花粉症 治療

花粉症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 06:30 UTC 版)

治療

受診が推奨される診療科

一般的には、花粉症の治療を受ける場合に適した診療科は耳鼻咽喉科であるが、アレルギー増加に伴い、大抵の医師は一定レベルの知識を有している。よって内科などでも充分な治療が受けられることがある。小児の場合は、慣れているという点で小児科の方が良いことがある。同様に妊婦および授乳婦の場合は、産婦人科の方が融通がきくことがある。

ただし、症状がひどい場合は、その部位の専門医に相談するほうがよい。すなわち鼻や喉の症状であれば耳鼻咽喉科、目の症状であれば眼科、皮膚症状がひどい場合は皮膚科が適する。これらの診療科とともに、アレルギー科の標榜がなされていると、なおよいといえる(一般にアレルギー科単独で標榜していることは少ない)。ただし、アレルギー科を標榜している医療機関に必ずしもアレルギー専門医がいるとは限らない。アレルギー専門医を調べるには、日本アレルギー学会や日本アレルギー協会に問い合わせるとよい。アレルギー学会のサイトにて調べることもできる。

なお、自治体の保健所などが相談体制を整えつつあるので、まずはそこで相談するのもよい。

治療の分類

治療は目的や方法によっていくつかに分けることができる。

対症療法と根治療法
一般に花粉症の各症状を抑えることが目的のものは対症療法と呼び、花粉症そのものの治癒を目指すものは根治療法と呼ぶ。医療機関における各種の薬剤治療(薬物療法)は対症療法であり、確実な根治療法は開発されていない。唯一、減感作療法が根治療法にもっとも近いものといえる。
投与期における分類
症状が出る前から予防的に薬を服用するなどのことを初期治療(療法)または予防季節前投与と呼び、症状が出てからも比較的コントロールできている状態に維持すること保存的治療または維持療法などと呼ぶことがある。いったん症状がひどくなってしまった場合、その症状を押さえ込む治療を導入療法と呼ぶこともある。医療者側からみた分類といえる。初期治療を受け、花粉が飛散する前から薬の内服などをすると症状が出にくく、出ても軽くすむことは実証されている。スギ花粉症のシーズン前には、飛散開始時期の予測が出されるので、それを目安に2週間程度前に受診し、適切な薬の処方を受けて使用をはじめるとよい。症状がひどくなると炎症を抑えるのが難しくなる傾向があるので、予防ができなかった場合でも、できるだけ軽いうちに受診したほうがよい。
メディカルケアとセルフケア
薬の処方を受けるなど医療機関における治療(メディカルケア)とは別に、患者自身が生活上さまざまなことに気をつけると発症を遅らせることができたり、軽く抑えることができる。こうした患者自身ができる対策をセルフケアと呼ぶ。多くはアレルゲンの回避と除去が目的であり、考え方によってはもっとも重要な治療といえる。薬局・薬店において市販薬(大衆薬)を購入して使用するのはセルフメディケーションというメディカルケアであり、かつセルフケアでもあるといえよう。

薬物療法(対症療法)

抗アレルギー薬

定義

薬剤の分類や呼び方は少々の混乱が生じている。専門家における呼称と一般に広く用いられる呼称も異なったまま慣用されている。

花粉症はアレルギーであるため、その治療に用いられるものは抗アレルギー薬といえる。それらは薬理作用により以下のように大別できる(広義ではステロイド薬をも含めて抗アレルギー薬と考えることもある)。

  1. 肥満細胞からのケミカルメディエーター(化学伝達物質)の遊離を抑えるもの(ケミカルメディエーター遊離抑制薬。肥満細胞安定薬とも)
  2. 遊離された後のケミカルメディエーターの作用を阻害するもの(抗ケミカルメディエーター薬:抗ヒスタミン薬、抗プロスタグランジン・抗トロンボキサン薬、抗ロイコトリエン薬など。受容体拮抗薬とも)

専門的には、1. の遊離抑制作用のみを抗アレルギー作用と呼ぶ。よって、1. の遊離抑制作用のある薬のことを抗アレルギー薬と呼ぶ。これは、初のケミカルメディエーター遊離抑制薬であるクロモグリグ酸ナトリウムのことを、ヨーロッパの一部において抗アレルギー薬( anti-allergic drug )と呼んだことに由来している。

