経済協力開発機構 組織

経済協力開発機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/03 13:54 UTC 版)

組織

加盟国

2021年6月現在の加盟国は以下の38か国。

加盟日付
アメリカ合衆国 1961年9月30日(発足当初の原加盟国)
イギリス
フランス
ドイツ
イタリア
カナダ
スペイン
ポルトガル
オランダ
ベルギー
ルクセンブルク
 スウェーデン
 デンマーク
 ノルウェー
アイスランド
アイルランド
スイス
 オーストリア
ギリシャ
トルコ
日本 1964年4月28日
 フィンランド 1969年1月28日
オーストラリア 1971年6月7日
ニュージーランド 1973年5月29日
メキシコ 1994年5月18日
 チェコ 1995年12月21日
 ハンガリー 1996年5月7日
ポーランド 1996年11月22日
韓国 1996年12月12日
スロバキア 2000年12月14日
 チリ 2010年5月7日
スロベニア 2010年7月21日
イスラエル 2010年9月7日
 エストニア 2010年12月9日
 ラトビア 2016年7月1日
 リトアニア 2018年7月5日[4]
 コロンビア 2020年4月28日[5][6]
コスタリカ 2021年5月25日[7][8]

協力関係にある国々

キー・パートナー国

加盟を視野に入れたOECD側の調査開始を理事会が事務総長に請求(2007年5月)。

加盟協議中の国

2022年1月25日より、OECDは以下の6か国と加盟協議を開始している[9]

加盟候補国

加盟申請したが手続中止となった国

  • ロシア クリミア半島がロシア領へ編入したことに対する圧力を受ける形で、OECD理事会の決定により、2014年3月13日以降加盟手続停止( “postponed for the time being”)となり[12][13]、更に2022年2月のウクライナ侵攻により、OECD理事会は、2月25日、ロシアの加盟手続きを完全に中止することを決定した。モスクワにある事務所は閉鎖され、閣僚級の会合などへの招待も取りやめになる[14][15]

その他の国と地域

上記の加盟審査中の国、加盟申請国、関与強化国のほか、 香港特別行政区 中華民国台湾)(「 チャイニーズタイペイ」として参加)、 シンガポールなど、多数の国や地域がオブザーバーとしてOECDの種々の機関の活動に参加している。

OECD理事会

理事会は機構の最高機関であり、全ての加盟国が参加する閣僚理事会(年1回開催)と常任代表による通常理事会(頻繁に開催)を招集される。 下部組織は、12分野(経済政策・貿易・金融・開発・環境・食料・科学技術・原子力・教育)に分かれ、35の委員会で構成されている[16]

委員会・傘下機関

2009年3月30日、同委員会は、DAC加盟22か国の2008年の政府開発援助(ODA)実績の暫定値を発表した。それによると、22か国のODA総額は1,198億ドル(前年比10.2%増加)、日本円で約11兆5千億円、と過去最高額に達した。しかし、対国民所得(GNI)比をみると、加盟国平均は前年の0.28%から微増して0.3%。国連が目標としている0.7%を大きく下回っている。国別では、米国260億1千万ドル、ドイツ139億1千万ドル、英国114億1千ドル、フランス109億6千万ドル、日本93億6千万ドル(5位)。国連目標を満たしているのはデンマーク、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの5か国のみ。

事務局職員

OECD事務局職員は、国際公務員として、出身国等の特定の国家の利益のためではなく、国際社会の共通の利益のために、中立の立場で働くことが求められる。OECD事務局職員は、外交官が有する外交特権と同一の便益が与えられる。

OECD事務局においては、ポストに空席ができた際に、空席公告によって後任者を公募することが一般的である。このため、応募者には経験と実務能力が必要とされる。応募資格は各機関・各役職ごとに定められるが、一般的に以下の要件を満たすことが求められる。

  • 語学:英語およびフランス語で職務を行えること
  • 学位:修士号以上の学位を有すること
  • 専門性:学位取得分野での実務経験等を有すること

日本人職員

1990年から1996年まで、谷口誠外務省出身)が日本人として初めて事務次長を務め、1997年に事務総長特別顧問となった。その後、1997年から1999年までは重原久美春日本銀行出身)が、1999年から2003年までは近藤誠一(外務省出身)が、2003年から2007年までは赤阪清隆(外務省出身)が、2007年から2011年までは天野万利(外務省出身)が、2011年から2017年までは玉木林太郎財務省出身)が、2017年から2021年までは河野正道 (金融庁出身)が、2021年からは武内良樹(財務省出身)がそれぞれ事務次長を務める。

