舗装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/11 02:50 UTC 版)
分類
舗装の分類法は、(1) 舗装表面に使用する材料による分類法、(2) 舗装の機能に着目した分類法、(3) 使用箇所に着目した分類法がある[23]。このなかで、多く使用されている分類法は、舗装表面に使用されている材料の使用による分類法である。代表的なものとしては、アスファルト舗装とコンクリート舗装の二つに大別される[23]。また、舗装が有すべき主な機能として、滑らない、水がたまらない、すぐに壊れない、適切な色合いであるなどが挙げられ、これら機能を持って舗装を分類することがある[23]。あるいは、適用場所によっても分類され、道路舗装、空港舗装、トンネル舗装などのように分類することができる[23]。
分類法の区分 | 舗装の呼び方 | 主な特徴 |
---|---|---|
使用材料による分類 | アスファルト舗装 | 舗装表面にアスファル混合剤を用いた舗装。最も一般的で、主に車道で用いられる。 |
コンクリート舗装 | 舗装表面にセメントコンクリートを用いた舗装。主に車道や空港の滑走路で用いられる。 | |
コンクリートブロック舗装 | 舗装表面にセメントブロックなどを用いた舗装。主に歩道に用いられることが多い。 | |
機能による分類 | 透水性舗装 | 舗装表面に降った雨水が残らないように、表層に空隙の大きいアスファルト混合物を用いて舗装内部の路床まで浸透させる。雨水が溜まらず歩きやすくなる反面、自動車が通過すると路床が泥土化するリスクがあることから、幹線道路には用いられず、主に歩道や公園で多用される[24]。 |
排水性舗装 | 透水性舗装同様に、舗装表面に雨水などが残らないようにするもので、表層に空隙の大きいアスファルト混合物を用いて浸透させ、その下の不透水層に沿って排水溝まで水を導く。耐久性も高いことから、主に高速道路や幹線道路の車道に用いられる[24]。 | |
遮熱性舗装 | 舗装表面に遮熱材を塗布して赤外線を反射させ、路面温度の上昇を抑制し、舗装への蓄熱を防ぐ。アスファルト舗装やブロック舗装に利用可能[25]。 | |
保水性舗装 | 吸水性がある保水材を注入させたアスファルト表層により、舗装表面に水分を保持する機能をもたせ、水分が蒸発する際に発生する気化熱で舗装表面の温度を低減させる。ブロック舗装に使われるブロックにも使われる[25]。 | |
使用箇所による分類 | 道路舗装 | |
空港舗装 | ||
橋面舗装 | ||
トンネル舗装 |
(出典:峯岸邦夫編著『トコトンやさしい道路の本』日刊工業新聞社、2018年。88 - 89頁をもとに作成。)
敷石舗装(石畳)
古代のものではローマ街道で行われた敷石舗装がよく知られている。パリで石畳の道が広まったのは15世紀頃で、固い舗石を敷き並べるものであった。ルイ13世の時代でパリ全体のおよそ半分が石畳になっていた。ヨーロッパの都市では車道部分がアスファルト舗装に置き換わったところが多いが、歩道は石畳にしている場合が多く、細めの街路なども石畳にしているところが多い。また、石畳のデザイン性などが再認識されるにつれ、一旦アスファルトにした車道を、改めて石畳にする場合がある。
レンガ舗装
レンガ舗装とは、煉瓦ブロックを用いた舗装である。歩道・民家・公共施設の敷地などに用いられている。
アスファルト舗装
アスファルト混合物(アスファルト合材、アスファルトコンクリート)を用いた舗装で、車道・歩道の両方に用いる。表層・基層・路盤・路床が一体となって舗装上を走る車両を支えるたわみ特性を有することから、たわみ性舗装とも呼ばれており[26]、交通荷重に対するせん断応力には抵抗できるが、曲げにはほとんど抵抗できない[27]。
アスファルト混合物の主成分は、重量比で約90 %が砂利などの骨材(粗骨材・細骨材)、約5 %が骨材の間を埋める充填材である石灰粉などのフィラー(石粉)、残りの約5 %がアスファルトで構成され[28]、これらを結合させるためにアスファルトが用いられている[26]。アスファルトは、温度によって状態が変化する材料で、温度が高い液体状のうちに骨材と混ぜ合わせてアスファルト混合物になる[26]。アスファルト合材は、一般にはプラント設備で製造されて、道路の建設現場までダンプトラックで運び込まれる[26]。
