茶外茶 茶外茶の概要

茶外茶

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/19 09:33 UTC 版)

概要

は、チャノキの葉や芽、茎を加工して作られる飲み物であるが、チャノキ以外の植物の葉、芽、花、樹皮、根などを材料として湯を注ぎ抽出したものも「茶」と呼ばれてきた。それらの広義の「茶」を、一般的な茶と区別するため茶外茶など様々な名称が用いられている。また、その原料として使用されているものは植物に留まらず、椎茸茶のような菌糸類や虫糞茶のように動物の糞を加工したものもあり、原材料の個性を味わうことのできる飲み物である[3][4]。また、複数の原料をブレンドしたものや、チャノキの葉が含まれているものも、茶外茶として扱われることがある。

中国茶においては、本来のチャノキより採取した茶葉を用いた茶を茶葉茶と呼んで区別している[要出典]。また、台湾では茶葉を茶芯といい茶芯茶と呼び区別している[5]

チャノキから作られた茶は長い間嗜好飲料として安心して飲まれてきた歴史を持つが、これら茶葉を用いない飲料にも「茶」と名づけることで安心して飲める飲料であるというイメージを与えたものとする説もある[3][6]

中国においては「茶外之茶」、「非茶」、「非茶之茶」などとも呼ばれ、保健茶、薬茶、養生茶、花茶、工芸茶[注釈 1]などが含まれる。植物を原料とするものは草本茶または花草茶と呼ばれている。

日本においては「茶ではない茶」、「茶外の茶」などとも呼ばれ、健康茶、野草茶、代用茶、養生茶、漢方茶、変わり茶などが含まれる。

各国で「茶外茶」などと呼ばれている飲料には、通常は以下のものが含まれるが、その範囲や名称は地域にもより異なる。

中国

菊花茶

日本

麦茶

沖縄

ローゼル茶

アイヌ

朝鮮半島

韓国伝統茶

その他の諸国

ルイボス茶
マテ茶

添加物

健康茶をうたう茶外茶には、しばしば内容物からステロイドなど健康に影響を及ぼす化学物質などの添加物が見出され問題となることがある[8]


注釈

  1. ^ 花茶を加えることは異論があるが[要出典]茶外の茶も楽しもう!「中国茶」All About、『やさしい中国茶のほん―茶人から知る歴史・文化・茶の作法』28頁では花茶、工芸茶を茶外茶として分類している。

出典

  1. ^ 日本経済新聞2001年1月13日夕刊6面 国立民族学博物館名誉教授 周達生氏寄稿
  2. ^ チャノキを原料とするがカフェインを含まないように加工した飲料も見られる。
  3. ^ a b 『日本茶のすべてがわかる本』p.17
  4. ^ 『日本茶のすべてがわかる本』p.17には、「農林水産省や、総務省等の生産・消費者等の統計などでは『他の茶葉』に分類されています。」とある。
  5. ^ 『台湾茶の楽しみ方とおいしい料理』p.120
  6. ^ 『中国茶 雑学ノート』p.90
  7. ^ キリンが5月に「米茶」発売へ 国産米から初の飲料(2013年4月18日時点のアーカイブ) - MSN産経ニュース、2013年4月15日
  8. ^ 「健康茶」からステロイド検出 大手通販サイトなどで販売”. 日本放送協会 (2023年5月13日). 2023年5月19日閲覧。
  9. ^ 医薬品的な効能効果について”. 東京都 (2023年). 2023年5月19日閲覧。


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