現代音楽/地域別の動向 北欧・バルト諸国

現代音楽/地域別の動向

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/08 16:03 UTC 版)

北欧・バルト諸国

バルト三国

ソビエト連邦から独立した、いわゆる「バルト三国」のエストニアラトヴィアリトアニアの作曲家に見られる傾向として、ロシア風の書法から完全に区別されること、音響的にはフィンランド楽派に近いこと、簡素で色彩は薄く、繰り返しが多いことが挙げられる。海外でも知名度の高いアルヴォ・ペルト(現在ドイツベルリン在住)の音楽は、この地域の作曲家に特徴的な様式をよく表している。なお、この3ヶ国は国家による現代音楽の振興策がフィンランド並みに優れている。

その一方で、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会などを通して、西側の前衛様式の影響を受けた作曲家もいる。リトアニアのヴィキンタス・バルタカス、リカルダス・カベリス、ラミンタ・セルシュニテら、ラトヴィアのアンドリス・ジェニティスの名が挙がる。

北欧

北欧はベンクト・ハンブレーウスやカール=エルク・ヴェリン(Karl-Erik Welin)のような現代音楽の開祖的存在から、前衛音楽の歴史は続いている。ヴェリンはピアノの足を電気のこぎりで切断するイヴェント[6]まで行ったが、晩年は伝統的な編成へ回帰している。高橋悠治らの活動[7]に詳しいが、スウェーデンはドイツの現代音楽との接点をもっとも多く持った国の一つであり、セリー系からハプニングまでありとあらゆる現代音楽の鉱脈が紹介され、もっとも難解なコンサートを行えるまでに発展したのは1960年代後半である。

フィンランドの現代作曲家でよく知られた存在として、エイノユハニ・ラウタヴァーラ、その弟子のカイヤ・サーリアホマグヌス・リンドベルイ、指揮者でもあるエサ=ペッカ・サロネンレイフ・セーゲルスタムらがいる。サーリアホが北欧人で初のクラーニヒシュタイン音楽賞を受賞し、北欧の作曲家たちに注目が集まった。

フィンランドとスウェーデンは、EMSストックホルム)やシベリウス音楽院コンピュータ音楽スタジオの存在もあり、コンピュータ音楽の先進国としても知られている。

ノルウェーで現在も現役のプロとして活躍を続けるマヤ・スールヴェイ・シュストルプ・ラトシェが唯一国際的な楽壇に通用している。生楽器、電子楽器、自身の声[8]を自由にミックスした音楽は現代音楽のみならず電子音楽やノイズ音楽とのかかわりも深く、強い個性を放っている。

現在は入野賞と武生国際作曲賞受賞者のトミ・ライサネンが若手の主力として知られている。




  1. ^ [1]
  2. ^ パリ音楽院を追われたフェティスブリュッセル音楽院に就任以後、保守的な音楽文化が保たれていた。
  3. ^ 本名はトニア・エヴァンジェリアだがステージネームを使っている
  4. ^ iscm
  5. ^ information
  6. ^ Music Since 1900
  7. ^ [2]
  8. ^ 大学の副専攻はジャズボーカルだった。公式サイトを参照
  9. ^ この理由には諸説あるが、ヨシフ・スターリンをはじめとして共産党幹部はピアニストとのかかわりが深く、つながりを持ったピアニストのレパートリーに介入はしなかったと考えられている。その一例にスターリンに気に入られたマリア・ユージナがいる。彼女は新ウィーン楽派のピアノ作品の演奏を唯一許可されている。
  10. ^ [3]
  11. ^ (Left coast EnsembleEarplay ECCE Ensembleなど)
  12. ^ 京都会館で行われた、山田一雄指揮による「現代音楽の夕べ」など
  13. ^ JCMR KYOTO vol.6
  14. ^ [4]
  15. ^ [5]
  16. ^ [6]
  17. ^ プログラム





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