腐敗 腐敗の概要

腐敗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 09:00 UTC 版)

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腐敗したカニ
死後変化[1]

蒼白(Pallor mortis
死冷Algor mortis
死後硬直Rigor mortis
死斑Livor mortis
細胞分解Putrefaction
腐敗Decomposition
白骨化Skeletonization

  

腐敗物には腐敗アミン(インドールケトン)などが生成分解するため独特の臭気(主に硫化水素アンモニアなどによる悪臭)を放つ。また、腐敗によって増殖した微生物が病原性のものであった場合には有毒物質を生じ、食中毒の原因ともなる。腐敗の具体的内容は多岐にわたり、元の材料、その置かれた温度、水分などの条件によって様々に変化する。これは、基質と条件によって働く微生物が異なるのが大きな原因である。腐敗の判定には化学的判定、物理的判定について研究されている。

腐敗は、生体で利用されていた有機窒素化合物を単純な有機窒素化合物や無機窒素化合物に変化させ、自然界において生物が窒素を循環利用することに寄与している[2]

食品における腐敗

腐敗したリンゴ

食品における腐敗とは、細菌類の作用によってタンパク質が分解し、人体に有害な物質が発生することをいう[5]炭水化物脂肪などが分解し有害な物質が発生する作用を変敗という[5]が、腐敗は変敗を伴うことがほとんどである[5]。なお、主に酵母の働きによって無害に分解変化することを発酵[5]、光、空気、水などの作用で実質が変化することを変質[5]と呼ぶ。

腐敗に関与する細菌は体内で酵素を作りつつ増殖するが、酵素が食品中に分泌された場合、細菌とは無関係に食品に作用するようになる[6]。食品が汚染され、酵素が分泌された後に殺菌を行ったとしても、腐敗は自動的に進行する[6]。酵素を作り出す腐敗細菌としては、プソイドモナス、アクロモバクター、フラボバクテリウム、プロトイス、ミクロコツカス、セラチアなどが挙げられる[6]。現在、厚生労働省では16種類の細菌を食中毒原因菌に指定している。

腐敗のプロセスは、食品の成分や細菌の種類によって異なり[7]、メカニズムについてはっきりとしていない部分も多い[5]。栄養価が損なわれているだけでなく、未知の毒性物質や病原微生物によって汚染されている可能性もあるため、腐敗した食品の摂取は好ましくない[5]

腐敗を防ぐには、原因となる細菌が食品に付着しないようにすることが必要である[6]。また、細菌(および酵素)は適度な温度や水分のある環境で活発に活動し、食品を冷却乾燥させると活動が低下する[6]

腐敗微生物・腐敗細菌

腐敗をもたらす原因となる微生物のことを腐敗微生物と呼ぶ。その中でも細菌の場合を腐敗細菌と呼ぶ。 腐敗細菌はあらゆるところに棲息している。




  1. ^ 人間の場合の死体現象。死後経過時間(PMI:Post-mortem Interval)も参照。この他、脳死とされた患者に見られるラザロ徴候英語版、通常は極端な状況や感情の元で死亡した場合に現われる死体硬直英語版 などの現象がある。
  2. ^ a b コトバンク - 日本大百科全書(ニッポニカ).
  3. ^ a b c コトバンク - ブリタニカ.
  4. ^ コトバンク - デジタル大辞泉.
  5. ^ a b c d e f g 食品保健研究会(編) 1989, p. 90.
  6. ^ a b c d e 食品保健研究会(編) 1989, p. 91.
  7. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 90-91.


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