猪肉 日本国内の主な猪肉産地

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猪肉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 07:03 UTC 版)

日本国内の主な猪肉産地

  • 栃木県那珂川町 - 2009年にイノシシ専用の食肉処理施設を建設し、八溝山地などで捕獲されたイノシシを食肉に加工している[42]。八溝ししまるという商標で年間100頭以上を処理して町内外の飲食店などに出荷しており、農業の獣害対策を兼ねている[43]
  • 群馬県中之条町 - 2007年から、あがしし君処理工房というイノシシ専用の食肉処理施設を運営し、年間100頭以上を処理している[44]
  • 三重県大台町-2000年ごろから食肉処理施設を持つ業者が、町内で獲れたイノシシを食肉に加工している。みえジビエという特別な処理方法で食肉加工した肉を名産品として売り出しており、町内では食事処「花咲くところ」にて食べることが出来る。
  • 兵庫県丹波篠山市 - 近世以前から付近の里山に生息するイノシシの肉を食べる習慣があり、20世紀前半には篠山連隊の給食にも用いられたという[45]1970年代頃までは年間数千頭が狩猟され、全国に出荷されていた[46]。しかしグルメブームによるぼたん鍋の人気過熱などから乱獲が進み、篠山地区の里山に生息するイノシシは2000年頃には200 - 300頭まで減少した[47]
  • 島根県美郷町 - 2004年におおち山くじら生産者組合(2017年 株式会社おおち山くじらへ事業譲渡)が旧・邑智町で設立され、その後は年間300頭以上の捕獲イノシシのうち100頭以上を食肉加工している[48]。精肉だけでなく、焼売肉団子などの加工食品も町内のグループによって生産され、道の駅などで販売されている[49]
  • 広島県呉市 - 倉橋島では、旧・倉橋町が2002年に農産物加工センターを増築する形でイノシシの食肉処理施設を設置した[50]。また、旧・川尻町では2004年に野呂山にイノシシの解体処理施設を建設し、猟友会に運営を委託している[51]。年間数十頭が食肉加工され、野呂山の国民宿舎に提供されている[51]
  • 長崎県佐世保市 - 旧江迎町では2003年から食肉処理施設を運用し、年間数十頭を処理している[52]。県内の料理店などに出荷するほか、ハムなどの委託生産も行っている[53]
  • 沖縄県竹富町 - 西表島などで、リュウキュウイノシシが捕獲され食用とされている[54]。かつては、猟師1人で1日に10頭以上を捕獲する事もあったという[54]

  1. ^ Agricultural Research Service Basic Report: 17158, Game meat, boar, wild, raw”. アメリカ合衆国農務省. 2015年12月30日閲覧。
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  10. ^ 鳥居本幸代 2006, p. 243.
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  28. ^ 青木佳代、石川和彦、林賢一ほか、シカ肉中の Sarcosystis が原因として疑われた有症苦情 『日本食品微生物学会雑誌』 Vol.30 (2013) No.1 p.28-32, doi:10.5803/jsfm.30.28
  29. ^ 野生イノシシ肉がE型肝炎感染源に 国立感染症研究所 感染症情報センター
  30. ^ 三好龍也、李天成、武田直和ほか、野生イノシシの肝臓, 血液からE型肝炎ウイルス遺伝子の検出 肝臓 Vol.45 (2004) No.9 P509-510, doi:10.2957/kanzo.45.509
  31. ^ 壁谷英則、佐藤真伍、丸山総一、野生動物の食用利用と人獣共通感染症 『日本獣医師会雑誌』 Vol.69 (2016) No.5 p.277-283, doi:10.12935/jvma.69.277
  32. ^ ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう 厚生労働省
  33. ^ ローストしたクマ肉を食べて旋毛虫症に 日経メディカル 記事:2018年11月2日
  34. ^ クマ肉による旋毛虫(トリヒナ)食中毒事案について 生食監発1223第1号 平成28年12月23日 (PDF) 厚生労働省
  35. ^ 「ジビエブーム リスクに/献血にウイルス混入/輸血で感染 対策後手」『毎日新聞』朝刊2018年5月27日(医療・福祉面)2018年5月29日閲覧。
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  37. ^ 新垣裕子 et al. 2012, p. 26
  38. ^ a b c d 笠正二郎 et al. 2011, p. 58
  39. ^ a b 環境省自然環境局 2010, p. 21
  40. ^ a b 新垣裕子 et al. 2012, p. 25
  41. ^ a b c 新垣裕子 et al. 2012, p. 28
  42. ^ 大澤啓志 & 清水由紀奈 2013, p. 264
  43. ^ 大澤啓志 & 清水由紀奈 2013, p. 265
  44. ^ 農林水産省 2009, p. 115
  45. ^ 水原道子 et al. 2001, p. 198
  46. ^ 水原道子 et al. 2001, p. 196
  47. ^ 水原道子 et al. 2001, p. 195
  48. ^ 四方康行, 今井辰也 & 鄒金蘭 2008, p. 34
  49. ^ 四方康行, 今井辰也 & 鄒金蘭 2008, p. 35
  50. ^ 四方康行, 今井辰也 & 鄒金蘭 2008, p. 31
  51. ^ a b 四方康行, 今井辰也 & 鄒金蘭 2008, p. 32
  52. ^ 農林水産省 2009, p. 118
  53. ^ 農林水産省 2009, p. 119
  54. ^ a b 石垣長健 et al. 2012, p. 23
  55. ^ 水原道子 et al. 2001, p. 194


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