しかし、遊離抑制作用を持つものを抗アレルギー薬と呼ぶと定義すると問題が生じることがある。抗ヒスタミン薬の中には、抗ヒスタミン作用の効果だけでなく、ケミカルメディエーター遊離抑制薬およびケミカルメディエーター遊離抑制作用を持つもの(これを第二世代抗ヒスタミン薬と言う。)があり、第二世代抗ヒスタミン薬も抗アレルギー薬に含まれるという分類になる。患者向けとして広く一般に用いられている呼称はこれが多く、第二世代抗ヒスタミン薬は抗アレルギー薬として普及してしまっている。一方、ケミカルメディエーター遊離抑制作用のない第一世代抗ヒスタミン薬は、単に抗ヒスタミン薬と呼ばれることが多い。

こうした薬剤の分類や呼び分けは、医師・研究者や治療する疾病の分野によってやや異なることがある。一般向けに出版されている書籍での説明や、インターネット上の花粉症・アレルギーの説明を行う各種サイトによっても、微妙に異なる場合がある。たとえば、第二世代抗ヒスタミン薬をさらに細分化し、第三世代とのカテゴリーを設ける医師・研究者もいる。

過去にケミカルメディエーター遊離抑制薬(抗アレルギー薬)のことを体質改善薬ということがあったが、抗ヒスタミン薬とは作用機序が異なる事実においてそのように呼ばれただけであり、いわゆるアレルギー体質は改善されない。アレルギーの発症を予防する効果もない。便宜的に患者に対してそう説明されることがある。

薬物の特徴
  • 古い第一世代抗ヒスタミン薬は抗コリン作用が現れやすく、実用上では口が渇いたり眠気などの副作用が強い。一方、新しいタイプの第二世代抗ヒスタミン薬は、そうした副作用などが現れにくい。
  • 上述のように第二世代抗ヒスタミン薬は、ケミカルメディエーター遊離抑制作用(抗アレルギー作用)がある。

第一、第二を含めて「症状を抑える」という対症的な治療効果であり、根治薬ではない。

薬物作用
抗ヒスタミン作用(効果)
肥満細胞から遊離したヒスタミンが、神経や組織にある受容体に結合するよりも前に、その受容体に結合してしまう作用である。すなわち、鍵穴に鍵が差し込まれる前に、鍵穴をふさいでしまう作用といってよい(ただし、現在では受容体の活性を落とす作用がその主要な効果であると考えられている)。一般にきわめて即効性がある。
ケミカルメディエーター遊離抑制作用
ヒスタミンなどのケミカルメディエーターが肥満細胞から出てこないようにする作用である。こちらは、一般に数日以上たたないと充分な効果が出てこない。そのため、この作用を期待するには、予防的に発症前から薬を用いるとよい(これは発症後に用いても無駄ということではない)。
治療の実際
抗ヒスタミン薬(第一世代抗ヒスタミン薬)の投与
飲んで数十分で強い効果が出てくる第一世代抗ヒスタミン薬は、病院で処方されることもあるが、薬局・薬店で購入できる総合鼻炎薬の主剤となっている。こうした鼻炎薬には、効果を増強するため交感神経興奮剤(塩酸プソイドエフェドリン塩酸フェニレフリンなど)や抗コリン剤(ベラドンナ総アルカロイド、ダツラエキスなど)といった薬が配合されているが、皮膚のかゆみなどの飲み薬には、ほとんど第一世代抗ヒスタミン薬だけというものもある。
第一世代抗ヒスタミン薬は一般に下記の第二世代抗ヒスタミン薬よりも眠気などの副作用が強く出やすいため、特に乗り物の運転や機械操作などには要注意である。同じ成分は風邪薬にも含まれているため、鼻炎薬の持ち合わせがないときなど、緊急避難的に風邪薬を服用して症状を抑えることも可能である。また、第一世代抗ヒスタミン薬はアレルギー学会や製薬会社により、別名「鈍脳」と呼ばれるインペアード・パフォーマンス、認知機能を低下する作用のキャンペーンがなされ、これらの副作用が少ない第二世代抗ヒスタミン薬の使用が推奨されている。
抗アレルギー薬(第二世代抗ヒスタミン薬)の投与
数日から2週間程度服用して充分な効果が出てくる第二世代抗ヒスタミン薬(これを抗アレルギー薬と呼ぶことが多い)やケミカルメディエーター遊離抑制薬については、医師の処方箋が必要であり、メキタジンを除き日本では市販されていない(2007年現在、メキタジンに続いて塩酸アゼラスチンフマル酸ケトチフェンスイッチOTC内服薬として市販されるようになっている。後者は点鼻薬としても市販されている)。多くの第二世代抗ヒスタミン薬は、ケミカルメディエーター遊離抑制作用などを併せ持っており、鼻詰まりにも効果的な抗ロイコトリエン作用があるものもある。現在、花粉症に対して病院で処方される内服薬の多くは第二世代抗ヒスタミン薬である。予防薬として処方されるものも、これが多い。
第二世代は第一世代より眠気や口の渇きなどの副作用が少なくなっているが、副作用の出方は人により大きく異なる。なお、第一世代、第二世代という分類は欧米でおこったというが、第二世代抗ヒスタミン薬が市販されている日本国外であっても、少なくとも一般薬店レベルでは通じないといわれる。鼻炎やアレルギー、かゆみの治療に用いられるものは全て抗ヒスタミン(アンチヒスタミン)薬と呼ばれているためである。
その他のケミカルメディエーター遊離抑制薬の投与
ケミカルメディエーター遊離抑制薬は点鼻薬・点眼薬として処方されることもある(数は少ないながら市販薬にもある)。

