紅葉 紅葉の概要

紅葉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 13:59 UTC 版)

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概要

一般に落葉樹のものが有名であり、に一斉に紅葉する様は観光の対象ともされる。カエデ科の数種を特にモミジと呼ぶことが多いが、実際に紅葉が鮮やかな木の代表種である。また、になると低木の葉も紅葉し、それらを総称して「草紅葉(くさもみじ)」ということがある。

狭義には、赤色に変わるのを「紅葉(こうよう)」、黄色に変わるのを「黄葉(こうよう、おうよう)」、褐色に変わるのを「褐葉(かつよう)」と呼ぶが、これらを厳密に区別するのが困難な場合も多く、いずれも「紅葉」として扱われることが多い。また、同じ種類の木でも、生育条件や個体差によって、赤くなったり黄色くなったりすることがある。葉が何のために色づくのかについては、植物学的には葉の老化反応の一部と考えられている。

なお、常緑樹も紅葉するものがあるが、緑のと一緒の時期であったり、時期がそろわなかったりするため、目立たない。ホルトノキは、常に少数の葉が赤く色づくのが見分けの目安になっている。常緑針葉樹だるスギコノテガシワは冬には茶色に変色する。

日本における紅葉は、9月頃から北海道大雪山を手始めに始まり、徐々に南下する。紅葉の見頃の推移を桜前線と対比して「紅葉前線」と呼ぶ。紅葉が始まってから完了するまでは約1か月かかる。見頃は開始後20〜25日程度で、時期は北海道と東北地方10月関東から九州では11月から12月初め頃まで。

ただし、山間部や内陸では朝晩の冷え込みが起こりやすいために、通常これより早い。

紅葉のメカニズム

赤は主にナナカマド・黄色は主にダケカンバ穂高連峰涸沢岳
サトウカエデの紅葉の各段階

普段、葉が緑色に見えるのはクロロフィルが含まれるからである。秋になり日照時間が短くなるとクロロフィルが分解される。これは植物学的には葉の老化反応と考えられている[1]

夏の間、葉ではクロロフィルが光を吸収して活発に光合成が行われる。落葉樹の葉では、気象条件が光合成に適さない冬を迎える前に老化反応が起こる。この過程では光合成の装置などが分解されて、葉に蓄えられた栄養が幹へと回収される。翌年の春にこの栄養は再利用される。

栄養が十分に回収された葉では、植物ホルモンの1つエチレンの働きによって葉柄の付け根に離層ができ、枝から切り離される。これによって、無駄な水分やエネルギーが冬の間に消費されるのを防ぐことができる。

植物の葉は「カロテノイド」色素などを使って光の害から自分自身を守る仕組みを備えているが、葉の老化過程ではカロテノイドを含む様々な分子が分解されるため、この過程を進める間も光による害から葉を守る必要がある。「葉柄の付け根に離層ができ、葉で作られた糖類やアミノ酸類が葉に蓄積し、その糖から新たな色素が作られる」とする俗説は誤りである。

紅葉、黄葉、褐葉の違いは、植物によってそれぞれの色素を作り出す能力の違いと、気温、水湿、紫外線などの自然条件の作用による酵素作用発現の違いが、複雑にからみあって起こる現象とされる。

紅葉の原理

葉の赤色は色素「アントシアン」に由来する。アントシアンはからにかけての葉には存在せず、老化の過程で新たに作られる。アントシアニンは光の害から植物の体を守る働きを持っているため、老化の過程にある葉でクロロフィルやカロテノイドを分解する際に、葉を守るために働くと考えられている[2]

黄葉の原理

葉の黄色は色素「カロテノイド」による。カロテノイド色素系のキサントフィル類は若葉の頃から葉に含まれるが、春から夏にかけては葉緑素の影響により視認はできない。秋に葉のクロロフィルが分解することにより、目につくようになる。カロテノイド色素も光による害から植物を守るために機能している。

褐葉の原理

  • 黄葉と同じ原理であるが、タンニン性の物質(主にカテコール系タンニン、クロロゲン酸)や、それが複雑に酸化重合したフロバフェンと総称される褐色物質の蓄積が目立つためとされる。
  • 黄葉や褐葉の色素成分は、量の多少はあるがいずれも紅葉する葉にも含まれており、本来は紅葉するものが、アントシアンの生成が少なかったりすると褐葉になることがある。







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