赤米 品種

赤米

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 13:17 UTC 版)

品種

日本

日本における赤米の代表的品種を挙げる。在来品種は古代米としてのイメージには適しているもの、晩成、丈が長くて倒れやすい、収量が低いといった難点もある[53]

  • 在来品種
    • 対馬赤米 - 対馬市の多久頭魂神社の神饌米として栽培されていたもの。総社赤米よりも出穂期の芒の赤色が鮮やかとされる[54]
    • 総社赤米 - 総社市の国司神社の神饌米として栽培されていたもの
    • 種子島赤米 - 南種子町の宝満神社の神饌米として栽培されていたもの。神社前の赤米館で見る事が出来る。
    • 武蔵国分寺種赤米 - 国分寺市の恋ヶ窪熊野神社他、市内神社の神饌米として市民活動により奉納されている。
    • 冷水 - 秋田県で栽培されていたもの。
    • 赤室・白むろ - 青森県で栽培されていたもの。
    • トウコン - 長野県で繁茂している雑草米。
  • 改良品種
    • ベニロマン - 農研機構(旧九州農業試験場)が育成[55]。対馬赤米と南海97号から作り出された改良品種[53]。ウルチ種。晩成[53]。鮮やかな赤褐色[55]、または濃紫色[53]と評される芒をもち、生け花やドライフラワーにも用いられている[53]
    • つくし赤もち - 福岡農業総合試験場が育成[56]。対馬赤米とサイワイモチをもとに作り出された改良品種[53]。モチ種[53]。九州で栽培。晩成[53]。赤褐色[56]、または濃紫色[53]と評される芒をもち、生け花やドライフラワーにも用いられている[53]
    • 紅更紗・紅香 - トウコンベースの改良品種。北陸で栽培。
    • 紅衣 - 赤室ベースの改良品種。東北で栽培。
    • あかおにもち - 岡山県農業総合センター農業試験場で総社赤米とサイワイモチから育成された。総社赤米の地元、総社市で特産品として栽培されている。

バングラデシュ

  • カヤムクラム3(Kayamkulam-3) - バングラデシュで育成されている品種。乾燥に強い[57]
  • ヴィティラ3(Vytilla-3) - バングラデシュで育成されている品種。塩分を含んだ土壌に強い[57]

ブータン


注釈

  1. ^ 『日本往還日記』。一方少数意見であるが、貝原益軒は「味最も好し」と賞賛している(『大和本草』)

出典

  1. ^ a b c d 猪谷2000、122頁。
  2. ^ a b c 猪谷2000、33頁。
  3. ^ a b c d e 猪谷2000、31頁。
  4. ^ a b 猪谷2000、21頁。
  5. ^ 猪谷2000、22-23頁。
  6. ^ 猪谷2000、33-34頁。
  7. ^ a b c d e 猪谷富雄、小川正巳『赤米の博物誌』大学教育出版、2007年、1頁。 
  8. ^ a b 猪谷富雄、小川正巳『赤米の博物誌』大学教育出版、2007年、13頁。 
  9. ^ 猪谷2000、71頁。
  10. ^ a b 猪谷2000、25頁。
  11. ^ a b c d e f 猪谷2000、72頁。
  12. ^ 猪谷2000、25頁。
  13. ^ 猪谷2000、15頁。
  14. ^ 猪谷2000、35-36頁。
  15. ^ a b c d 猪谷2000、41頁。
  16. ^ 猪谷2000、26頁。
  17. ^ a b c 猪谷2000、30頁。
  18. ^ 猪谷2000、85-87頁。
  19. ^ a b 猪谷2000、127頁。
  20. ^ a b 猪谷2000、80頁。
  21. ^ 猪谷2000、84頁。
  22. ^ a b 猪谷2000、87頁。
  23. ^ 猪谷2000、102頁。
  24. ^ 猪谷2000、103-104頁。
  25. ^ 猪谷2000、73頁。
  26. ^ 猪谷2000、73-74頁。
  27. ^ 猪谷2000、26頁。
  28. ^ 猪谷2000、82-83頁。
  29. ^ 猪谷2000、122-123頁。
  30. ^ 猪谷2000、123頁。
  31. ^ a b c 猪谷2000、124頁。
  32. ^ a b c 猪谷2000、126頁。
  33. ^ 猪谷2000、123-124頁。
  34. ^ 川本慎自「中世の赤米栽培と杜甫の漢詩」(東京大学史料編纂所篇 『日本史の森をゆく』 中央公論新社中公新書2299〉、2014年12月20日、pp.188-192、ISBN 978-412-102299-8
  35. ^ 福嶋紀子 「中世における大唐米の役割-農書の時代への序章-」(井原今朝男・牛山佳幸編 『論集 東国信濃の古代中世史』 岩田書院、2008年6月、ISBN 978-4-87294-518-8
  36. ^ 岡光夫「赤米」(『国史大辞典 15』(吉川弘文館、1996年) ISBN 978-4-642-00515-9
  37. ^ トウコン(雑草性赤米)防除対策中間検討会が開催されました 長野県農事試験場、2008年9月(トウコン発生現場の写真あり)
  38. ^ 雑草イネである脱粒性の赤米・トウコンの防除法 中央農業総合研究センター
  39. ^ 猪谷2000、51頁。
  40. ^ 京丹後市教育委員会 編『丹後・東海地方のことばと文化』京丹後市教育委員会、2015年、79頁。 
  41. ^ a b ロマンのふるさと弥栄編集委員会 編『ロマンのふるさと 弥栄むかしむかし』弥栄町教育委員会、1992年、1819頁。 
  42. ^ 京丹後市教育委員会 編『丹後・東海地方のことばと文化』京丹後市教育委員会、2015年、80頁。 
  43. ^ a b 安本義正『赤米に魅せられて 赤米文化教育研究会5周年記念』窓映社、1997年、11頁。 
  44. ^ a b 『【芦田行雄】京都府人物・人材情報リスト2021(第2巻)』日外アソシエーツ株式会社、2020年、534頁。 
  45. ^ 片村有宏 (2010年10月14日). “赤米 京丹後から時超え平常へ”. 京都新聞: p. 26 
  46. ^ 片村有宏 (2012年6月18日). “古代米栽培継承誓う 京丹後保存会員ら田植え”. 京都新聞: p. 19 
  47. ^ 塩田敏夫 (2014年10月29日). “功績者に故芦田さん 京丹後市 古代赤米を復活”. 京都新聞: p. 22 
  48. ^ 猪谷2000、128-129頁。
  49. ^ a b c 猪谷2000、129頁。
  50. ^ a b 猪谷2000、131頁。
  51. ^ 猪谷2000、131-132頁。
  52. ^ a b 猪谷2000、130頁。
  53. ^ a b c d e f g h i j 猪谷2000、52頁。
  54. ^ 猪谷2000、51-52頁。
  55. ^ a b 猪谷2000、54頁。
  56. ^ a b 猪谷2000、55頁。
  57. ^ a b 猪谷2000、128。


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