ステロイド薬

概要

ステロイド薬は、遊離抑制作用や受容体拮抗作用などといった限られた作用ではなく、アレルギーのメカニズムのほとんどを抑制する。抗炎症作用も強く、多くはこの作用を期待して用いられる。しかし、強力にアレルギーを抑えるということは、免疫そのものも減弱させるということでもあり、不必要な長期投与など不適切な使用によって他の感染症を招いたり、体内のホルモンバランスが崩れることにより重い副作用や後遺症が現れることもある。その他の副作用も多く知られている。

治療の実際
ステロイドの投与
花粉症においては主に重症例に対する抗炎症作用を期待して用いられる。抗ヒスタミン薬の内服などでは充分な効果がない場合、副作用の心配があるので短期間または頓服として内服が行われる。症状を抑える効果が高いこともあり、漫然と処方を続ける医師も存在するが、副作用だけでなくステロイド離脱困難に陥ることがある。特に小児に長期投与を行うと成長障害など重大な副作用が起こり得る。
第一世代抗ヒスタミン薬ほどの即効性はなく、充分な効果が出るまで1日程度かかる。基本的に短期であれば問題となる副作用はないが、第一世代抗ヒスタミン薬との合剤では、その抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を感じることが多い。
点鼻薬のステロイドの場合は、局所に作用したのち体内ですばやく分解されるものもあり、副作用の心配も少ないため、重症の鼻炎がある場合には積極的に用いられる(医師により、重症でない場合も積極的に用いる場合がある)。特に遅発相による鼻詰まりに効果的とされる。鼻血が出やすくなる副作用を感じる患者もいる。
目の症状がひどい場合もステロイドの点眼薬が出されることがあるが、副作用に注意して慎重に使う必要がある。眼圧などの検査ができる眼科専門医に処方してもらうことが望ましい。
ステロイドの注射
スポーツ選手が行っていたり、口コミで話が広がっている治療であり、徐放性ステロイド療法という。1回の「注射」で治ると噂になっている治療だが、統計によれば1回だけの注射で満足な効果を得られる例はそう多くはない。鼻アレルギーの診療ガイドラインにおいても、望ましくない治療とされている。内服と同様、全身のアレルギー(免疫)や炎症を抑える方法であるが、デポ剤という、油に薬剤を溶かした徐放性のものが用いられるため、筋肉内にとどまった注射液から数週間にわたって薬剤が放出され続ける点が異なる。報告されている副作用も多く、のちのちの体調に影響する後遺症の心配もある(骨粗しょう症など)。
なにをやってもかんばしくなかったという患者の最終手段に近い治療法、または事情があってどうしても薬の内服などができない場合の治療法であり、もしも副作用が出ても体から薬を抜く方法がないというリスクを考え、インフォームドコンセントを確実に行い、注射前後の検査を怠らぬよう慎重に実施すべきである。もちろん根治療法ではない。
ステロイドであることを隠して注射をする医師がいたり、患者もなんの疑問も持たずに気軽に注射を受けているなど、なにかと問題の多い治療法といえる。本来は保険適用の治療法であるが、自由診療(保険外診療)として高額な治療費を請求する医師もいる。注射した部位がへこむなどの副作用で訴訟になった例もあるといわれる。注射の副作用だと気づかなかったり、医師から示談を提示されるなどのため、表に出てこない事故も多いと考えられている。相談や苦情をいう第三者機関が事実上存在しないため、事故があっても患者は泣き寝入りをするしかないことも多いとみられる。
  • ステロイド剤(デポ注射) - トリアムシノロンアセトニド英語版(ケナコルトAなど)、酢酸メチルプレドニゾロン(デポ・メドロールなど)など
  • (備考)デポステロイド筋注による副作用の例 - 満月様顔貌3.9%、副腎皮質機能低下0.1%、皮膚・皮膚付属器障害3.9%、月経異常ほか3.9%、適用部位障害(萎縮ほか)1.4%
  • ステロイド剤の筋肉注射について(外部リンク)も参照。

