機動戦士ガンダムUCの登場兵器 ジオン共和国

機動戦士ガンダムUCの登場兵器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 08:05 UTC 版)

ジオン共和国

「袖付き」に協力する。小説版のみに登場し、アニメ版には登場しない。リンク先を参照。

ジオン残党軍

すべて一年戦争時以降、地上に潜伏していたジオン公国軍の残党であり、シャンブロ以外のほとんどが過去作品に登場した機体だが、本作独自の改修がなされたものや完全に新規のバリエーションも存在する。「袖付き」とは協力関係にあり、シャンブロのみ機体に同様の装飾が見られる。

シャンブロ

諸元
シャンブロ
SHAMBLO
型式番号 AMA-X7
全高 31.8m(陸上戦闘形態)[70]
全長 77.8m(水中巡航形態)[70]
本体重量 196.8t[70]
全備重量 283.9t[70]
装甲材質 ガンダリウム合金[70]
出力 21,460kW[70]
推力 226,480kg(ホバー)[70]
センサー
有効半径
12,800m(陸上)[70]
240km(ソナー水中)[70]
最高速度 142km/h(陸上)[70]
36kt(水中)[70]
武装 大口径メガ粒子砲
拡散メガ粒子砲✕2
リフレクター・ビット×12
大型アイアン・ネイル×2
搭乗者 ロニ・ガーベイ
(小説版・漫画版は
 「劇中での活躍」を参照)

カトキが福井に提案して誕生した機体である[70]。コックピットは佐山善則エルメスを参考にデザインした[71]

アクシズ(ネオ・ジオン)軍によって、来たるべき本格的な地球侵攻を主眼に置いて設計が進められた水陸両用型のMA[72]。同軍の壊滅によって試作機すら制作されることなく開発計画は頓挫するが、その設計案は連邦の手に渡ることなく、地球に潜伏するジオン残党軍によって6年の歳月をかけて完成される[72]。このため、フロンタルは本機を「ハマーンの遺産」と称している。開発過程において「袖付き」の技術供与を受けており、当初の予定よりもはるかに高い性能を有している[72]

推進機関は複合型を採用[72]。両肩に内蔵されている[73]MHD(電磁流体誘導[72])推進システムと[70]、両腕部に内蔵されている[73]小型ミノフスキー・クラフトを併用した潜航・浮上システムにより、水中での高い静粛性と機動性を獲得している[70]。ミノフスキー・クラフトによるIフィールドでイオン化した海水を機体の「保護膜」とすることで、潜航時の水中抵抗を大幅に低減する[73]。陸上においてもホバー推進とミノフスキー・クラフトを併用し、見かけによらぬ俊敏さを発揮する[70]。カラーリングは赤茶色[74]を基調とする。

当初の計画では、NT能力をもつパイロットを防御の基点とし、複数の人員で管制をおこなうNT用MAとして設計されるが、「袖付き」よりもたらされたサイコフレームの採用により、操縦・火器・索敵・防御をすべてNTパイロットのみでまかなえるようになっている[72]。サイコミュ起動時は、コックピットのシートを取り囲むように配置されたシリンダー状のサイコフレームを展開することにより、パイロットの思念波を著しく増幅させる[72]。パイロットの精神状態などに応じて、上部からリングがパイロットに被さるように降下し、機体との同調率を調整する[75]。シートの正面に向かい合うようにもう1席のシートが配置されているが、これは操縦用ではなく、精神に激しい負担がかかるパイロットの状態をモニターするためにマハディの指示により設けられたものである[72]

水中用MAをNT専用機化するという計画は、一年戦争時からグラブロ試作水中ビット搭載型などで検討されている。ジオン残党軍でもヘリオス・マリナーなどが開発されており、これらによって蓄積されたデータや技術が本機の開発および完成に繋がったとされる[76]

小説版では、ジオン・シンパの援助[77]と技術供与を受けて[70]、ネオ・ジオン軍の開発計画をもとにガーベイ・エンタープライズ社が開発したとされる。サイコフレームが搭載されている描写はなく、攻撃オペレートを兼ねる機長席と、その手前に操縦・索敵・防御をつかさどる3つのオペレーター席が並んでいる[73]。漫画版では、アニメ版のモニター席が操縦席となっており、うしろ向きの状態で操縦する。

