記者クラブ 日本以外の例

記者クラブ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 06:10 UTC 版)

日本以外の例

記者団

上杉隆はその著書『記者クラブ崩壊』で、現在、記者クラブは日本とガボンジンバブエ[70]にしか存在しないとしているが、アメリカのホワイトハウスや連邦政府の官庁にも記者クラブのようなものがあるという担当記者の指摘がある[71]。ジンバブエでは政府の情報メディア委員会への登録が義務化されているという報道があった[72]が、これはムガベ政権時代の話である。

記者室

アメリカの「記者クラブ」

アメリカ合衆国にもホワイトハウス[73] 、連邦政府の官庁、国連本部などに大手メディア記者からなる記者団体がある。大手メディア記者は記者室の提供や優先的な取材機会などの便宜供与を受けている。

アメリカのホワイトハウス、国務省、ペンタゴン、連邦議会詰めの記者の団体の間では、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど有力メディア記者が当局者から特別な便宜を受け、独占インタビューや特ダネを与えられている。ホワイトハウスのブリーフィング・ルームの60ある椅子は会社の名前が貼り付けてあり、最前列は通信社と大手テレビ、後方になるほど影響力の小さいメディアに割り振られる。大統領や国務長官の同行取材の飛行機内の席順も同様である[71]

アメリカの記者クラブは常駐メディア各社のブースや机はあるが、日本の記者クラブのような休憩用のソファや冷蔵庫はなく、記者クラブに所属していないフリーランス記者を日本のような風習で排除するということはない。代表取材のやり方などを調整することはあるが、取材上の取り決めや各社の協定を結ぶことはない[71]


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