Th2活性阻害薬

IPD(アイピーディー)というTh2活性阻害薬(内服薬)が、症状に応じて使用されることがある。IPDは、アトピー性皮膚炎気管支喘息でも使われる薬剤である。花粉症では、Th2細胞活性の亢進・サイトカインの中のIL-4・IL-5(アレルギー症状を誘発するもの)の産生の増加がみられることがあるが、この薬剤はTh2細胞の活性を低下させIL-4・IL-5の産生を抑制する作用があり効果があるとされる。ただし、即効性はなく、効果が現れるのに数週間ほどの時間がかかるという特徴がある。

自律神経作用薬

鼻詰まりが強い場合、いわゆる血管収縮剤(α交感神経刺激薬)と呼ばれる薬剤の点鼻薬が処方されることがあるが、連用すると効果が弱まるだけではなく、かえって鼻詰まりがひどくなり、依存(離脱困難)になることもある。そうした副作用が出やすいため、短期間に限って処方されることが多い。鼻詰まりがひどい患者がステロイド点鼻を行うとき、薬剤が鼻腔内に入っていきやすいように、あらかじめ鼻粘膜を収縮させるために用いる場合がある。この種の薬剤は市販のほとんどの点鼻薬に含まれており、即効性と高い効果があるため、説明書の注意書きを守らずに乱用してしまいがちである。花粉症に使われる市販薬でいちばん問題になるのが、この点鼻薬の副作用である。幼児の場合、まれに重い副作用が出ることもあるので使用を避けるべきである(原則的に5歳以下には用いない)。

血管収縮剤は充血を取ると称する市販の点眼薬にも多く含まれており、やはり連用するとかえって充血がひどくなることがある。

副交感神経遮断薬である抗コリン薬はエアゾール剤の関係で製造を中止している。

薬物療法の注意点

病気によっては禁忌となっている薬もあるので、持病のある人はたとえ気軽に買える市販薬であっても、その使用については医師・薬剤師に相談すべきである。他に薬剤を常用している人や、乳幼児、小児、妊婦、授乳婦も同様である。なんらかの副作用を感じたら、早めに医師・薬剤師に相談すべきである。

作用と副作用とのバランスを考え、効果が不充分なものであったり、眠気などの副作用があまりに日常生活に支障があるようであれば、違う薬および治療法に変更してもらうよう医師に相談することも大切である。

減感作療法

花粉症の確実な根治療法はまだ確立されておらず、アレルゲン免疫療法減感作療法)がもっとも根治療法に近い。広く免疫療法とも呼ばれ、広義では変調療法ともいわれる。一般的には下記の抗原特異的アレルゲン免疫療法を指す。WHOの見解書では、アレルゲン免疫療法が花粉症の自然経過を変える唯一の根本的治療法として記述されている[14]。花粉症の症状の治癒と予防に関しては、臨床上の観察において、アレルゲン免疫療法以外の治療では治癒や予防は期待できず、花粉やダニの免疫療法の必要性を説く医師もいる[15]

20世紀初頭よりトキソイド研究から派生した抗原特異的アレルゲン免疫療法は大別すると皮下投与による減感作療法と経口投与による舌下減感作療法とに大別される。

アレルゲン免疫療法は薬物療法とは異なり、治療終了後もアレルギー防止効果が持続する点が特徴である(患者によっては数年 - 十数年後に同一または異なる花粉に再感作する可能性はある)。一方、現在承認されている治療方法では毎週 - 月1回程度の通院治療が必要であり、完全な効果を得るにはに数年程度継続する必要がある。舌下減感作療法は在宅治療が期待されるが日本においてはアレルゲンワクチン錠は未承認である[16]

