神道 戦前の教科書の神と神代

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神道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/29 17:28 UTC 版)

戦前の教科書の神と神代

戦前は、学校の教科書などに、「神」についての認識の仕方の説明が載っていた。尋常小学校の歴史や修身の教科書などには、少年少女向けの歴史物語として、神話の説明が記載されている。神話の世界はとても人間的な世界で、そこには「神」と「人」を隔てる断絶は存在しない。神もまた、人間のように仕事をし、生活をしている。昭和8年の『少年國史物語』では、「神代の物語」の項目に、「どこの國でも大昔の事ははつきりとは分らないものだが」と前置きをして、神代の事から始まる日本の歴史について「神代といふのは、我が國の大昔に相當の身分であつた方たちを後の世の人が尊敬して、すべて神として崇めてゐるところから、その方たちの時代を指してさう呼んでゐるのである」と説明されている[42][43]

現代の神道

神社の例(箱根神社

神道に属する神々を祭神とする社を神社(じんじゃ)といい、全国の神社の大部分は神社本庁が統括している[44]。なお、神社本庁は「庁」と称しているが、行政機関ではなく宗教法人のひとつである[45]

皇室と神道

天皇陵仲哀天皇・恵我長野西陵)
皇室の祖先神を祀る伊勢神宮内宮
1990年(平成2年)第125代天皇(現・上皇)の大嘗祭
大嘗祭は新天皇の即位後、五穀豊穣と国民安寧を祈る神道祭祀である。

宮中祭祀に見られるように、皇室と神道は歴史的事実として密接な関わりを持つことが挙げられる[37]。また、神道の信仰の対象としての天皇とその祖先神の存在がある[37][29]

多くの日本国民が仏教と神道の習慣と信仰を両立させているように、皇室も神道の祭祀と仏教の行事をともに行っていた。皇室の神道色が強まったのは、朝廷の復権を志向して光格天皇が行った宮中祭祀の復活によってであり、それまではむしろ仏教色が強かった。明治天皇の代で行われた神仏分離や神道国教化に伴い、仏教と皇室の直接的な関係は薄れたが、皇室菩提寺であった泉涌寺と宮内省の特別な関係は日本国憲法施行時まで続いた。

主な信仰




注釈

  1. ^ 教派神道の『神道各派』から区別された神ながらの道はとくに国家神道とも呼ばれるが、法律家や行政実務家は以前からそれを神社と呼ぶのが例であった[19]。現在では政教分離が進んで「神社」の語義が変化しており、国家神道を単に「神社」と称することはほぼなくなった。しかし、この様な国家神道の概念・語を、創作・捏造とする説もある。昭和26年の宗教法人法により、多くの神社が政府機関から伊勢神宮を中心とした神社本庁傘下の宗教法人へと変更された経緯がある[20]

