氷河 世界の氷河

氷河

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/23 03:54 UTC 版)

世界の氷河

日本

鹿島槍ヶ岳から望む剱岳の三ノ窓氷河と小窓氷河

かつて日本に氷河は存在しないとされていたが、1999年立山内蔵助カール内に永久凍土が発見された事が報告され[1]、数年間の調査を経て流動と[2]維持継続が確認された[3]事で、2012年4月に日本雪氷学会剱岳の三ノ窓雪渓と小窓雪渓、立山の御前沢雪渓に氷河が現存している可能性を報告した[4]。その後、2012年6月にそれぞれ「三ノ窓氷河」「小窓氷河」「御前沢氷河」を呼称とすることで同意した[5]。これにより、カムチャツカ半島とされていた極東の氷河の南限は日本の富山県・立山連峰となった。

2018年1月には、長野県と富山県にまたがる北アルプス(飛騨山脈)の一部である鹿島槍ヶ岳のカクネ里雪渓(長野県大町市)が氷河であることが、現地調査結果をまとめた論文が複数の研究者の審査の後に学会誌『地理学評論』(2018年1月号)[6]に掲載されたことで確定。カクネ里雪渓が日本では4例目となる氷河となった[7]。この論文をまとめた調査団は、富山県上市町に位置する剱岳の池ノ谷(いけのたん)雪渓と、立山町にある立山内蔵助(くらのすけ)雪渓も氷河と判断しており[8]、2019年に氷河と確認された唐松岳の唐松沢雪渓(長野県白馬村)も合わせると、2019年時点で日本国内の氷河は最大7カ所となる[9]




  1. ^ 福井幸太郎、岩田修二 ,「立山,内蔵助カールでの永久凍土の発見」 日本雪氷学会 『雪氷』 62巻 1号 2000年1月 p.23-28, 日本雪氷学会, doi:10.5331/seppyo.62.23
  2. ^ 福井幸太郎,「立山,内蔵助カールのプロテーラスランパートでの永久凍土調査と地表面移動量の観測」『地学雑誌』 Vol.111 (2002) No.4 P564-573。
  3. ^ 福井幸太郎, 「立山での山岳永久凍土の形成維持機構」『雪氷』 2004年 66巻 2号 p.187-195, 日本雪氷学会, doi:10.5331/seppyo.66.187
  4. ^ 福井幸太郎・飯田肇「飛騨山脈, 立山・剱山域の3つの多年性雪渓の氷厚と流動 : 日本に現存する氷河の可能性について」『雪氷』第74巻第3号、2012年、 213-222頁、 NAID 100307431752020年4月23日閲覧。
  5. ^ 白岩孝行、内藤望、飯田肇、福井幸太郎: 氷河情報センター公開シンポジウム報告「日本の多年性雪渓と氷河─これまでの研究と今後の展望─」 『雪氷』 Vol.74 (2012) No.5 p.353-357。
  6. ^ 福井幸太郎, 飯田肇, 小坂共栄、「飛騨山脈で新たに見出された現存氷河とその特性」『地理学評論』vol.91-No.1, p.43‒61, 2018年1月, NAID 40021445177
  7. ^ 北ア・カクネ里雪渓は「氷河」県内初確認 国内4例目 信毎web 2018年1月17日。
  8. ^ 北アの氷河、6カ所に=富山・長野で確認-信大など時事通信(2018年1月18日)2018年1月19日閲覧。
  9. ^ 国内7カ所目の氷河確認 北アルプス、唐松沢雪渓 産経新聞 2019年10月4日。


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