花粉症のアレルゲン免疫療法は花粉シーズン前から開始すると有効性が高い。

2007年時点では米国では数十種類の標準化アレルゲンワクチンが上市されているのに対して、日本においては標準化スギアレルゲンが上市されているに過ぎない。日本においても標準化アレルゲンワクチンの多様化を期待する意見がある[17]

直接アレルゲンをアレルゲンワクチンとする抗原特異的アレルゲン免疫療法以外にも、限定的ではあるが非特異的アレルゲン免疫療法も存在している。

減感作療法において、日本で使用されている皮膚テスト用のアレルゲンは12種類しかない。それに比べて公益財産法人日本アレルギー協会を通して入手可能な米国政府承認の皮膚テスト用アレルゲンは64種類ある。皮膚テスト用アレルゲンと治療用アレルゲンワクチンをともに多様化することで、日本のアレルギー診療の質が向上可能だと指摘する医師もいる[18]

舌下減感作療法

ハンドスプレー式の容器に薄めた花粉エキスを入れ一日一回口の中にスプレーする治療法。最初の2週間は専用のスプレーで少しずつ量を増やしていき、3週間目から専用のボトルで一定の量を服用し続ける。難点は治療期間が3年以上と長い事。全ての患者に有効ではなく、何らかの改善が見られるのは70%に留まっている。2014年10月より保険適用となる。「舌下免疫療法」とも呼ばれている。

その他の治療

レーザー手術

鼻内部のアレルギー症状をおこす部分の粘膜にレーザー光線を照射して焼灼し、その部位を変質させることで鼻水・鼻づまりを抑える治療法。原則的には鼻詰まりの治療法である。保険が利くが、美容整形クリニックなどで自由診療(保険外診療)として行っている場合がある。レーザー照射をしてから数日は、傷(やけどのようなもの)のために花粉症以上の鼻水が出て苦しむこともある。一般的にはシーズンの1 - 2か月前に予防的に行う。効果の程度は個人差があり、有効でない場合もある(医師の技術にもよる)。

効果の持続は整形手術などとは違い、短ければ数か月、長くて2年程度のことが多い。そのため毎年行う患者もいるが、そうした繰り返しの処置による不可逆的な組織の変化、すなわち後遺症については、歴史が浅いこともあって明らかな知見はない。安全だという医師もいれば、毎年はやらないという方針の医師もいる。

細かくみれば、レーザー光線の種類や術式の違いもある。いうまでもなく鼻の処置であるため、目の症状には効果はない。

遺伝子組み換え米療法

スギ花粉症緩和米を1日1食2か月間食べ制御性T細胞を増やす食事療法。2015年4月現在50人が治験を受けている。2016年11月から約1年間、1日5グラムの割合で通常の米に混ぜて食べてもらい効果を確かめる臨床研究が予定されている[19]

漢方薬による治療

漢方薬による治療も行われる。従来の漢方専門薬局のみならず、総合病院や開業医でも扱うことが増えてきており、漢方科を設置するケースも見受けられる。有名メーカーの顆粒エキス剤は医療保険対象のものが多い。元来、漢方薬は症状ではなく、個々人の体質によって薬を選択するので、漢方専門家の診断と、予後経過観察しながらの投薬の種類や用量の適宜変更が必要であるが、西洋医は、効果のマイルドな薬という観点で西洋薬学的に用いることが多いため、時に上記の抗ヒスタミン薬など西洋薬との併用も行われるが、そのような運用手法は東洋医学的には誤りであることも多い。西洋医は東洋医学には精通していないのが主因である。例えば小青竜湯は水気の貯まった肺や気管支を乾かし熱を帯びさせるが、その予後を経過観察せず飲み続けると今度は鼻炎など炎症が悪化してしまう、という具合である。適度の鼻水で潤されるのも、きちんとした生理的理由があるのである。うかつに症状を取るだけでは漢方医療とは言えない。

花粉症によく用いられる漢方薬[注釈 4]

このように、症状を抑える即効性の薬のほか、長く飲み続けて体質を変えて根治をねらうとされる種類の薬もある。体力と免疫力の落ちた状態、血行の悪い部位、リンパの蓄積でむくみがある状態、ではアレルギー物質に弱くなり反応が悪化する、というように、気血水や胸脇苦満などの理論に基づいた、基礎体力をはじめとする体質改善の方が、対症療法よりも効果が高いケースも往々にしてある。体質が弱体化したまま、対症薬だけ服用しても、山火事に放水するに等しいなどという例えられ方をする。

