茶礼 (韓国)
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関連項目
供養の儀式としての「茶礼」(チャレ)
茶礼(チャレ) | |
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茶礼の祭壇 | |
各種表記 | |
ハングル: | 차례 |
漢字: | 茶禮 |
発音: | チャレ |
日本語読み: | ちゃれい |
RR式: | charye |
MR式: | ch'arye |
英語表記: | Korean ancestor veneration |
旧正月、秋夕(旧暦の8月15日)、先祖の誕生日などに行われる。法事の形式は、祭祀と茶礼の2種類がある。2つの間に大差はないとされるが、祭祀は午前0時に開始されるのに対し、茶礼は朝とり行われる。地域や家庭によって、内容はまちまちだが、祭祀と茶礼ではお供え用のお膳の中身も多少の違いがあるとされる。もともと茶礼は、成人男子によってとり行われた。しかし最近は、女性や子供も参加することが多い。
概略
茶礼では、茶礼床と呼ばれるお供え用の食膳を準備する。先祖を祀る祭壇は、上座が北になるように配置され、そこに茶礼床をおく。主人は先祖用に茶礼床に酒を注ぐ。主人はジョルと呼ばれる韓国の最敬礼を2回行う。その後参列者は主人同様、祭壇の前でジョルを2回ずつ行う。参列者の挨拶が一通り終わると、先祖の食事時間となる。作法はまちまちで、参列者は位牌に背を向けたり、祭壇が置かれた部屋の照明を消したり、部屋からいったん退室したりする。
先祖の食事終了を見はからい、主人が祭壇の酒を飲み干したところで、儀式は終了する。その後、茶礼床を少しずつ取り分け、一つの皿に盛る。参列者は酒を酌み交わしながら、全員で一つ皿の料理を食べる。
茶礼床
果物、菓子、焼き魚、干物、肉、鶏の丸焼き、餅、ナムル、汁物などが用意される。食材、調理方法はしきたりがあり、決まり通りに用意する。膳の一列目(手前)が菓子と果物、二列目がナムルと干物、三列目が汁物と焼き魚等、配置場所も決められている。なお料理の味付けはシンプルで、唐辛子やニンニクは使わない。
脚注
- ^ 茶礼(チャレ) | 名節(旧正月・秋夕) | 韓国の文化と生活|韓国旅行「コネスト」(2014/03/21閲覧)
- ^ a b “世界最高の化粧品会社の一群アモーレパシフィック徐成煥 - 徐慶培の2代”. monthly.chosun.com. 2018年8月7日閲覧。
- ^ a b 「<随筆>◇お茶文化◇ 広島大学 崔 吉城 名誉教授」 東洋経済日報 2010/06/18
- ^ 「韓国茶、礼節の核心は他人への配慮」 中央日報日本語版 2010年6月14日
- ^ a b 金明培 「韓国の茶道文化」 ぺりかん社 1983
- ^ 「ウリナラの茶道史と茶の文化」 朝鮮新報日本語版 2004年3月2日)
- ^ 「東アジアの茶道と茶の湯」中国社会科学院日本研究所 張建立 2009年5月10日
- ^ a b 発行者石川晴彦 『煎茶全書』 主婦の友社編 第11刷1979年(第1刷1973年) p.199.
- ^ 前掲『煎茶全書』 主婦の友社編 1979年 p.197.
- ^ 前掲『煎茶全書』 主婦の友社編 1979年 pp.198 - 199.
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