消費税 OECD加盟国で歳入に占める割合

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消費税

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/16 14:30 UTC 版)

OECD加盟国で歳入に占める割合

OECD各国平均の
税収構造(2014年) [10]

  個人所得税 (24%)
  社会保険 (26%)
  給与税 (1%)
  資産税 (6%)
  一般消費税 (21%)
  個別消費税 (10%)
  その他 (4%)

一般消費税による税収の全税収における割合はOECD加盟国平均で20.2%である。一般消費税による税収の対GDP比はOECD加盟国平均で6.8%である(2016年)[11]。ちなみにOECD加盟国の中で欧州連合に属する国家は標準税率を15%以上にすることが義務づけられている[12][13]。日本は2015年度時点でOECD加盟国の中でデータのないトルコを除いた33カ国のうち、国民負担率は27位である[14]。NHKによると先進国中、フランスは68.2%、1位のルクセンブルクは93.7%などヨーロッパでは高く、日本の国民負担率は全体で下位であり、 日本はいわゆる「低負担・中福祉」の国と報道している。高齢者向けになっている社会保障を「全世代型」の社会保障を目指している日本政府の方針を伝えている[15]。民主党政権下の政府税制調査会専門家委員会委員を務めた三木義一青山学院大学法学部教授は日本は低負担中福祉となっていることについて、「高福祉高負担、低負担低福祉のどちらか又は中間の中負担中福祉なのかを日本は選ぶ必要があると指摘している。三木は「増税が必要な局面では、政治家が前面に出てその必要性を訴えなければ国民の理解も深まりません。それなのに、与党も野党も選挙での人気取りのために、社会保障の充実と減税を同時にアピールするような都合のよい主張が目立ちます」と日本経済新聞と共に日本に蔓延る財政ポピュリズムを批判している[16][17]。2018年時点のOECD加盟国の(標準)消費税率平均は約19.6%で、時事通信社によると高福祉・高負担の代表国のスウェーデンの消費税率は25%と国民負担率負担が高い半面、大学までの学費が無料など恩恵は大きい。国民負担率33.1%で低福祉・低負担とされる米国では政府が徴収する消費税がなく、州や市が税率を定めて小売売上税(地方税)を取っている。日本は中福祉・低負担国であり、福田慎一東大教授は増税による応分負担または、国債費と併せると歳出の58%を占める上に膨張し続けている社会保障費約36兆[18]削減の選択の議論が必要だとしている[19]。木寺元は日本の消費税が他国より低い理由に取引高税失敗とシャウプ勧告で官僚主導時代に一般消費税の導入自体が遅れたこと、一般消費税導入を目指した時の自民党政権が選挙に負け続けたことで、「相当な覚悟がないと消費税には手を出せない」という空気が政界で支配的となったからと解説している[20]

2020年データ[11]
VAT税率(%) 全税収に占める
VAT比率(%)
GDPに占める
VAT税収比(%)
ハンガリー 27.0 23.7 9.3
ノルウェー 25.0 22.3 8.6
スウェーデン 25.0 20.9 9.2
デンマーク 25.0 20.4 9.4
ギリシャ 23.0 21.2 8.2
フィンランド 24.0 20.7 9.1
アイスランド 24.0 16.2 8.4
ポルトガル 23.0 24.8 8.5
ポーランド 23.0 21.1 7.0
アイルランド 23.0 20.1 4.7
スロベニア 22.0 22.5 8.2
イタリア 22.0 14.4 6.1
ラトビア 21.0 26.8 8.2
リトアニア 21.0 26.2 7.8
チェコ 21.0 21.7 7.4
スペイン 21.0 19.1 6.3
オランダ 21.0 17.6 6.8
ベルギー 21.0 15.4 6.8
エストニア 20.0 27.0 9.1
スロバキア 20.0 20.6 6.7
イギリス 20.0 20.8 6.8
オーストリア 20.0 18.3 7.7
フランス 20.0 15.2 6.9
チリ 19.0 41.2 8.3
ドイツ 19.0 18.5 6.9
トルコ 18.0 19.8 5.0
イスラエル 17.0 24.1 7.5
ルクセンブルク 17.0 16.7 6.4
メキシコ 16.0 23.7 3.9
ニュージーランド 15.0 29.8 9.4
カナダ 5.0(国税)+8〜10(州ごとに異なる州税)[21][22] 13.5 4.4
韓国 10.0 15.8 4.2
オーストラリア 10.0 12.9 3.6
日本 10.0 13.3 4.1
スイス 8.0 12.2 3.4
OECD平均 N/A 6.8% 20.2%