よく誤解されているが、漢方薬なら副作用がないというのは誤りである。特に小青竜湯や葛根湯に含有されるマオウは、体質や服用量により動悸や血圧上昇などが起こる可能性があるので、服用に当たっては熟達した漢方薬剤師か、漢方処方経験に厚い西洋医師に運用を依存するべきである。メジャーな漢方材料による副作用は他に、カンゾウによる偽性アルドステロン症(低カリウム症状が出る)や、ジオウとダイオウなどでの下痢、柴胡処方による血流や体温の低下に伴う、衰弱の進行した重病患者の合併症増発などが代表的である[注釈 5]。虚弱体質の人が小柴胡湯を飲んで冬の山に行くと、消炎作用が強いため凍えて動けなくなってしまう恐れすらある。この場合はせめて柴胡桂枝湯などに処方を変えなくてはいけない。

おおむね、女性の妊娠・授乳期にも比較的安全といわれる処方が多いが、逆に妊婦には禁忌の処方や望ましくない服用量、服用法もあるので、処方箋を出した主治医に事前に相談することが望ましい。これも『漢方に副作用は無い』という風説と同じく、眉唾と言える。

ハーブによる緩和

ハーブによる発症抑制、緩和が注目されている。抗アレルギー作用のあるネトル、抗ウイルス効果の高いエルダーフラワーニワトコen:Elder flower)、免疫力を強化するエキナセアが特に注目されるほか、鼻通りを良くするペパーミントや鼻の粘膜に効くレモンバーム、鼻炎に効果の高いカモミールや殺菌力で知られるユーカリ気管支炎に良いとされるクレソンブルーマロウウスベニアオイen:Malva sylvestris)、目の粘膜を強くするアイブライト(コゴメグサen:Eyebright)などにも緩和効果があると話題にされることが多い。いずれも健康茶の域であって、ステロイド剤のような強力性や漢方薬ほどの薬用性、即効性はないが、シーズン中の常用茶として利用することに有意義性がみられる。最近の流行で、ハーブティー専門店にてこれらハーブが調合されたブレンドティーが多く発売されている。

抗体

ダチョウの卵黄を利用し作られた抗スギ花粉ダチョウ抗体・抗ヒノキ花粉ダチョウ抗体[20]。抗体を含んだスプレーの塗布や、のど飴として摂取することで、花粉症の症状を緩和する作用がある[21]

その他の処置・治療

レーザーと同様な原理で、鼻粘膜に対する超音波メスによる処置や、高周波電流を使った鼻の処置が行われている。薬剤の塗布によって鼻粘膜を化学的に焼く方法もある。治療成績や後遺症については、レーザー同様、確立した知見はない。

特に通気性の改善のため、鼻中隔湾曲など鼻の器質的な異常に対する手術も行われる。最近では入院が前提となる後鼻神経切断術と同時におこなうことにより、半永久的根治治療を行うことが可能である。

鼻水がひどい難治例にはビディアン神経切除術なども行われる。

麻酔科からのアプローチとして、首にある星状神経節のブロックという方法も行われる。治療成績は明らかでない。

目の涙管に抗アレルギー薬を注入するという治療法も一部の眼科で行われている。これは保険適用外。

その他、その医師の独自の考え方により特殊な治療法が実施されることもある。治療成績はもちろん、安全性についても明らかでないものがある。

代替医療・民間療法

代替医療民間療法には、食品や飲料の摂取などのほか、さまざまなグッズ類を使用したり、鍼灸などの伝統医療や整体、医師によらない漢方治療、エネルギー療法などがある。

  • エネルギー療法 - 近年花粉症の改善・治癒に向けてエネルギー療法、なかでもEFT(Emotional Freedom Techniques、感情解放テクニック)が使用され、潜在意識における「花粉に対する嫌悪感、恐れ」の感情に着目し、それを解放することによって結果として「花粉に平気になり」、免疫システムの過剰反応が軽減、または消失し、花粉症の不快症状が改善、治癒するという効果が認められている。薬を用いない自然療法として妊婦などにも望まれるが、まだ十分な症例に乏しく更に検証が必要な分野である。
  • 乳酸菌類 - 衛生仮説とも関わりがあり、臨床試験やメカニズムの解明が進められている。
  • 地方の特産品 - 消費推進のため、その健康効果を実証する試みも多く行われているようである。
  • ポリフェノール(4,000 - 5,000種類あるという) - 植物生薬の一部において、植物の苦味・渋み成分が広義の抗アレルギー効果を示すという。
  • ビタミンの一種 - 植物生薬成分中に含まれ、症状の軽減に有効とされたこともある。

