも天理線直通の列車が毎時1本運行され、大和西大寺駅 - 平端駅間は橿原神宮前発着列車も合わせて毎時4本設定されていたが、2021年7月のダイヤ変更で日中の天理線直通列車が天理線内折り返し列車に縮小された。
過去にあった列車種別
準急
1972年まで近鉄難波駅(1970年の難波線開業以前は上本町駅)から天理駅まで定期列車として運行されていた。橿原線内は各駅に停車していた。
回送列車
平日早朝の特急用車両による大和西大寺駅発のものや田原本線への回送列車を含め、橿原線内の全区間で設定されているが、八木西口駅 - 橿原神宮前駅間では大阪線五位堂検修車庫で車両検査を行う際の回送列車が不定期で運転されることがあり、後述の南大阪線車両の牽引回送時にも八木西口駅隣接の短絡線を通過して大阪線に入線している。
運転本数
線内の昼間時の1時間毎の運転本数をまとめると以下のようになる。
- 特急2本、急行2本、普通3本
大晦日終夜運転
大晦日から元旦にかけての終夜運転は、近年では京都駅から伊勢方面および橿原神宮前駅への特急が両者合わせて30 - 60分間隔で運転されているほか、大和西大寺駅 - 橿原神宮前駅間に普通を20 - 30分間隔で運行する形態となっている。ただし、2009年(平成21年)12月31日から2010年(平成22年)1月1日にかけての終夜運転では普通の本数が例年より減少した[3]。2020年は終夜運転を実施しない。時刻については近鉄の公式ホームページでも掲載される。
臨時列車
2010年に、第27回全国都市緑化ならフェアが県営馬見丘陵公園で開催されることを受けて、利用客の便宜を図って、大和西大寺発新王寺行き臨時急行「やまと花ごよみ号」が運転され、同号は奈良市などから会場北側に位置する田原本線池部駅への直通列車として運転するもので、橿原線内は定期急行列車の停車駅、西田原本駅で折り返した後、田原本線内は定期列車の時刻で普通列車として運転した。 運転期間は当初10月18日から20日までの3日間のみだったが、11月13日と14日の2日間にも追加運転された。各日往路1本運転し、期間中の田原本線内では「やまと花ごよみ」のヘッドマークを掲出して運転していた。
天理教の祭事が行われる時の臨時急行は、奈良線に直通する大阪難波駅 - 天理駅間の列車も運行される。
- ^ a b 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』 - ネコ・パブリッシング
- ^ 駅ナンバリングを全線で実施します (PDF) - 近畿日本鉄道、2015年8月19日
- ^ 年末年始ダイヤのご案内(大阪) (PDF) - 近畿日本鉄道 2009年11月10日
- ^ 保安上は烏丸線の車両である京都市交通局10系電車も走行可能であるが、当線に乗り入れた事はない。
- ^ 運賃と使用時のご注意 - 近畿日本鉄道
- ^ 「大軌新線附帯条件」 1918年12月7日付大阪新報 (神戸大学附属図書館新聞記事文庫)
- ^ a b 『近畿日本鉄道100年のあゆみ』近畿日本鉄道、2010年、p.84
- ^ 『近畿日本鉄道100年のあゆみ』近畿日本鉄道、2010年、p.86
- ^ Jスルーカードの利用終了について (PDF) - 近畿日本鉄道ほか 2008年12月2日
- ^ 行幸啓について (PDF) - 奈良県ホームページ
- ^ 近鉄で21020系使用のお召列車運転 - 鉄道ファン(交友社)「railf.jp」鉄道ニュース、2010年10月11日
- ^ 観光特急「しまかぜ」平成26年10月10日(金)、京都発着の定期運行開始! (PDF) - 近畿日本鉄道ニュースリリース、2014年4月24日
- ^ 行幸啓について (PDF) - 奈良県ホームページ(2014年11月22日閲覧)。
- ^ 行幸啓について (PDF) - 奈良県ホームページ(2016年4月4日閲覧)
- ^ 「八木西口駅」廃止か存続か 近鉄と橿原市協議1年、なお平行線 - 産経新聞、2017年1月5日
- ^ 参加表明4月17日まで/橿原市の新駅整備等まちづくり効果検討 - 建設通信新聞、2020年4月17日
- ^ “近鉄八木西口駅、新駅と併存可能性も 近鉄が廃止から転換、荒井・奈良知事は歓迎”. 奈良新聞. (2022年7月1日) 2023年4月11日閲覧。
固有名詞の分類
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