神道 歴史

神道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/29 17:28 UTC 版)

歴史

神話

古代

奈良時代

平安時代

  • 延喜式(第9-10巻を通常「神名帳」と称し、全国の朝廷、国司が祭る社格を定めた一覧表になっている)

中世

近世

近代

参拝の方法

簡易な参拝

厳島神社(広島県廿日市市)

以下は一般的な参拝の流れである。神社によっては作法が異なることがある。多くの場合、その旨の表示がある。

参拝を行う日は毎月1日と15日がよいとされる。参拝する前に、本来は神の前に向かう前に心身を清めるが必要である。これは神が「穢れ」を嫌うとされることによるが[55]、現代であれば、一般参拝では入浴シャワーなどで身体を清潔にしてから参拝する心がけが望ましい。神社に到着し、鳥居神門をくぐる際は「小揖(身体を15度折り曲げるお辞儀。会釈に相当)」するのが望ましい。このときには脱帽し、服装もきちんと整えるようにする。

次に手水舎にて手水を使い、手口を洗う。これは拍手と神拝詞奏上を行う手口(さらには)を清める意味合いを持つ、ひとつの禊である。手水の作法としては、

  1. まず、手水舎の前で小揖する。
  2. 柄杓を右手で持って水をすくい、その水を左手にかけて清める。
  3. 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗い清める。
  4. 柄杓を再度右手に持ち替え、すくった水を左手に受けて溜め、この水で口をすすぐ。口をすすぐ際には口が直に柄杓に触れないようにする。
  5. これらが終わったあと、使った柄杓を洗い清めるが、このときは水を入れた柄杓を立て、柄に水を流すようにして洗う。柄杓を洗うのには次の人のための配慮という意味合いもある。
  6. 洗い終わった柄杓は元の位置に伏せて置き、最後に口と手を拭紙やハンカチなどでぬぐう。
  7. 最後にもう一度小揖する。
  8. これらの作法は一連の動作で行うのが好ましい。

なお、巫女の補助がつく場合には、作法は巫女の指示にしたがうようにする。手水を使い終わったら拝礼を行うために参道を通り社殿へと向かう。神前ではまず神への供物として(供物を捧げるほかにお祓いの意味もあるといわれる)賽銭箱に賽銭を奉納する[56]。次に賽銭箱の近くにある鈴鐘を鳴らすが、これには邪気を払う[55]、清らかな音色で神を呼び寄せて参拝に訪れたことを神に告げる、参拝者を敬虔な気持ちにするとともに神霊の発動を願うなどの意味合いがあるとされる[57][58]

鈴鐘を鳴らした後に拝礼を行う。拝礼の基本的な作法は、現在は「再拝二拍手一拝」(あるいは「二拝二拍手一拝」「二礼二拍手一礼」)がおもに利用されている[55]。すなわち、

  1. 拝(身体を90度折り曲げるお辞儀)を二度行う。
  2. 拍手を二度打つ。より具体的には、両手を胸の高さで揃えて合わせ、右手を下方向に少し(指の第一関節ほど)ずらし、その状態で両手を二度打ち合わせてを出し、ずらした右手を再び揃えて祈念を込め最後に両手を下ろす[59]
  3. 一拝する。
  4. 神拝詞を奏上する場合は、再拝→神拝詞奏上→再拝二拍手一拝の順で行う。

というもの。再拝二拍手一拝の前後に深揖(身体を45度折り曲げるお辞儀。最敬礼に相当)を行うとより丁寧である。祈願を行う場合は二拍手と一拝の間に氏名および居住地と願い事を(声に出して、あるいは心の中で)陳べるのが一般的となっている。また、神恩感謝を述べたい場合も同様である。参拝時は、目を閉じることなく目を開けたままが望ましい。[要出典]正式参拝や祈祷などで玉串を捧げる場合は、上記の深揖と再拝の間で、玉串に祈念を込めて根本を神前に向けるようにお供えする[60]

