缶コーヒー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 23:19 UTC 版)
缶の種類
- ショート缶
- 190g前後の缶を使用したコーヒー。1980年代後半以降は最も一般的な容量となっているため、ショート缶と呼称される機会は減っている。
- ロング缶
- 250g前後の細長い缶を使用したコーヒー。「コーヒー」は少なく、「コーヒー飲料」が主流となる(まれに「コーヒー入り清涼飲料」の場合も)。流行がショート缶へと移り変わる過渡期には、長さが190gサイズと同等でありながら横幅が広い「太缶」といわれる250g缶も散見された。
- デミタス缶
- 170g前後の缶を使用したコーヒー。但し、190g缶のデミタスもある。
- ボトル缶
- ペットボトルのリシール(再栓)機能とアルミ缶のリサイクル性を兼ね備えており、俗にリキャップ缶とも呼ばれる。190g前後で細めの寸胴状のもの(TEC缶 - 東洋製罐 WORC - 大和製罐)と、300g前後・400-500g程度の寸胴な集乳缶形状(ニューボトル缶 - 大和製罐・アルテミラ製缶)をしたものがあり、飲み口が広いことから飲用時の香り受けが非常に良い。
- 350g缶
- コスト的な影響から、コーヒーの350g缶は極めて稀で「コーヒー飲料」としても極少数に留まる。徳用感があり、止渇飲料としての量的欲求に適合するため、夏場における販売比重が高い。日本国内の350g缶は長らくダイドードリンコの『アメリカンコーヒー』のみであり、これが唯一の通年販売品(レギュラー品)でもあったが、2019年現在は他にサントリーの『BIG BOSS』および『BIG BOSS カフェオレ』が350g缶として発売されている。ただし、ボトル缶を含めた場合はこの限りではなく、多数の350g缶が存在する。
- 樽型缶
- 樽型の形状をしており一種の高級感がある。もとは缶ビール用として開発されたもので、のちに缶コーヒー用へと改良された。本格志向へと流行が移行し始めた頃に生まれ、その雰囲気作りに一役買っている。
- ウエストウェーブ缶
- かつてJTから発売されていた缶コーヒー『Roots』シリーズで採用されていた缶。缶胴下部に殺菌時の熱効率を上げる括れ加工が施されており、コーヒーカップを思わせる独特の形状をしている(MC缶 - 北海製罐)。
- ビード缶
- 缶材が薄くても外圧に耐えられるよう、ドラム缶のような輪帯(ビード)加工が施され表面が波打っている。鋼材高騰を背景にコスト面で優れていた。デザイン上難があったため80年代しか普及しなかったが、2010年代になって環境に配慮したデザインとしてワンダやポッカコーヒーなどに採用されている。[35]
- セルフヒーティング缶
- 詳細は「en:Self-heating can」を参照20世紀初頭に発明された自己発熱機構を備える食品缶。1940年代の欧米にはこの機構を採用したコーヒーがすでに存在していたが使用状況は限られた。2000年頃から加温可能な自動販売機の代替として再び注目されている。普通の缶飲料より割高な点がデメリット。
- ^ ただし500mlはコーヒー入り清涼飲料規格の「小岩井 The カフェオレ」としてペットボトルで展開される。
- ^ 当時は「一日あたり5本以上飲用」と定義されていることもあった(スタバも参入!長期低迷から一転、「缶コーヒー市場」が盛り上がる理由 日経トレンディネット 2008年11月21日)。
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