これらの成分とビタミン・ミネラル等を配合したサプリメント類や清涼飲料水など、いわゆる健康食品類も多く出ている。

2007年2月、スギ花粉(スギのつぼみ)をカプセルにつめた健康食品にて、服用した患者が一時意識不明になるという事故がおきた。厚生労働省は、「残念ながら民間医療の多くに十分な効果の根拠があるとは言えません」「安全性が危惧される民間医療も指摘されています」としている[22]

セルフケア

抗原の回避と除去

花粉症の症状はアレルゲンと接触したときにのみ現れるので、花粉との接触を断つことがもっとも効果的な対策である。アレルギーの原因にさかのぼって対処するため、原因療法といわれることもある。症状が出てから対策を行うのではなく、症状が出る前から予防的にケアを開始するとより有効である。すなわち自分で行う初期治療である。

アレルゲンとの接触を続けていれば抗体値も上がり、症状もひどくなる。すなわち、薬剤治療により症状を抑えているからといって、なんの対策もしなくてよいということにはならない。患者にとっては、こうしたセルフケアはもっとも基本的なことといえる。

外出時にマスクゴーグルを着用
マスクは隙間を作らないことが肝要で、スギ花粉症のシーズン特有の乾燥や低温から鼻粘膜を保護することにもなり、シーズン前から(発症前から)の着用が推奨される。
日本では、花粉を光触媒で分解するとする機能性マスクも販売されていたが、2019年10月現在、効果や表示方法について消費者庁大正製薬の間で見解の相違がある[23]
ゴーグルは、いわゆるだてメガネでも有効であることが実験によって示されている。
外出時間や窓を開けての掃除をする時間等を考慮
地域により花粉飛散量が多い時間なども異なる。一般に夜間 - 早朝が少ないといわれるが、当てはまらないこともある。晴れて気温が高く、湿度の低い風のある日が花粉が多い。雨の日であれば飛散量は少ないかゼロである。ただし、原因は不明であるが、必ずしも雨のほうが楽だという患者ばかりではない[注釈 6]。雨の日の翌日に晴れると、2日分の花粉が飛散するといわれるので注意が必要である。
室内に花粉を持ち込まない
花粉の付着しにくい上着を着用したり、帰宅時に玄関の外で花粉を落としてから入室するなどの対策も有効である。換気などのために窓を開けることはもちろん、洗濯物や布団などを屋外に干すことも避けるべきである。干す場合は取り込むときによくはたく、ブラシではらう、または掃除機で吸い取ることが推奨されている。同居の家族にも協力してもらったほうがよい。
掃除
どうしても花粉は屋内に侵入してくるので、床の花粉を舞い上げないよう、掃除機ではなく濡れぞうきんによる拭き掃除が推奨されている。
空気清浄機や、清浄機能のあるエアコン
室内に浮遊している花粉を除去する。空気清浄機は風量の豊富なものを選択し、花粉が落下する前に吸い取ることを考えるべきであり、装置の自動運転を過信しないことが大事である。
加湿器
浮遊している花粉を湿らせて重くし、落下を早めるために有効とされる。湿度を高めることは鼻や喉の粘膜のためにもよい。ただし湿度を上げすぎるとダニやカビの問題が出てくる。一般に湿度50%程度が適当といわれる。加湿器がない場合、ぬれたタオルなどを室内干しするのも効果がある。
転地療養
スギに関していえば、沖縄諸島奄美群島小笠原諸島、札幌以北の北海道では花粉の飛散量が少ないため、花粉症の症状が現れない。こうしたところにと旅行するのもよい。ただし、旅行中に症状が出なくとも、シーズン全体を通しての症状にどれだけ好影響があるかは不明である。スギは日本および中国の一部にしかないのでこの時期の日本国外への旅行もよい。ただし、ヒノキ科の針葉樹は日本国外にもあり、それが花粉を飛ばしている地域では、スギ花粉症患者でも症状が起こる可能性がある。
原因植物自体を排除
自宅の庭に生えたキク科やイネ科の植物などがアレルゲンになっている場合には有効。河川敷や公園などの植物が原因と考えられる場合は、管理者である自治体などに相談するとよい。

