看護教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 07:22 UTC 版)
また既に看護師の資格を得て、臨床で働く看護職に対する継続教育や、認定看護師・専門看護師の養成教育、大学院における看護研究者の養成教育も含めることもある。
アメリカ合衆国
RN
アメリカ合衆国でレジスタードナース(Registered Nurse、RN、登録看護師)となるには、RNのプログラムを修了し、州看護審議会(National Council of State Board of Nursing)の資格試験であるNCLEX-RNに合格後、州看護評議会(State Board of Nursing)に登録する必要がある[1]。
RNのプログラムには3種類がある[1]。
- Diploma program:主として病院運営のもとで行われる2〜3年間の教育課程(看護専⾨学校に相当)[1]
- Associateʼs degree in nursing (ADN):看護系短期⼤学で行われる2〜3年間の教育課程(準学⼠課程)[1]
- Bachelor of science in nursing (BSN):看護系4年制⼤学の教育課程(看護学⼠課程)[1]
LPNまたはLVN
准看護師に相当するLicensed Practical Nurse(LPN)やLicensed Vocational Nurse(LVN)の養成は、病院、コミュニティ・カレッジまたは専⾨学校で行われており、ここでの専⾨教育(修業年数は1~2年間)を修了してNCLEX (州看護審議会)が主催する資格試験(NCLEX-PN)に合格する必要がある[1]。
RNへの移行教育として移⾏教育課程(LPN-to-RN Program)がある[1]。
大学院
大学院修⼠課程では⾼度専⾨看護師(Advanced Practice Nurse: APN)の養成が行われている[1]。APNには専⾨看護師(Clinical Nurse Specialist: CNS)、ナース・プラクティショナー(Nurse Practitioner: NP)、看護助産師(Certified Nurse Midwife : CNM)、CRNA(Certified Registered Nurse Anesthetist: CRNA)がある[1]。
看護学提供の主要な大学
(**は公立)
- ジョンズ・ホプキンズ大学(メリーランド州)
- ペンシルベニア大学(ペンシルベニア州)
- デューク大学(ノースキャロライナ州)
- ノースカロライナ大学チャペルヒル校(ノースキャロライナ州)**
- エモリー大学(ジョージア州)
- ピッツバーグ大学(ペンシルベニア州)**
- ワシントン大学(ワシントン州)**
- オハイオ州立大学(オハイオ州)**
- ミシガン大学 (ミシガン州)**
- ヴァンダービルト大学(テネシー州)
- コロンビア大学(ニューヨーク州)
- カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF, カリフォルニア州)**
- ケース・ウェスタン・リザーブ大学(オハイオ州)
- イエール大学(コネチカット州)
- バージニア大学(バージニア州)**
- アラバマ大学バーミンガム校(アラバマ州)**
- ニューヨーク大学(ニューヨーク州)
- ラトガース大学(ニュージャージー州)**
- シカゴ大学(イリノイ州)
- カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA, カリフォルニア州)**
イギリス
英国すべての看護師は、看護・助産審議会(NMC)に登録を受ける必要がある[2]。それぞれの大学の看護学科において、NMCの認定を受けた3年間のカリキュラムを終了する必要がある[2]。初級レベルの学位として看護学デュプロマ(Diploma in Nursing)が存在し、これを取得した時点でNMCにて登録看護師(RN)としての登録を受けることができ、免許取得のための国家試験などは存在しない(英国の医師も同様)[2]。
- ^ a b c d e f g h i 国名 アメリカ合衆国 一般社団法人日本看護学教育学会、2021年5月7日閲覧。
- ^ a b c 白瀨由美香「イギリスにおける医師・看護師の養成と役割分担 (特集 医師・看護師の養成と役割分担に関する国際比較)」(PDF)『海外社会保障研究』第174号、アーバン・コネクションズ、2011年、52-63頁、NAID 40019186427、NDLJP:10990095。
- ^ 吾妻知美「ナイチンゲールの看護の本質はどのように伝えられたか」『教授学の探究』第23号、北海道大学大学院教育学研究科教育方法学研究室、2006年、111-121頁、ISSN 0288-3511、NAID 120000959066。
- ^ 看護における研究倫理指針の歴史的展開 国立循環器病研究センター医学倫理研究室 /「看護研究」誌(医学書院) 2018年7月8日閲覧
- ^ 看護師: 「大学で養成を」 厚労省の懇談会が提言、2008年7月7日、毎日.jp
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