江波杏子 江波杏子の概要

江波杏子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/07 07:13 UTC 版)

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えなみ きょうこ
江波 杏子
映画『夢でありたい』(1962年、スチル写真)での山本富士子(左)と江波(右)
本名 野平 香純(のひら かすみ)
生年月日 (1942-10-15) 1942年10月15日
没年月日 (2018-10-27) 2018年10月27日(76歳没)
出生地 日本東京都渋谷区千駄ヶ谷
死没地 日本・東京都
血液型 A型
職業 女優
ジャンル 映画テレビドラマ
活動期間 1960年 - 2018年
配偶者 なし
著名な家族 江波和子(母)
柴田平五郎(曾祖父)
事務所 アルファエージェンシー
主な作品
映画
女賭博師』シリーズ
大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン
津軽じょんがら節
テレビドラマ
非情のライセンス
Gメン'75
Gメン'82
破れ傘刀舟悪人狩り
春の波涛
ちりとてちん
カーネーション
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来歴・人物

曾祖父は、最後に沖田総司を匿った植木職人の柴田平五郎[2]。母・江波和子は戦前に東宝で活躍した映画女優。子供の頃はシャイで自意識が強く、本ばかり読んでいた子だったという[3]

小学生の頃にキャロル・リード監督の『落ちた偶像』を観たのがきっかけで、本人曰く「現実逃避的に」女優になろうと思ったことや[3]、また幼い頃に亡くなった母の仕事を継ぎたい一心で中学生の頃から女優を志し、1959年大映に入社。ニューフェイスのオーディション時、まだ16歳の宝仙学園高等学校在学中の高校生だった彼女は年齢を1歳上に偽り、母親が女優だったことは言わなかった。

1960年、映画『明日から大人だ』でデビュー。芸名は、母親の芸名と室生犀星の新聞連載小説『杏っ子』に由来している[3]

長く助演が続いたが、自身の初主演『女の賭場』[4]は当初、若尾文子のために企画されたが、若尾が自宅の風呂で転倒して全治2週間を余儀なくされてしまい、代役として出演本数58本目にして初の主役の座を獲得。女賭博師ぶりがうまくハマり、「昇り竜のお銀」として親しまれた(1971年の『新女賭博師・壺ぐれ肌』まで、全17本が制作された)。新幹線の中でヤクザに「姐さん、きょう賭場が開いてます」と言われたほどの当たり役となった[3]。だが脚本家・中島丈博の証言によれば、江波自身は女賭博師の役柄を嫌っていたという。雑誌の対談をきっかけにザ・テンプターズの萩原健一と交際したが、これは江波の方から恋愛関係に発展させたものだった。

大映倒産後の1973年、『津軽じょんがら節』に主演してキネマ旬報主演女優賞を獲得。

グラマーな体型だったことから、写真家達の人気の的となり1960年代から1970年代以後もヌードも披露し、グラビアでも活躍した。読書が趣味で、新聞を読むのが一番の楽しみ。特に、寝る前には必ず文字を見なければ寝られないというほどだった。 かなりの酒豪でブランデーを一晩で一本空けたことがある[2]

2018年10月26日に体調不良を訴え、東京都内の病院に入院。翌27日21時6分、肺気腫の急性増悪のため、同所で死去[1][5]。76歳だった。急逝5日前の10月22日までNHK FMのラジオドラマ収録に元気に臨んで録り終えていた矢先の訃報であった[6]。生涯独身。

単発の映像ドラマ作品としての遺作は2018年11月16日フジテレビ放送の、同作2年ぶりの新作である山村美紗サスペンス『赤い霊柩車 37』、連続ドラマとしての遺作は2019年1月11日から3月1日に放送されたNHK BSプレミアム小吉の女房』(全8回)となった。

映画遺作は2018年4月6日公開の『娼年[7]、ラジオドラマ遺作は2018年12月8日NHK-FM放送の『FMシアター 罵詈雑言忠臣蔵』となった。

エピソード

  • 東宝からデビューした田村奈巳は近所の幼馴染である。
  • 会社の意向で出演した『女賭博師』シリーズで看板スターに祀り上げられてしまったものの、本当はフランス映画のような現代的な作品に出ることを希望していた。気持ちの切り替えのために、休日は金髪&ミニスカートで闊歩していたという[3]。大映倒産後の代表作となった『津軽じょんがら節』は日本土俗+モダニズムともいうべき路線だったが、「日本のクロード・ルルーシュ」の異名を取った斎藤耕一監督は、数年後に『幸福号出帆』でも彼女を起用し、絢爛たる欧州趣味でその持ち味を引き出した。井上梅次監督のテレビ映画『黒水仙の美女』(1978)も、スタントまで用意して破天荒なまでに派手なラストシーンが用意され、彼女ならではの非日常感を鮮明に刻みつけている。
  • 毎日欠かさず発声練習、ストレッチを30分やっていた。体が柔らかだった。
  • 刑事ドラマGメン'75』のヨーロッパロケ中にスリ被害にあった[2]
  • 大映時代、縦社会にうんざりして時には先輩に反発していた[3]



  1. ^ a b “江波杏子さん死去 76歳「女賭博師」シリーズなど”. ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. (2018年11月2日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201811020000467.html 2018年11月2日閲覧。 
  2. ^ a b c 阿川佐和子のこの人に会いたい」『週刊文春』2008年9月4日号、文藝春秋、 132-136頁。
  3. ^ a b c d e f 「これがはじまり 第21回・江波杏子」『キネマ旬報』2007年12月上旬号、キネマ旬報社、 148-151頁。
  4. ^ http://movie.walkerplus.com/mv24072/
  5. ^ “女優の江波杏子さんが肺気腫のため死去 76歳”. スポーツ報知. (2018年11月2日). https://www.hochi.co.jp/entertainment/20181102-OHT1T50118.html 2018年11月4日閲覧。 
  6. ^ “江波杏子さん急死、5日前にラジオ収録していた”. 日刊スポーツ. (2018年11月3日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201811030000083.html 2018年11月4日閲覧。 
  7. ^ http://movie.walkerplus.com/mv63984/
  8. ^ http://movie.walkerplus.com/mv63984/
  9. ^ “上川隆也&志田未来が初共演”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2015年11月10日). オリジナルの2015年11月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20151110135636/http://www.asahi.com/and_w/interest/entertainment/CORI2062064.html 2015年11月10日閲覧。 
  10. ^ BS時代劇 小吉の女房”. NHK. 2019年1月31日閲覧。
  11. ^ アニマルなキャスティングが実現!森新太郎演出「イニシュマン島のビリー」”. ステージナタリー (2016年2月21日). 2016年2月22日閲覧。
  12. ^ 娼夫・松坂桃李、オーナー・高岡早紀に続き、佐津川愛美、村岡希美、安藤聖が出演決定 舞台『娼年』”. シアタークリップ (2016年5月2日). 2016年9月13日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年9月1日閲覧。


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