明治維新前は神仏習合の影響が大きく、拝礼の作法は地域によりさまざま(手を合わせて祈る、三拍手、四拍手など)[61]であったが、明治8年に式部寮から頒布された官国幣社祈年祭に関する要綱を定めた「神社祭式」に、「再拝拍手」と記されたことから統一化が始まる。現在の二礼二拍手一礼、再拝二拍手一拝は、明治40年「神社祭式行事作法」[62]が制定され、その中でひとつの作法が定義され、「再拝→二拍手→押し合せ→祝詞奏上→押し合せ→二拍手→再拝」という形式になった。昭和17年に内務省神祇院教務局祭務課が編集した「神社祭式行事作法」という書が明文社から発行され、「再拝、二拍手、一揖」「拍手の数を二とす」と記載し[63]、昭和18年1月1日より施行された[64] [65]。その後、第二次世界大戦中から、円滑な祭式作法を遂行するため軍隊[66]でも実践採用された経緯がある。現在でも一部の神社では作法が異なっており、たとえば、出雲大社宇佐神宮彌彦神社では「四拍手」である。伊勢神宮熱田神宮での神事では「八度拝、八開手」となっている[67]


への供物
厳島神社に奉納された酒樽。手前に千福が見える。
香取神宮、御田植祭御斎田での供物。香取市。

注意事項

  • 身内に不幸があった人は50日間(仏式の49日)を経過するまで神社参拝は控える必要がある[55][68]死穢の観念からである[69]
  • 神前に捧げる御饌は、火を通したもの(熟饌)を供える場合、神聖な炎として厳粛に起こされた火を用いるのが望ましい[70]
  • 一部で女性は音を立てて拍手してはいけないという珍説を信じる者がいるが、間違いである。そもそも拍手は音を立てるものであり、音をかすかにたてる拍手は「忍び手」と言って、性別関係なく葬儀で用いるものである[71]

神道諸派




注釈

  1. ^ 教派神道の『神道各派』から区別された神ながらの道はとくに国家神道とも呼ばれるが、法律家や行政実務家は以前からそれを神社と呼ぶのが例であった[19]。現在では政教分離が進んで「神社」の語義が変化しており、国家神道を単に「神社」と称することはほぼなくなった。しかし、この様な国家神道の概念・語を、創作・捏造とする説もある。昭和26年の宗教法人法により、多くの神社が政府機関から伊勢神宮を中心とした神社本庁傘下の宗教法人へと変更された経緯がある[20]