出典

  1. ^ これは『宗教年鑑』(文化庁)に基づく神道支持者とされる者の数で、神社側の自己申告によるものである『宗教年鑑 平成29年版』
  2. ^ 神典という古典群が聖典として扱われることがある
  3. ^ 伝説の後南朝 神器巡る悲劇、今に伝える 朝拝式(奈良県川上村) …|エンタメ!|NIKKEI STYLE”. web.archive.org (2017年4月9日). 2019年12月1日閲覧。
  4. ^ 松村明ほか (2018年). “デジタル大辞泉”. 小学館. 2019年1月8日閲覧。
  5. ^ a b 神道国際学会のホームページ”. 2019年6月30日閲覧。
  6. ^ 岡田荘司 2010年 p.22-23
  7. ^ 国家神道”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
  8. ^ a b 『世界大百科事典』 217-218頁。
  9. ^ 『神道』 12-13頁。
  10. ^ a b 岡田荘司 2010年 ⅲページ
  11. ^ 長野県神社庁のホームページ”. 2016年3月24日閲覧。
  12. ^ a b 『神道』 18頁。
  13. ^ a b 大島宏之 『この一冊で「宗教」がわかる!』 三笠書房
  14. ^ 日本の宗教人口-2億と2-3割の怪の解- (PDF)”. 武蔵野大学仏教文化研究所 渡辺浩希. 2014年7月3日閲覧。
  15. ^ a b 『神道』 20頁。
  16. ^ 主要祭儀一覧”. 宮内庁. 2018年5月24日閲覧。
  17. ^ 『世界大百科事典』 219頁。
  18. ^ 『神道』 134頁。
  19. ^ 宮沢俊義『憲法講話』岩波書店岩波新書〉、1967年6月1日(原著1967年4月20日)、第2版、pp. 28-29。2009年5月22日閲覧。
  20. ^ 石原藤夫 『靖国神社一問一答』(展転社、2002年12月23日) 26頁。
  21. ^ a b 『神道ガイド』村上書店1996年1月30日発行222頁中180頁
  22. ^ a b 神道の本-八百万の神々がつどう秘教的祭祀の世界 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica 2) 出版:学習研究社 1992/3 ISBN 978-4051060244
  23. ^ 表記例として、『日本文徳天皇実録』(9世紀成立)仁寿元年(851年)に、「神那我良(かんながら)」の記述がみられる。
  24. ^ 『世界大百科事典』 216頁
  25. ^ 武光誠 『邪馬台国と卑弥呼の事典』 東京堂出版、96頁。
  26. ^ 即位前紀。
  27. ^ 『世界大百科事典』 216-217頁。
  28. ^ 『神道』 16頁。
  29. ^ a b c d e f g h i j 三橋健 『決定版 知れば知るほど面白い!神道の本』 西東社
  30. ^ 磯前順一『近代における「宗教」概念の成立過程』第3巻、岩波書店〈近代日本の文化史〉(原著2002年1月15日)、初版、185頁。ISBN 400011073X2009年5月22日閲覧。
  31. ^ 山口輝臣『明治国家と宗教』東京大学出版、1995年。
  32. ^ 万葉集』巻第13「柿本朝臣人麻呂の歌集の歌に曰く」。国歌大観番号3253番。
  33. ^ 『世界大百科事典』 218-219頁。
  34. ^ 『神道』 128頁。
  35. ^ 『日本史大事典』平凡社1993年、「国家神道」の項参照。
  36. ^ 『古神道の本』 学研 30頁。
  37. ^ a b c 菅田正昭 『面白いほどよくわかる神道のすべて』 日本文芸社
  38. ^ 直木孝次郎の説、1982年。岡田荘司 2010年 24頁。
  39. ^ 『神道の本』 学研 174、175頁。
  40. ^ 岡田荘司 2010年 ⅴページ
  41. ^ 岡田荘司 2010年 15-16頁。
  42. ^ 石原藤夫 『靖国神社一問一答』(展転社、2002年12月23日) 52頁。
  43. ^ 前田晁 『少年國史物語』 早稲田大学出版部
  44. ^ 『神社』 136頁。
  45. ^ 島田 裕巳 神社で拍手を打つな! -日本の「しきたり」のウソ・ホント 出版社: 中央公論新社 (2019/11/7) P24
  46. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑬ 天皇氏族 天孫族の来た道』青垣出版、2018年。
  47. ^ 宝賀寿男「上古史の流れの概観試論」『古樹紀之房間』、2009年。
  48. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑬ 天皇氏族 天孫族の来た道』青垣出版、2018年。
  49. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑦ 三輪氏 大物主神の祭祀者』青垣出版、2015年。
  50. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑬ 天皇氏族 天孫族の来た道』青垣出版、2018年。
  51. ^ 宝賀寿男『古代氏族の研究⑭ 蘇我氏 権勢を誇った謎多き古代大族』青垣出版、2019年。
  52. ^ 宝賀寿男「甲斐国造の系譜」『古樹紀之房間』、2016年。
  53. ^ 大日本神社志, 第 1 巻、出版:大日本敬神会本部, 大日本敬神会 編, 1933
  54. ^ 末永惠子(1997)、「烏伝神道の基礎的研究
  55. ^ a b c d 『神道』 120頁。
  56. ^ お賽銭について” (日本語). 神社本庁. 2020年2月1日閲覧。
  57. ^ 外山晴彦、『サライ』編集部 編 『神社の見方』 小学館 122頁。
  58. ^ 参拝の際に鳴らす鈴について” (日本語). 神社本庁. 2020年2月1日閲覧。
  59. ^ 『神道の本』105頁。
  60. ^ 神社本庁編『神社祭式同行事作法』91頁
  61. ^ 島田 裕巳 神社で拍手を打つな! -日本の「しきたり」のウソ・ホント 出版社: 中央公論新社 (2019/11/7) P23
  62. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 告示 / 内務省 / 第76号 / 神社祭式行事作法
  63. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 神社祭式行事作法 昭和17年 15頁 敬禮 警蹕
  64. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 神社祭式行事作法 昭和17年 1頁
  65. ^ 国立国会図書館 デジタルコレクション 神奈川県内政部 / 神社祭式行事作法解説 昭和18年 P21 22 23
  66. ^ 小池康寿 『日本人なら知っておきたい正しい家相の本』 プレジデント社 2015年 199頁
  67. ^ 井沢元彦 神霊の国日本 p.32
  68. ^ 服忌”. 神社本庁. 2020年2月1日閲覧。
  69. ^ 『神道行法の本』 学研 195頁。
  70. ^ 『神道の本』43頁。
  71. ^ 細木数子の参拝作法は「誤り」 全国の神社から苦情JCASTニュース、2007/3/ 1
  72. ^ 川勝麻里「『千と千尋の神隠し』における神々の零落 : 鏡像 ・風景の転倒・養老天命反転地をキーワードとして」『埼玉学園大学紀要. 人間学部篇』第13巻、埼玉学園大学、2013年12月、 181-192頁、2020年1月16日閲覧。





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