その他の対処法

  • 自律神経のバランスのくずれはアレルギー症状を悪化させることがあるため、不規則な生活リズムや、睡眠不足過労や精神的ストレスを避けることは症状軽減に有効な場合がある。高タンパク・高脂肪の、いわゆる西洋風の食生活との関連も指摘されており、食事内容の見直しも有効な場合がある(和食がよいともいわれる)。
  • 飲酒は血管を広げて鼻水を増やすため避けたほうがよい[24]
  • 鼻洗浄(鼻うがい)、目の洗浄。ただし、いずれも頻回に行うとよくないといわれる。洗浄する際は生理食塩水を33度程度に温め用いるのがよいとされる。水道水での洗浄は避けたほうがよい(特に鼻洗浄は粘膜上の繊毛が障害されるので禁忌である)。
  • 温かいスチームを吸入する治療法(局所温熱療法)。効果は医学的にも確かめられているが、100%有効であるわけでもなく、その効果も弱い(スコアで1段階の症状の軽減程度)。ただし薬剤を使わないため、妊娠・授乳期の女性には第一選択となる。スチームの温度は43度程度が適するといわれているが、38度でも効果があるという実験がある。1日数回の吸引を繰り返すとよい。器具がない場合、蒸しタオルなどを顔にあてて湯気を吸入するとよい。
  • 目のかゆみに、冷やしたタオルなどをあてる(局所冷罨法)。目の症状が出やすい人はドライアイの人に多いともいわれるので、その対策にも気を使うとよい。原則的にコンタクトレンズは使用禁止である。使う場合はレンズの洗浄を確実に行うか、1日使い捨てタイプの使用が推奨されている。
  • 前述のアレルギー日記等を記録して、自分にとってなにが悪化要因だったのかをつきとめることも有用。薬剤の効果を確かめることにもなり、医師の協力が得られれば、それを治療計画に役立てることもできる。
  • 粘膜(主に鼻腔)の保護と強化に努めることも肝要である。ワセリン(スキンケアクリーム等)を眼や鼻腔内に充分塗り、ビタミンやコラーゲン、ヨーグルトや水分をたっぷり摂るのも効果的である。アルコール類やにんにくなどは、鼻腔や眼の炎症を悪化させてしまう。症状がひどい時は、充分に暖かくし、湿度も保たれた(40~60%)部屋で安静にしているべきである。タオル等を顔に掛け粘膜を保護することもできる。

注釈

  1. ^ pollen allergy は花粉アレルギー、pollen disease は花粉病(花粉による疾患)の意である。
  2. ^ 症例によってはIII型も関与するといわれるが確証はない。
  3. ^ 週間花粉症日記のExcelワークシートが公開されている。
  4. ^ ただし個々人でケースバイケースである。以下の通りに薬種を選択すべきではない。
  5. ^ 柴胡での合併症増発は、漢方に未熟な西洋医のオペミスとして有名である。
  6. ^ 血管運動性鼻炎が合併しているとの見方もある。
  7. ^ なお、Hay fever は枯草熱と訳されているが、字義通りに解釈するのであれば、干し草熱とした方が適切であった。Hay とはイネ科の牧草 grass の干し草を指すからである。
  8. ^ 1939年の米国帰国者の症例報告では、当地において「バラヒーバー」と診断されたと記録されている。前述の「バラ熱」のことである。
  9. ^ 1955年マリリン・モンローの映画『七年目の浮気』で主人公の友人で作家マッケンジーが避暑地で主人公の妻と干し草ドライブに行ったろうといわれて「干し草アレルギー」だから行かなかったと答える場面があるが、当時はまだ日本ではあまり知られていなかったアレルギーである。
  10. ^ 報告年は文献により多少異なるが、初例報告か完成度を高めた研究報告かなど、取りまとめる際の観点の違いによると思われる。
  11. ^ 必殺仕事人III第30話(1983年5月6日放送)に「スギの花粉症に苦しんだのは主水」というサブタイトルが付けられていることからみて、この時点では既に広く知られている言葉であったと考えられる。
  12. ^ そのため、花粉症の説明において、干し草が原因ではないとのことが述べられることもある。
  13. ^ もっとも、症状や治療方法はほぼ同じであるため、原因物質によって区別する必要もない。
  14. ^ 多量に栽培されているマンゴーサトウキビなどによる可能性がある。これは国内でも、南方へ旅行した際に同様なことが起こる可能性がある。
  15. ^ リンゴアレルギーには、リンゴそのものにアレルギーがあるときと、花粉症と関連の口腔アレルギー症候群としての症状がある[47]

出典

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