また、OECD事務局で最有力局といわれる経済総局(Economics Department)では、重原久美春日本銀行出身)が1970年代の初めから時を隔てて4回に亘って日銀から出向。全ての職階(エコノミスト、シニア・エコノミスト、金融調査課長、政策調査局次長、政策調査局長)を経て、日本人として初めて経済総局長(Head of Economics Department:OECD加盟国経済官庁の次官ポストに相当)に抜擢され、長年にわたってOECDチーフ・エコノミストとして活躍した。主要国際機関のチーフ・エコノミストとして永らく国際舞台で活躍した日本人は重原のほかにはいない。更に、重原は1997年には事務総長に次ぐ政治任命の最高ポスト(Deputy Secretary-General)に就任し、経済・金融・社会・開発などの諸問題に関するOECDの横断的な活動を統括したほか、中国やロシアなどOECD非加盟国の閣僚や次官クラスの政府幹部との交流を通じてOECDの協力関係を深めるために尽力した。OECD事務局の最有力専門職であるエコノミストの全ての職階を経て政治任命ポストに就任した人物は日本人のみならず他のOECD加盟国出身者でも重原以外にはいない[17]。 OECD事務局の最高幹部としての重原の活動は、その著書「日本銀行とOECD - 実録と考察」(中央公論事業出版、2019年12月刊行)に収録されている。ドナルド・ジョンストン元OECD事務総長は、同書の冒頭部分において、「この本は、組織記憶の伝達者がほとんどいないOECDにとってかけがいのないものです」と、また鈴木淑夫(日本銀行金融研究所長、理事を歴任した後、野村総合研究所理事長、衆議院議員などを歴任)は「貴重な公共資産」と、いずれも高く評価している。

全職員に占める日本人職員の比率は一貫して日本の出資比率に満たない水準に留まっている。また、日本人職員の多くが日本の各省庁・政府系機関・大手電力会社(NEAの場合)等からの中堅からシニアクラスの出向者によって構成されているのが実情である。従って、若手職員という点では日本人職員の割合は他国に比べて大幅に低くなっている。


  1. ^ a b About the OECD - OECD”. 2020年12月9日閲覧。
  2. ^ OECDと日本 外務省
  3. ^ OECD Homepage > Topics
  4. ^ Lithuania's accession to the OECD”. www.oecd.org. 2021年6月6日閲覧。
  5. ^ Colombia’s path towards OECD accession - OECD”. www.oecd.org. 2021年6月6日閲覧。
  6. ^ “コロンビアが新規加盟 OECD、37カ国目” (日本語). 時事通信. (2020年4月29日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042900220&g=int 2020年4月29日閲覧。 
  7. ^ コスタリカがOECDの38番目の加盟国に - OECD”. www.oecd.org. 2021年6月6日閲覧。
  8. ^ コスタリカ、OECDに加盟 38カ国目(写真=ロイター)” (日本語). 日本経済新聞 (2021年5月26日). 2021年6月6日閲覧。
  9. ^ OECD、ブラジルなど6カ国の加盟協議を開始(写真=AP)” (日本語). 日本経済新聞 (2022年1月26日). 2022年1月26日閲覧。
  10. ^ a b c d e f OECD strengthens engagement with partner countries during annual Ministerial Meeting - OECD”. www.oecd.org. 2018年7月11日閲覧。
  11. ^ OECD、ウクライナを加盟候補国として承認」『Reuters』、2022年10月5日。2022年10月8日閲覧。
  12. ^ OECD and the Russian Federation”. www.oecd.org. 2020年5月11日閲覧。
  13. ^ “OECD、ロシア加盟手続きを停止” (日本語). ロイター通信. (2014年3月14日). https://jp.reuters.com/article/l3n0ma4j7-ukraine-crisis-oecd-idJPTJEA2C01E20140313 2020年4月29日閲覧。 
  14. ^ Statement from OECD Secretary-General on initial measures taken in response to Russia’s large scale aggression against Ukraine”. www.oecd.org. 2022年2月26日閲覧。
  15. ^ “OECD ends Russia's accession process and to close OECD Moscow office” (日本語). ロイター通信. (2014年3月14日). https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-oecd/oecd-ends-russias-accession-process-and-to-close-oecd-moscow-office-idUSKBN2KU2F5 2021年2月25日閲覧。 
  16. ^ OECDの組織
  17. ^ 「日本におけるOECDとOECDにおける日本」 (OECD 『オブザーバー』誌、日本OECD加盟50周年記念特別号、2014年4月) http://oecdobserver.org/news/fullstory.php/aid/4340/Japan_at_the_OECD_and_the_OECD_in_Japan_A_story_of_economic_policymaking.html
  18. ^ a b c d e f g h i j World Development Indicators”. 世界銀行 (2022年9月16日). 2022年10月9日閲覧。
  19. ^ a b HUMAN DEVELOPMENT INSIGHTS”. 国際連合開発計画 (2022年9月20日). 2022年10月9日閲覧。
  20. ^ a b Global Data”. 平和基金会 (2022年7月13日). 2022年10月9日閲覧。
  21. ^ a b WJP Rule of Law Index 2021”. World Justice Project(世界司法計画) (2021年). 2022年10月9日閲覧。
  22. ^ a b Corruption Perceptions Index 2021”. トランスペアレンシー・インターナショナル (2022年1月25日). 2022年10月9日閲覧。
  23. ^ a b Country Rankings: World & Global Economy Rankings on Economic Freedom”. ヘリテージ財団 (2022年). 2022年11月3日閲覧。
  24. ^ a b Global Peace Index 2022”. Institute for Economics and Peace(経済平和研究所) (2022年7月). 2020年10月9日閲覧。
  25. ^ a b World Data Resources Freedom in the World Comparative and Historical Data:•All Data, FIW 2013-2022 (Excel)”. フリーダム・ハウス (2022年). 2022年10月9日閲覧。
  26. ^ a b Democracy Index 2021”. エコノミスト (2022年2月15日). 2022年10月9日閲覧。





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