長所としては
- 建設機械がコンパクトで施工速度が速く、アスファルトが固まれば施工後に交通解放が可能であるため、建設初期費用が比較的安い[29]。
- 熱せられたアスファルト合材は、冷めればすぐに固まる性質があるため、短期間での舗装が可能で、補修や修繕などの道路舗装工事に向いている[30]。
- 整形が簡単で平坦性も良好であることから、走行車両の乗り心地が良く騒音・振動も小さい[29][注釈 3]。
短所としては
- 耐摩耗性に劣り、轍が出来やすいことから[30]、使用状況にもよるが概ね5 – 10年毎に舗装補修が必要になる[31]。
- アスファルトは高温時に状態が変化してしまうために変形しやすく、わだち掘れが発生して平坦性の低下が早い[29]。
- 飛行機などの重い加重が長時間停まるような、空港のエプロンや貨物ヤードには適していない[29]。
- 可燃物であることと約300℃以上で揮発性を持つことから、自動車火災などで引火することがある。
アスファルト舗装は、交通車両から受けた荷重を分散させて下層に伝達すると同時に、長期間にわたり車両による繰り返し加重などの過酷な交通作用と気象作用を直接受けるため、わだち掘れなどの塑性変形に対する抵抗性(耐流動性)、ひび割れなど疲労に対する抵抗性、アスファルト劣化や水に対する抵抗性、タイヤとの滑り抵抗の確保、水の侵入を防ぐ不透水性などの性能が要求されている[32] 。
表層部分は、主に加熱アスファルト混合物が使われているが、一部の道路では透水性舗装として、特殊なアスファルト合材を使用する[32] 。基本的にアスファルト合材の色である黒色の舗装となるが、近年様々な色のアスファルト舗装が可能となっている。
舗装構成
アスファルト舗装は、一般的に上から表層、基層、上層路盤、下層路盤の4層からなり[注釈 4]、その下を路床と呼ぶ。表層から下層路盤までが舗装にあたる。大型車の交通量が少ない路線では表層と路盤のみで構成される道路が多い。
- 表層
- 道路の表面(最上層)のことで、一層が5 cm程度のアスファルト混合物の層である。この層の役割としては、交通荷重を分散して下層に伝達するとともに、交通荷重による流動、摩耗、罅割れに抵抗し、平坦ですべりにくく、快適な走行が可能な路面を確保し、雨水が下部に浸透するのを防ぐことである。
- 基層
- 表層の一つ下層に敷設される5 cm程度のアスファルト混合物の層。表層に加わる交通荷重を路盤に均一に伝達する。重車両の交通量が少ない場合は省略される。
- 路盤(上層路盤・下層路盤)
- 路盤は、上層から伝達された交通荷重をさらに分散させ路床に伝達する。
- 上層路盤
- 基層(または表層)の下層に敷設される層を指す。以下の手法がとられることが多い。
- 路床
- 舗装の直下にあたる約1 mの部分。路床は舗装と一体になって交通荷重を支持し、路床の下部にある路体に対して交通荷重をほぼ一定に分散させる。盛土区間では良質土により十分に締め固められた層が構築され、切土区間の多くでは現地盤がそのまま用いられる。軟弱地盤では、一定の厚さの地盤を良質土で置き換えたり、セメントや石灰等による安定処理工法が施される。
施工
下から順に、路床(路床工)、路盤(路盤工)、アスファルト混合物の敷設の順に施工する[33]。路床は、ブルトーザーなどの重機を用いて凸凹のない均一面に整形し、ロードローラ等で転圧する[33]。路床が均一に締め固められていないと、のちに致命的な損傷を引き起こすことがある[33]。路盤は、下層路盤と上層路盤それぞれ強さが異なる材料を使い、下層路盤材を路床面に敷き均してロードローラやタイヤローラで端部まで入念に平坦になるように転圧した後、上層路盤についても同様の手順で施工する[33]。
最終段階の表層施工を行う前に、路盤表面の強化、雨水の浸透防止、アスファルト混合物との接着性向上のために、上層路盤表面にアスファルト乳剤を散布する[33]。その後、アスファルトフィニッシャとよばれる重機を用いてアスファルト混合物を敷き均し、ロードローラやタイヤローラなどで締め固めすることによって舗装を完成させる[33]。