出典

  1. ^ これは『宗教年鑑』(文化庁)に基づく神道支持者とされる者の数で、神社側の自己申告によるものである『宗教年鑑 平成29年版』
  2. ^ 神典という古典群が聖典として扱われることがある
  3. ^ 伝説の後南朝 神器巡る悲劇、今に伝える 朝拝式(奈良県川上村) …|エンタメ!|NIKKEI STYLE”. web.archive.org (2017年4月9日). 2019年12月1日閲覧。
  4. ^ 松村明ほか (2018年). “デジタル大辞泉”. 小学館. 2019年1月8日閲覧。
  5. ^ a b 神道国際学会のホームページ”. 2019年6月30日閲覧。
  6. ^ 岡田荘司 2010年 p.22-23
  7. ^ 国家神道”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
  8. ^ a b 『世界大百科事典』 217-218頁。
  9. ^ 『神道』 12-13頁。
  10. ^ a b 岡田荘司 2010年 ⅲページ
  11. ^ 長野県神社庁のホームページ”. 2016年3月24日閲覧。
  12. ^ a b 『神道』 18頁。
  13. ^ a b 大島宏之 『この一冊で「宗教」がわかる!』 三笠書房
  14. ^ 日本の宗教人口-2億と2-3割の怪の解- (PDF)”. 武蔵野大学仏教文化研究所 渡辺浩希. 2014年7月3日閲覧。
  15. ^ a b 『神道』 20頁。
  16. ^ 主要祭儀一覧”. 宮内庁. 2018年5月24日閲覧。
  17. ^ 『世界大百科事典』 219頁。
  18. ^ 『神道』 134頁。
  19. ^ 宮沢俊義『憲法講話』岩波書店岩波新書〉、1967年6月1日(原著1967年4月20日)、第2版、pp. 28-29。2009年5月22日閲覧。
  20. ^ 石原藤夫 『靖国神社一問一答』(展転社、2002年12月23日) 26頁。
  21. ^ a b 『神道ガイド』村上書店1996年1月30日発行222頁中180頁
  22. ^ a b 神道の本-八百万の神々がつどう秘教的祭祀の世界 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica 2) 出版:学習研究社 1992/3 ISBN 978-4051060244
  23. ^ 表記例として、『日本文徳天皇実録』(9世紀成立)仁寿元年(851年)に、「神那我良(かんながら)」の記述がみられる。
  24. ^ 『世界大百科事典』 216頁
  25. ^ 武光誠 『邪馬台国と卑弥呼の事典』 東京堂出版、96頁。
  26. ^ 即位前紀。
  27. ^ 『世界大百科事典』 216-217頁。
  28. ^ 『神道』 16頁。
  29. ^ a b c d e f g h i j 三橋健 『決定版 知れば知るほど面白い!神道の本』 西東社
  30. ^ 磯前順一『近代における「宗教」概念の成立過程』第3巻、岩波書店〈近代日本の文化史〉(原著2002年1月15日)、初版、185頁。ISBN 400011073X2009年5月22日閲覧。
  31. ^ 山口輝臣『明治国家と宗教』東京大学出版、1995年。
  32. ^ 万葉集』巻第13「柿本朝臣人麻呂の歌集の歌に曰く」。国歌大観番号3253番。
  33. ^ 『世界大百科事典』 218-219頁。
  34. ^ 『神道』 128頁。
  35. ^ 『日本史大事典』平凡社1993年、「国家神道」の項参照。
  36. ^ 『古神道の本』 学研 30頁。
  37. ^ a b c 菅田正昭 『面白いほどよくわかる神道のすべて』 日本文芸社
  38. ^ 直木孝次郎の説、1982年。岡田荘司 2010年 24頁。
  39. ^ 『神道の本』 学研 174、175頁。
  40. ^ 岡田荘司 2010年 ⅴページ
  41. ^ 岡田荘司 2010年 15-16頁。
  42. ^ 石原藤夫 『靖国神社一問一答』(展転社、2002年12月23日) 52頁。
  43. ^ 前田晁 『少年國史物語』 早稲田大学出版部
  44. ^ 『神社』 136頁。
  45. ^ 島田 裕巳 神社で拍手を打つな! -日本の「しきたり」のウソ・ホント 出版社: 中央公論新社 (2019/11/7) P24
  46. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑬ 天皇氏族 天孫族の来た道』青垣出版、2018年。
  47. ^ 宝賀寿男「上古史の流れの概観試論」『古樹紀之房間』、2009年。
  48. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑬ 天皇氏族 天孫族の来た道』青垣出版、2018年。
  49. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑦ 三輪氏 大物主神の祭祀者』青垣出版、2015年。
  50. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑬ 天皇氏族 天孫族の来た道』青垣出版、2018年。
  51. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑭ 蘇我氏 権勢を誇った謎多き古代大族』青垣出版、2019年。
  52. ^ 宝賀寿男「甲斐国造の系譜」『古樹紀之房間』、2016年。
  53. ^ 大日本神社志, 第 1 巻、出版:大日本敬神会本部, 大日本敬神会 編, 1933
  54. ^ 末永惠子(1997)、「烏伝神道の基礎的研究
  55. ^ a b c d 『神道』 120頁。
  56. ^ お賽銭について” (日本語). 神社本庁. 2020年2月1日閲覧。
  57. ^ 外山晴彦、『サライ』編集部 編 『神社の見方』 小学館 122頁。
  58. ^ 参拝の際に鳴らす鈴について” (日本語). 神社本庁. 2020年2月1日閲覧。
  59. ^ 『神道の本』105頁。
  60. ^ 神社本庁編『神社祭式同行事作法』91頁
  61. ^ 島田 裕巳 神社で拍手を打つな! -日本の「しきたり」のウソ・ホント 出版社: 中央公論新社 (2019/11/7) P23
  62. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 告示 / 内務省 / 第76号 / 神社祭式行事作法
  63. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 神社祭式行事作法 昭和17年 15頁 敬禮 警蹕
  64. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 神社祭式行事作法 昭和17年 1頁
  65. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 神奈川県内政部 / 神社祭式行事作法解説 昭和18年 P21 22 23
  66. ^ 小池康寿 『日本人なら知っておきたい正しい家相の本』 プレジデント社 2015年 199頁
  67. ^ 井沢元彦 神霊の国日本 p.32
  68. ^ 服忌”. 神社本庁. 2020年2月1日閲覧。
  69. ^ 『神道行法の本』 学研 195頁。
  70. ^ 『神道の本』43頁。
  71. ^ 細木数子の参拝作法は「誤り」 全国の神社から苦情JCASTニュース、2007/3/ 1
  72. ^ 川勝麻里「『千と千尋の神隠し』における神々の零落 : 鏡像 ・風景の転倒・養老天命反転地をキーワードとして」『埼玉学園大学紀要. 人間学部篇』第13巻、埼玉学園大学、2013年12月、 181-192頁、2020年1月16日閲覧。





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