肩章 ショルダーノッチ

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肩章

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/21 08:00 UTC 版)

ショルダーノッチ

アーミーブルー・メスユニフォームのアメリカ陸軍将校と下士官(左から2人目と3人目)。将校のメスユニフォームにはショルダーノッチが付くが、下士官用には肩章が付かない。

ショルダーノッチ (shoulder knot) は所謂モール編みされたタイプである。騎馬民族の上着に縫いつけられた紐飾り (Shoulder cord) が起源とされ、ドイツ陸軍の軍服では組紐を板状に成型したものが通常勤務服に用いられるようになった。そのため、「ショルダーボード」の一種とされる場合もある。

装着は縫いつける場合と、上衣の肩部分に2箇所ずつ肩章の留め金通しを設けて固着する方法がある。留め金式は着脱可能である。イギリス軍の軍服には紐が太く、肩端が膨らんでいる形状のもの、直接縫いつけているものが多く見られる。そして、これらのものを「ショルダーコード」と呼び、小型で着脱式のものを使用する連隊では「ショルダーボード」と呼ぶ場合もある。

組紐の編み方は8の字形が一般的であるが、ドイツ軍の尉官用は組紐をU字型に並べたものであった。

ブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊の正装を着用したシルバーステック。

19世紀前半にはイギリス軍で正装用にも用いられるようになり、その後多くの国がエポーレットに代えて採用した。ドイツ帝国では最期まで略装用として扱われ、正装用にはエポーレットが使われていたが、ワイマール共和国の下で正装用に採用された。現在でも多くの国で、軍服や警察等の制服に礼装用として広く用いられている。

正装の陸軍大将長谷川好道)。

日本においては、陸軍将校准士官の正装・礼装の肩章として明治19年に採用され、ほとんど変化無く使われ続けた。また、昭和13年制式では将校准士官の通常礼装用の肩章に採用された。

自衛隊では「礼服用階級章」と呼ばれ、陸上・航空自衛隊の礼装に用いられている。旧陸軍の通常礼装用の肩章に類似する陸上自衛隊の礼服用階級章は金モールが編み込まれたもので、その編み方と銀色桜星の数で階級を示す。編み方は尉官用が細いモール2本の8の字形で、准尉は桜星が無い。佐官はモールが3本で尉官のものより太い。将官も3本だが横方向8の字が尉・佐官より1つ多い。第1種礼装甲及び第2種礼装用の、第1種礼服冬服又は夏服及び第2種礼服冬服又は夏服の上衣に付く。また、冬服又は第1種夏服の上衣に取り付けることで第1種礼装乙となる。

航空自衛隊の旧式礼服用階級章は銀モールに金色桜星で、階級の表し方は陸上自衛隊と同じだった。第2種礼装用の第2種礼服冬服又は夏服の上衣に付き、冬服又は第1種夏服の上衣に取り付けることで第1種礼装となった。また、航空自衛隊の音楽隊では現行の通常演奏服装にも装飾としてこのタイプの肩章が付く。

また、戦後は警察官の礼装用もこのタイプになった。


  1. ^ Army Regulation 670–1
  2. ^ UNITED STATES NAVY UNIFORM REGULATIONS






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