アスファルト舗装を施工する場合、少人数であったとしても、フィニッシャーマン(フィニッシャー運転)、アジャスターマン(フィニッシャーのアジャスター調整)、レイキマン 2人(フィニッシャーの施工した端の処理や最終的な合材の調整)、スコップマン2人(レイキマンの処理した合材の処理や大まかな合材調整)、ローラーマン 2人(プレートや振動ローラやコンバインドローラやタイヤローラでの転圧)が必要であり、8人から10人のチーム編成となる。
表層施工に使うアスファルト合材の温度は150℃近辺に達する。この温度が低い状態だと合材が固まってしまい敷き均しが不十分になるため、現場までアスファルト合材運搬で使用されるダンプトラックの到着時間の把握が重要となる[33]。夏場の舗装作業時などは、熱中症対策を十分に取る必要がある。また、アスファルトフィニッシャにてアスファルト合材を舗設する場合、時折マンホールやハンドホール(止水栓など)に合材が被さってしまい、それに気づかずに転圧し、道路開放時にはマンホール類がすっぽりと隠れてしまったという例がある。ゆえに、アスファルト合材の舗設前におけるマンホール類の位置確認は不可欠である。
劣化
アスファルト舗装の硬度・耐性は、土や砂の地面に比べると各段に高いが、小さい力であっても継続して力をかけ続けられると脆く、容易に変形する特徴を持っている。舗装素材の劣化、高荷重による過度の交通、舗装構造の不備、路床や路盤の経年変化による支持力低下、軟弱地盤地など様々な要因により、以下のような現象が発生する。
- 轍(わだち)掘れ
- 罅(ひび)割れ
- 舗装表面の平坦性低下
- 道路縦断方向に凹凸が生じることであり、縦断プロフィルメータを用いて測定が行われる[37]。発生要因は、路床や路盤の経年変化による支持力低下、軟弱地盤の沈降、夏季高温時での高過重負荷、表層基層の一体化による荷重分散不足。
- ポットホール
- 罅(ひび)割れ部や排水不良により劣化の進行した舗装表面に生ずる穴。寒冷地において発生しやすく、時には基礎部分を含めて完全にアスファルトが欠損し穴を広げる事もある。
- 段差
- 構造物周辺などの地盤沈下や地震等で起こる舗装表面に起こる垂直方向のずれ。
修繕
舗装の修繕は、舗装としての機能を回復させるために補修を行うもので、維持工法と修繕工法の2つに大別される。維持工法とは、軽度な修理を指し、日常的に行う維持と予防のために行う維持がある[38]。修繕工法とは、路面や舗装全体の機能が低下したときに、維持工法による修繕では機能回復が見込めないとき、または不経済になってしまう場合に実施される[38]。
維持工法の種類としては、パッチング工法、シール材注入工法、薄層オーバーレイ工法、表面処理工法がある[38]。
- パッチング工法
- シール材注入工法
- 舗装に幅の広いひび割れが発生した場合に、ひび割れ部分にシール材注入する工法[38]。
- 薄層オーバーレイ工法
- 舗装表面にアスファルト混合物を3センチメートル以上の厚さで舗設する工法[38]。
- 表層処理工法
また、修繕工法の種類としては、オーバーレイ工法、切削・オーバーレイ工法、打換え工法、路上路盤再生工法、路上表層再生工法がある[38]。
- オーバーレイ工法
- 切削・オーバーレイ工法
- 舗装の高さが変えられない場合に、その部分を削り取って、アスファルト混合物を舗設する工法[38]。
- 打換え工法
- 路上路盤再生工法
- 既設のアスファルト混合物を現場で破砕し、セメントと路盤材を同時に混合して固い路盤を構築する工法[38]。
- 路上表層再生工法
- 既設のアスファルト混合物を現場で破砕し、必要に応じて新しいアスファルト混合物を混ぜて表層を再構築する工法[38]。
コンクリート舗装
表層にセメントコンクリート版を用いた舗装で、歩車道を問わずに施工される。石と水とセメントを混ぜてつくられるコンクリート合材は、固まるまでに約1週間もの時間がかかるために、補修や修繕には向いておらず、基本的に道路を新設する場合に用いられる舗装工法である[30]。摩耗に強く、わだちができにくい特徴から剛性舗装ともよばれる[30]。