  1. ^ a b OECD 2014, p. 9.
  2. ^ 菊池 威「モーリス・ローレ著『付加価値税論』」『亜細亜大学経濟學紀要』第1巻第12号、1975年、 179-189頁、 NAID 110004849880
  3. ^ a b c OECD 2014, p. 15.
  4. ^ a b c d e f g h i 鎌倉治子 2008.
  5. ^ OECD 2014, p. 14.
  6. ^ a b c d OECD 2014, Chapt.4.
  7. ^ “[https://president.jp/articles/-/30157 日本がデフレで成長できない原因は「消費税」だ このままでは"失われた30年"になる]”. PRESIDENT Inc.. 2020年10月5日閲覧。
  8. ^ 消費税10%の「ヤバい影響」…日本は再びデフレモードに向かうのか”. 講談社. 2020年10月5日閲覧。
  9. ^ 消費増税で需要大幅減…懸念される「デフレスパイラル」”. 幻冬舎. 2020年10月5日閲覧。
  10. ^ Revenue Statistics 2016 (Report). OECD. (2016). p. 35. doi:10.1787/rev_stats-2016-4-en-fr. 
  11. ^ a b OECD 2018, p. 66,41.
  12. ^ a b c d e f g h i j k 諸外国における付加価値税の標準税率の推移 (2017年1月現在)
  13. ^ 世界の消費税率と軽減税率制度の比較”. 消費税・軽減税率情報Cafe (2019年1月10日). 2019年10月24日閲覧。
  14. ^ 日本経済新聞社日経BP社. “こんなに払っても、日本の税はまだ軽いという現実|マネー研究所|NIKKEI STYLE” (日本語). NIKKEI STYLE. 2020年9月10日閲覧。 “経済協力開発機構(OECD)の加盟国からデータのないトルコを除いた33カ国のうち、日本の国民負担率は27位です。”
  15. ^ 日本放送協会. “高すぎる? 国民負担率 |サクサク経済Q&A| NHK NEWS WEB”. www3.nhk.or.jp. 2020年10月1日閲覧。
  16. ^ 日本経済新聞社・日経BP社. “こんなに払っても、日本の税はまだ軽いという現実|マネー研究所|NIKKEI STYLE” (日本語). NIKKEI STYLE. 2020年10月1日閲覧。 “増税が必要な局面では、政治家が前面に出てその必要性を訴えなければ国民の理解も深まりません。それなのに、与党も野党も選挙での人気取りのために、社会保障の充実と減税を同時にアピールするような都合のよい主張が目立ちます。ドイツでは05年の総選挙のとき、野党の財務相候補が所得税率を引き下げると宣言して国民の猛反発を受けましたが、日本だったら「不当な減税」にノーと言えたでしょうか。”
  17. ^ 財政ポピュリズムの危険” (日本語). 日本経済新聞 (2017年7月6日). 2020年9月10日閲覧。 “マクロン仏大統領の誕生で欧州の極右ポピュリズム(大衆迎合主義)は下火になったが、日本では財政ポピュリズムがはびこる。”
  18. ^ [国の財政 財政のしくみと役割 | 税の学習コーナー|国税庁]”. www.nta.go.jp. 2020年9月10日閲覧。
  19. ^ 海外の消費税、平均19%=税と社会保障、重い課題:時事ドットコム” (日本語). 時事ドットコム. 2020年6月4日閲覧。
  20. ^ なぜ日本の消費税率はOECD平均を下回っているのか?” (日本語). nippon.com (2018年4月26日). 2020年6月4日閲覧。
  21. ^ カナダには国レベルの税制として、日本の消費税にあたる付加価値税としてGST(物品およびサービス税)がある。それ以外に州レベルの付加価値税があり、各州によって異なる。例えば、オンタリオ州だと8%なので合計13%。石油で財政が潤っているアルバータ州は付加価値税がない例外州で5%のみである。国と州の税率を合わせたVATは、13 - 15%ぐらいが一般的である。
  22. ^ カナダはなぜ消費税を引き下げることができたのか。カナダ人記者が指摘する、日本の財政問題に必要な視点 - 政治・国際 - ニュース” (日本語). 週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト] (2019年7月18日). 2020年4月28日閲覧。
  23. ^ 標準税率は20%、食品・レストランのサービスなどに軽減税率がある。軽減税率は10%, 5.5%, 2.1%の三つある
  24. ^ フランスの消費税と軽減税率、免税手続き方法”. 消費税・軽減税率情報Cafe (2019年1月28日). 2019年10月24日閲覧。
  25. ^ a b c 消費税の複数税率化を巡る諸問題 望月 俊浩 - 国税庁
  26. ^ a b c d e f g h i j 付加価値税(消費税)を実施の国々 |佐賀県中小企業団体中央会”. www.aile.or.jp. 2020年10月1日閲覧。
  27. ^ 消費税減税〜ドイツの 歴史的決断の真相 2020年7月27日 みずほ総合研究所 チーフエコノミスト ⻑⾕川克之
  28. ^ 1968年に10%で導入し、1%ずつ適宜引き上げたことで1998年に16%
  29. ^ いずれ議論不可避 消費税の「段階的増税論」とは(産経新聞)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2019年10月24日閲覧。
  30. ^ 世界の消費税率と軽減税率制度の比較”. 消費税・軽減税率情報Cafe (2019年1月10日). 2019年10月24日閲覧。
  31. ^ Taxes by State Retirement Living Information Center, Inc.
  32. ^ a b NEWS FILE 米国が今も消費税を導入しない「もっともな理由」 PRESIDENT Online - プレジデント 2013年9月16日
  33. ^ 一定の事業者向けの金融のみ0税率
  34. ^ すべての国内消費に標準税率で課税された場合に得られる仮定での税収に対する実際の税収の比率
  35. ^ イタリアの増税が裏目に、付加価値税収減少-緊縮策強化で Bloomberg 2012年6月13日
  36. ^ Revenue Statistics 2016 (Report). OECD. (2016). p. 103. doi:10.1787/rev_stats-2016-4-en-fr. 
  37. ^ OECD 2009, Overview.
  38. ^ なぜ日本の消費税率はOECD平均を下回っているのか?
  39. ^ 消費税率8%で痛手受ける日本経済、欧州が20%でも耐える訳 Bloomberg 2014年11月19日
  40. ^ 消費税率8%で痛手受ける日本経済、欧州が20%でも耐える訳
  41. ^ 税率アップでイギリスは倹約経済へ
  42. ^ 2014年度の実質経済成長率は、マイナス成長に陥った
  43. ^ 財務省 (2020年8月23日). “令和2年度国庫歳入歳出状況”. 財務省. 2020年8月23日閲覧。


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