海岸 海岸線

海岸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 17:52 UTC 版)

海岸線

陸と海との境界の「」は海岸線(かいがんせん)と呼ばれる。汀線(ていせん)ともいう。

海面は潮汐とともに上下し、潮差の大きい地方では、1日のうちでも周期的に大きく変動する。満潮時の境界線を高潮海岸線または満潮汀線[1]とよび、地形図で用いられる。干潮時の海岸線は低潮海岸線あるいは干潮汀線[1]とよんで、海図に描かれる。

海岸線は、波による侵食堆積作用、地殻運動による隆起と沈降、海水準変化などによってその位置が変化しやすい[5][6]

各国の海岸線の長さに関しては国の海岸線の長さ順リストという記事を立ててある。自在に比較できる。

なお、島嶼国家である日本は海岸線が長く、その合計は3万5000キロに達しており、アメリカ合衆国の1.5倍、中華人民共和国の2倍の海岸線を保有している[7][8]

海岸の利用と保護

  • 海岸は古来、食糧を得るためにが行われてきた場所である。現代では釣り潮干狩りなどの遊びレジャーの場ともなっている。砂浜は海水浴場となる。
  • 海岸の中でも美しい景観の場所は観光名所ともなる。
  • 海岸は、砂浜ならば、漁師の舟(小さなボート)を乗り上げ、ロープなどで引っ張り「陸揚げ」することはできる。古来行われており、今でも世界各地の砂浜で漁師の小舟が乗り上げているのを見ることができる。だが砂浜でも中型~大型の船は、大きすぎ、重過ぎて、また船底の形も陸揚げに向かないので、陸揚げすることは基本的にはできない。岩場などは(船というのは船底が擦ると傷んでしまうので、特に岩場で座礁すると船底に穴が空いてしまうので)大抵は自然の地形そのままで利用することは困難で、何らかの造成が必要となることが多い。たとえばフェニキア人の国家カルタゴは建築技術を用いて石材やモルタルを用いて大きな港を建造し国際海洋国家として繁栄し、ローマと対等に競い合った。日本では鎌倉時代鎌倉の浜では(大きさ15~数十cmほどの)石を大量に投げ入れて船着き場・荷降ろし場を人工的に作り海運に役立てた。それは今も(なかば水没する形だが)遺跡として残っている。現代では海岸を船着き場として活用する場合は、結局、コンクリートで工事をすることが一般的である。
  • 土地を増やしたい場合に海岸付近の海が埋め立てられ埋立地となる。またゴミ処分のために埋立地が作られることもある。埋立地の用途はさまざま。現代では工業地帯空港などが建設されることも多い。
  • 海岸が浸食されては困る場所では、消波ブロック(テトラポッド)の設置などにより、侵食を防ぐ処置が行われている。
  • 上流のダム・砂防ダム、あるいは海岸の防波堤などを建設したことの悪影響で、砂浜の中には砂の供給が減少し、消滅していってしまうものもある。養浜が行われる場所もあるが、多額の費用をかけた割に砂が定着せず流出し、失敗してしまうこともある。
  • 人類が日常的に世界各地の川で投棄したゴミが、海へと流れてゆき、海岸に打ち上げられ、結局、海岸の大量のゴミとなっている。漂着ゴミ(海洋ゴミ)
  • 海洋投棄された廃棄物貨物船の事故などにより流れ出た積載物や重油などによってもまた、海岸は汚染される。

ギャラリー


  1. ^ a b c 海岸 > 渚にまつわるetc > 用語集”. 茨城県. 茨城県. 2020年5月9日閲覧。
  2. ^ a b ミシマ社: 松本健一『海岸線の歴史』p.26-p.27
  3. ^ a b c 海岸工学 講義スライド 第2回(海岸形状と港湾構造物) (Microsoft PowerPointの.ppt)”. 山口大学工学部社会建設工学科水工学研究室. 2020年5月9日閲覧。
  4. ^ 沿岸海域土地条件図 地形区分等”. www.gsi.go.jp. 国土地理院. 2020年5月9日閲覧。
  5. ^ 「かいがん‐せん【海岸線】」 大辞泉
  6. ^ 豊島吉則 「海岸線(かいがんせん)」 日本大百科全書(小学館)
  7. ^ ミシマ社: 松本健一『海岸線の歴史』p.18
  8. ^ ミシマ社: 松本健一『海岸線の歴史』p.30


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