構造は一般に、表層から下に向かってコンクリート版、中間層、上層路盤、下層路盤、路床の各層で構成される[42]。表層は、気温上昇に伴うコンクリート版の熱膨張を起こした際に、コンクリート版にひび割れが生じてしまうことを防止する目的で、目地が設けられている[42]。この目地は、コンクリート版の膨張を吸収する役目を果たすが、弱点部分にもなりやすいため、鉄筋(ダウエルバー)を配して補強したりする[42]。
施工方法は、通常は路盤の上にコンクリート打設用の型枠を配置して、型枠の中にコンクリートを流し込んで敷き均し、表面がなめらかになるように仕上げていく[43]。その後、目地を設置して、最後に滑り止め加工として表面を粗く仕上げるためにほうき目など入れる施工を施す[43]。施工後、コンクリートの強度が出るまでの養生期間中は、ひび割れなどが生じないように定期的に散水などを行って完成する[43]。
長所としては
- 長寿命で維持費用が少ないため長期的な総コストは低い[42]。
- 路面の変形や材料の劣化の影響が少なく、路面の寿命がアスファルト舗装よりも長い[44]。
- アスファルト舗装よりも夜間の視認性が高い[43]。
短所としては
- 施工機械が大型になり、養生が必要となるため交通解放まで日数がかかり、初期建設費用が高い[42]。
- 滑り防止の粗面加工や目地のために、走行適性はアスファルト舗装よりも劣り、振動や騒音が発生しやすい[42]。
- 修繕作業は比較的複雑で、施工日数を要する作業となる[44]。
たわみによるひび割れ防止のため鉄筋を配する事が多く、施工期間が長くなり養生などに手間が掛かるなど敷設(打設)の難しさはあるものの、アスファルト舗装に比べてたわみに強く耐摩耗性に優れており、場合によっては50 – 60年も舗装し直さなくて済む例もある[31]。このため、高速道路、臨港地帯のような重車両が頻繁に通行する場所、トンネル内、急傾斜の坂道などといった舗装補修を頻繁に行う事が困難な場所や、飛行機などの大きな加重が作用する場所に適用されている[12][43]。また、狭隘・急峻な道路でアスファルト合材の持ち込みが困難な場所に簡易的に施される事例も少なくない。 以前はアスファルトに比べ舗装コストで割高感があったが、前述の通り近年はアスファルトの舗装単価が上昇傾向にあり、これに維持費等を総合的に勘案すると、コンクリートの方が安く済む場合もある[31]。このため国土交通省は2011年9月の概算要求で、今後の道路整備においてコンクリート舗装を積極的に活用して財政支出を抑える方針を示している[注釈 5]。
コンクリート舗装は道路の継ぎ目が多いため、振動や騒音、乗り心地についてもアスファルトに比べやや劣っていたが、近年の技術改良により、継ぎ目の少ないコンクリート舗装が出始めている[31]。
セメントコンクリートの色である白色に仕上がる事が多い。最近では水溜り対策として、砕石や砂を混入し、水の透過度を上げている例もある[31]。
マカダム舗装(マカダム道路)
スコットランドの技術者ジョン・ラウドン・マカダム(1756年9月21日 – 1836年11月26日)が考案したことからこの名がある。マカダム式舗装[9]、砕石舗装とも呼ばれる。
砕石を敷き詰めローラーで圧し固めて施工する。砕石は天然の砂利と異なり表面が荒く、圧し固めるだけでガッチリと噛み合うのでこれをもって耐久性となる。仕上がりが美しく、馬の足がかりが良いため自動車がまだそれほど普及していなかった戦前・戦中までよく用いられていた。
ほかにローラーに水をかけながら転圧する水締めマカダムや、自動車普及により問題となった塵埃対策に、フィラーとしてタールを利用したタールマカダム、アスファルトを利用したアスファルト乳剤マカダム(アスファルト舗装と異なり常温施工が可能)などがある。
コンクリートブロック舗装
