神代文字
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神代文字(じんだいもじ、かみよもじ)とは、漢字伝来以前に古代日本で使用されたと紹介された多様な文字、文字様のものの総称である。江戸時代からその真贋について議論の対象となっており、現代の研究水準において存在の確証が得られているものはない。
- ^ 大内神社 古代文字「阿比留文字」の考察 (PDF)
- ^ 平松文庫『釈日本紀』
- ^ 問「假名之起當在何世哉」答「師説 大蔵省御書中有肥人之字六七枚許 先帝於御書所 令寫給其字 皆用假名 或其字未明 或乃川等字明見之 若似彼可為始歟」平松文庫『釈日本紀』
- ^ a b c 吉田唯「神代文字の時空間 : 古代への幻想と国粋主義者たち (特集 偽書の世界 : ディオニュシオス文書、ヴォイニッチ写本から神代文字、椿井文書まで)」『ユリイカ』第52巻第15号、青土社、2020年12月、 99-106頁、 ISSN 13425641、 NAID 40022437566。
- ^ 清水豊 (1989). “平田篤胤の神代文字論”. 神道宗教. NAID 40001929318.
- ^ 山下久夫「平田篤胤・「神代文字」論の主題:生成する<古代>像へ」『金沢学院大学文学部紀要 / 金沢学院大学文学部紀要編集委員会 編』第5巻、金沢学院大学、2000年、 104-91頁、 ISSN 13419331、 NAID 40005142244。
- ^ 岩根卓史 (2008). “<神代文字>の構想とその論理 平田篤胤の《コトバ》をめぐる思考”. 次世代人文学研究 .
- ^ a b 古語拾遺を書くに至った動機を述べる冒頭の文章で、訳せば「聞くところによると、上古の世に、まだ文字が出現せぬころは、身分のあるもなきも、老いたるも少きも、口から口へ伝えあって、前からの言や昔からの行いは、いつまでも忘れられることがない」(藤井貞和「物語の起源」)となり、更に「書き留めるようになっても古事が正しく伝わっていないためこの文章を書いているのだ」という内容の文章が続く。詳細は古語拾遺参照。
- ^ 倭国に仏教を伝えたのは誰か 「仏教伝来」戊午年伝承の研究大江匡房『筥埼宮記』の証言
- ^ 但し、音韻的対立が必ず表記に反映されるわけではない。例えば日本語には清音と濁音の区別があるが、仮名にはかつてその区別がなかった。また、現代日本語には /oR/: [oː] と /ou/: [ou] の区別がある(「王」と「追う・負う」)が、現代仮名遣いはそれらを区別しない(ともに「おう」)。
- ^ 上代特殊仮名遣いに対する母音の音韻論的解釈には8母音説のほかに、5母音説、6母音説、7母音説があるが、これらは88音節が区別されていたことへの反論ではなく、語によって区別があったことは否定されていない。
- ^ 漢字の導入は4世紀に始まるが、平安時代に漢字・仮名混じり文が完成するまで、漢文の訓読、宣命体などの試行錯誤を経ている。(大島正二『漢字伝来』岩波新書 ISBN 978-4004310310)
- ^ 吉田靖雄「日本古代史と偽書ー卒論を考える三回生K君へー」『歴史研究』第32巻、大阪教育大学歴史学研究室、1995年3月、 93-107頁、 ISSN 0386-9245。(同書では吏道は漢字を借りた朝鮮語の表記法であり文字では無いため、伴信友の主張は間違いであるが、ハングルとの類似点を指摘した事に意義があるとしている。吏道詳細は吏道)
- ^ 金文吉「神代文字と『六合雑誌』(第五部会)(<特集>第六十二回学術大会紀要)」『宗教研究』第77巻第4号、日本宗教学会、2004年、 1079-1080頁、 doi:10.20716/rsjars.77.4_1079、 ISSN 0387-3293。
- ^ 「帝王本紀」は漢字伝来以前のものではないとされている。詳しくは帝紀参照
- ^ 天武天皇(?~686年)の治世に関する記述なので、漢字伝来以前の新字ではない。
- ^ 植田重雄「万葉集における宗教と歴史の問題点」『早稲田商学』第239号、早稲田商学同攻会、1973年12月、 1-46頁、 ISSN 0387-3404、 NAID 120000789052。
- ^ a b 吾郷(1996)日本神代文字.
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