第160特殊作戦航空連隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/25 23:26 UTC 版)
隊員
隊員の多くは陸軍の航空部隊に所属する隊員から選抜され、訓練を受ける。
夜間飛行下での能力は特に高く、FLIR装備での飛行のみならず、ナイトビジョンを装着した状態での操縦も出来るほど。また、CH-47 チヌークを用いて水面に着水した状態でホバリングさせ、後方部からボートを回収する等の技術も備えており、ヘリコプター操縦能力ではアメリカ空軍のヘリコプターパイロットをも凌ぐとされる。
訓練課程
彼等の選抜訓練は“資格評価週間”と呼ばれ、初日に体力試験がある以外は飛行に関するテストがほとんどである。また、志願者全員が撃墜された際のことを考えてSERE課程で専門的かつ過酷なサバイバル訓練と尋問耐久訓練を受ける。
選抜課程をパスした志願者は士官(准士官含む)・下士官によって別々の専門訓練課程へ進む。士官および准士官はパイロットとしての訓練を受けるために基礎資格課程(4ヵ月間)へ、下士官は支援要員としての訓練課程(1ヵ月間)へそれぞれ参加する。
基礎資格課程を修了したパイロット候補生には『基礎任務資格(Basic Mission Qualified/BMQ)』が与えられ、副パイロットとして実戦配備される。ただ、配属から最初の18ヵ月間は完全任務資格課程として定められており、実質的には正パイロットになるための訓練がメインとなっている。したがって、この課程を修了した者のみが『完全任務資格(Fully Mission Qualified/FMQ)』を与えられ、正式パイロットとして勤務できるようになる。また、さらに優秀な者は選抜されて飛行先導資格課程として48ヵ月間の実戦配備が可能となり、これを修了すると『飛行先導資格(Flight Lead Qualified/FLQ)』が与えられ、特殊作戦航空任務の計画と指揮に携われるようになる。
組織構成
第160特殊作戦航空連隊の編制表 |
---|
- 司令部および司令部中隊
- 特殊作戦航空訓練中隊
- 第1大隊
- 司令部および司令部中隊
- 軽攻撃ヘリコプター中隊(AH-6リトルバード)
- 軽強襲ヘリコプター中隊(MH-6リトルバード)
- 中強襲ヘリコプター中隊(MH-60ブラックホーク)
- 中強襲ヘリコプター中隊(MH-60ブラックホーク)
- 中強襲ヘリコプター中隊(MH-60ブラックホーク)
- 航空整備中隊
- 第2大隊
- 司令部および司令部中隊
- 重強襲ヘリコプター中隊(MH-47チヌーク)
- 重強襲ヘリコプター中隊(MH-47チヌーク)
- 航空整備中隊
- 第3大隊
- 司令部および司令部中隊
- 中強襲ヘリコプター中隊(MH-60ブラックホーク)
- 重強襲ヘリコプター中隊(MH-47チヌーク)
- 重強襲ヘリコプター中隊(MH-47チヌーク)
- 航空整備中隊
- 第4大隊
- 司令部および司令部中隊
- 中強襲ヘリコプター中隊(MH-60ブラックホーク)
- 重強襲ヘリコプター中隊(MH-47チヌーク)
- 重強襲ヘリコプター中隊(MH-47チヌーク)
- 航空整備中隊
また、必要に応じて以下の部隊から支援を受ける。
- 第245航空連隊第1大隊(陸軍オクラホマ州兵)
- UH-1イロコイ 23機
- AH-6リトルバード 25機
- MH-60ブラックホーク 15機
- 空軍第19航空支援作戦飛行隊
TACP(戦術航空管制班)および気象観測班を保有。
固有名詞の分類
- 第160特殊作戦航空連隊のページへのリンク