コンクリートブロック舗装とは、表層材として無筋コンクリートブロックを敷き詰めた舗装のことである[45]。コンクリート二次製品のインターロッキングブロックを用いることから、インターロッキングブロック舗装ともいう。表層の下の構造は、アスファルト舗装の場合とほとんど変わらない[45]。通行時の快適性や安全性を確保するために、自動車の交通荷重や、降雨・積雪などの気象条件に耐えうる構造を持つブロックを用いて施工され、歩道から車道まで幅広く適用されている[45]。欧米では、古くから舗装に用いられている舗装方法でもある[45]。
主に使われているコンクリートブロックの種類には、ブロックの端面がレンガのように直線的な形のストレート型ブロックと、波状形状で隣り合うブロックどうしを噛合わせる波形ブロックがある[45]。いずれの形状も、側面には突起物があり、ブロックどうし間の目地の隙間に砂を充填することによって、噛合わせ効果を発揮できるようになっている[45]。また、相互を噛み合わせることにより段差の発生を防ぐユニバーサルデザイン対応のものもある。ブロックの形状は六角形や八角形の形状をした物までさまざまある[45]。
透水性が非常に高いという特徴に加え、ブロック表面を加工した路面温度上昇抑制型ブロックを用いることによって、地球温暖化対策として有効な舗装方式として見直されている[45]。ブロックの形状や大きさ、色調を変えることによって敷設パターンをいくつも作り出すことも可能であることから、道路景観を美化する舗装道路としての用途もある[45]。
半たわみ性(半剛性)舗装
空隙の多い開粒度アスファルト混合物による舗装を行った後、その空隙に特殊なセメントミルクを浸透させたもの。アスファルト舗装とコンクリート舗装の両者の長所を活用した舗装である。
使用箇所はコンクリート舗装とほぼ同様で、バス停や交差点流入部・トンネルの舗装補修などにおいて利用される。
その他の舗装
- タイル舗装
- 歩道、マンションの通路、階段などに用いる。タイルそのものに厚みがないため、そのほとんどが車道には適しない。
- 張石舗装
- 天然石を加工し、平板状にしたものを路面に並べる。歩車道を問わないが、走行性があまりよくないため現在では車道に用いられるケースは少ない。
- 土系舗装
- 天然の土や砂と、それらの粒子を結合する結合剤との混合物により構成される舗装。
- 木質舗装
- 木材やウッドチップなどによる舗装。遊歩道などの歩道に用いられる。
- 珊瑚舗装
- 珊瑚の破片による舗装。戦時中小笠原諸島で行われた簡易舗装である。珊瑚は上をトラックなどが通ることにより粉砕されて自然に踏み固められてゆくので単にばら撒くだけで施工は完了する。小笠原諸島父島の旧軍道で見られる。
これらの舗装の他、柔軟性ある素材で衝撃に強く、セラミックスを混ぜて滑りづらくしたソーラーパネルを用いて道路上で太陽光発電を行う特殊な舗装が開発中である[46]。この舗装によって街灯や信号機、電気自動車への電力供給が可能となると期待される[46]。
注釈
- ^ 泥になってしまうこと。
- ^ あるいは「ジョン・ラウダン・マカダム」「ジョン・ロウドン・マカダム」とも。
- ^ 国土交通省によれば、日本の約95 %の道路がアスファルト舗装である。
- ^ ただし、一部寒冷地においては、下層路盤の下に凍上抑制層の5層となる
- ^ 2012年に一部開通予定の新東名高速道路では、開通区間約160 kmのうち、70%弱にあたる110 kmがコンクリート舗装となる。
出典
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- ^ 武部健一『ものと人間の文化史 116-Ⅱ 道Ⅱ』法政大学出版局 2003年 pp. 205–206。※初版のp. 206で、坪からhaに変換した際の括弧内の数字が2桁間違っているので注意。
- ^ 今井哲、ほか「六大都市道路發達概要」、『道路の改良』第22巻第12号、道路改良会、1940年12月、 pp. 161–228。
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- ^ a b c 浅井建爾 2015, pp. 27–28.
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