海外旅行 格安パッケージツアー

海外旅行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 10:16 UTC 版)

格安パッケージツアー

近年、東アジアの都市2泊3日(往復の交通・宿泊込み)が1万円台後半といった格安パッケージツアーの広告を見かけるのが珍しくなくなった。この価格は東京-新大阪間の東海道新幹線の往復(29,000円前後)程度、あるいはそれ以下のレベルである。このため、予算の乏しい学生なども学生旅行(卒業旅行)として友人らと海外旅行することも珍しくなくなっている。また同様に旅行費用の値下がりにより、親子連れで海外旅行するケースも1990年代後半頃から目立つようになった。

しかし、空港利用料日本国旅券発給手数料などを含めた費用全額を考えると、必ずしも国内旅行よりも安価とはいえない場合があり、特に近年は原油価格高騰に伴う燃油サーチャージが数千円(東アジア路線)~5万円(ヨーロッパ、北米路線)程度加算されている。

2000年前後から格安パッケージツアーが台頭し、現在まで浸透するようになったが、これは1990年代の日本での航空規制緩和政策による航空券運賃の段階的な自由化に伴い、既に規制緩和が進行していた欧米をはじめとする日本に乗り入れている外国の航空会社によって、正規運賃から大幅に値引いた格安価格で旅行企画会社に卸すようになり、ダンピングともいえる過当競争が進行し、さらにeコマースの進展に伴って低コスト運営のインターネット通販専業の旅行会社出現も相俟って、次第に宿泊費用やツアーコンダクターの賃金まで過当競争が進行した結果、ツアー代金が安価になったという点が大きい。

これら格安海外旅行分野ではH.I.Sがパイオニア的存在であったものの、近年はJTBグループをはじめとする大手旅行会社でも格安ツアー・格安航空券の企画・販売を行っている。

格安航空券

格安パッケージツアーに乗じ、包括旅行用割引運賃を適用した航空券(IT運賃)をより大量に仕入れて、その航空券部分のみを切り売りする「格安航空券」の存在もポピュラーとなった。

以前は供給数が少なかったためバーゲンの如く発売開始当日の内に完売だったことが多かったが、近年は在庫が豊富となり、航空会社が発売する正規割引航空券(PEX運賃など)と購入手段については遜色がなくなっている。


  1. ^ 五、海外移住の現状と邦人の海外渡航、地域別渡航者数1956年-1960年”. 外務省外交青書第5号1961年版昭和36年版わが外交の近況. 2024年3月24日閲覧。
  2. ^ 第3節 国民の海外渡航の状況国土交通省
  3. ^ 物見遊山の意味三省堂大辞林
  4. ^ a b c d e 数字が語る旅行業 2020” (PDF). 日本旅行業協会. 2021年2月5日閲覧。
  5. ^ 2010年7月11日 中日新聞 世界と日本 大図解シリーズ No.949
  6. ^ 出国日本人数の動向”. 日本政府観光局(国際観光振興機構) (2019年10月). 2019年11月2日閲覧。





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