各形態
水中巡航形態
本体から1対の「腕」(先端は大型アイアン・ネイル)が伸びており、グラブロを思わせる外観であるが、頭部と肩部ユニットがあり、コンテナ・ユニットを背負っているのが特徴。巡航形態では腕部と肩部ユニットを後方に向ける。
水中戦闘形態
肩部ユニットを左右に展開し、腕部を前方に向ける。先端の大型アイアン・ネイルは海中から艦船を攻撃する際に有用であり、本機はミサイルや魚雷などを搭載していないため水中では「格闘」が主兵装となる[75]
陸上戦闘形態
陸上では腕部が展開し、「脚」から「腕」が生えたような形となる。尾部のドーム状のホバー・ユニットによって推進し、脚部に内蔵されている小型ミノフスキー・クラフトが脚底にIフィールドを形成、地面との反発効果によって滑らかに移動する[78]
武装
大口径メガ粒子砲
本機の主兵装。頭部に内蔵されており、使用時には頭部パーツが上下に展開する形で開口する[75]
拡散メガ粒子砲
肩部ユニット前面に1基ずつ装備。本機の副兵装で、威力は大口径メガ粒子砲に譲るが、広範囲に強力なメガ粒子を放出する[75]
リフレクター・ビット
背部のコンテナ・ユニットに12基を格納[72]。射出時は円筒形であるが、スラスターとカバーをパージして2重のローターを展開、浮揚する。それ自体に攻撃能力はないが、メガ粒子ビームの反射機能をもち、みずからが放つ拡散メガ粒子砲の射角を拡大するだけでなく、複数のビットの間にいわゆるビーム・バリアーを形成し、実体弾をも無効化する鉄壁の防御を誇る[72](小説・漫画版では「結界」と呼ばれる)。
大型アイアン・ネイル
陸上戦闘形態における腕部は多関節構造になっており、進路上の障害物除去のほか格闘戦に用いることも可能[75]。爪の部分には耐ビーム・コーティングが施されており、死角への防御を完全にしている[79]
劇中での活躍
ジオン残党軍カークス隊のロニ・ガーベイが単独で操縦する。ガランシェールの不時着に対応する陽動のため、地球連邦の首都であるダカールに水陸両用MS数機とともに襲撃、大口径メガ粒子砲で議事堂を破壊し撤退する。その後、道中でジュノー級潜水艦「ボーンフィッシュ」やヒマラヤ級空母を撃沈しつつ、糾合した各地のジオン残党軍とともにラプラス・プログラムが示す座標のあるトリントンの港に上陸。サイコミュの暴走(父マハディの「怨念」によることが示唆されている)により街を蹂躙しながら連邦軍基地へ向かうが、予定より早く降下したユニコーンガンダムに行く手を阻まれる。ユニコーンが駆け付けたリディのデルタプラス(WR形態)に乗って残弾1のビーム・マグナムでコックピットを狙うも撃てず、最終的にデルタプラスが奪ったビーム・マグナムによってコックピットを撃ち抜かれ、沈黙する。
小説版では、機長席にマハディ・ガーベイ、操縦・索敵・防御を息子・娘であるアッバス、ワリード、ロニがそれぞれ担当する。初登場で「ボーンフィッシュ」を撃沈し(場所はアフリカ大陸と南米大陸のほぼ中間)、これが本機の初陣とされる。その半月前から、SOSUSの大西洋コントロールが本機を原因とする正体不明の音源を拾っており、「海の幽霊(シー・ゴースト)」と渾名されていた。その後、埠頭にあるガーベイ・エンタープライズ社の荷捌き場よりゼー・ズール3機とともに発進し、ラプラス・プログラムが示す座標のあるダカール(アニメ版と設定が異なる)の港に上陸。多数の敵機を撃破しつつ、大口径メガ粒子砲で「フランク(白人)の象徴」ホテル・エンパイアを破壊したあと議事堂へ向かうが、先行するリディのデルタプラスに阻まれる。降下して来たユニコーンガンダムもデルタプラスと共闘、バナージに同調しこれ以上の戦闘に異を唱えるロニがマハディに射殺され、制御を失ったリフレクター・ビットがデルタプラス(WR形態)に乗ったユニコーンの「見えない圧力」に弾かれて「結界」が破かれ、ビーム・マグナムの最後の一撃でコックピット・ブロックを撃ち抜かれて活動を停止する。
漫画版は小説版と基本的に同様だが、マハディとロニの2名で操縦しており、随伴するMSのうち1機がヨンム・カークスの搭乗するジュアッグとなっている(トライスターに全機撃破される)。最後はユニコーンがコックピットを撃てず、ロニの思念体が指し示す「うなじ」に当たる部分を上方から撃たれて機能を停止するが、直後に「完全収束」のためデルタプラスが奪ったビーム・マグナムでコックピットを撃ち抜かれる。

その他の登場兵器(ジオン残党軍)

以下の兵器はリンク先を参照。

脚注

[脚注の使い方]



注釈

  1. ^ リゼルC型(ゼネラル・レビル配備機)の記述では「リミッター上限を解除」とされている。
  2. ^ 「アサルトカービン」とする資料も多いが[10][11]、ジェガンのものより全長は伸びている。
  3. ^ 実際にはコックピット部に装甲は増設されておらず、胸部上面、両肩、右前腕部甲、腰部前面、膝、両脹脛側面、バックパック上部にパーツが追加されている。
  4. ^ この時点で開発され、温存されていたとする資料もある[48]
  5. ^ 大規模なアップデートがおこなわれなかったとする資料もある[48]
  6. ^ デザイナーであるカトキハジメも、最初に親衛隊仕様機をデザインし、それからガランシェール隊用にスペック・ダウンした一般機をデザインしたため、自分の中では本仕様が標準のギラ・ズールであると述べている[46]
  7. ^ 一方で、「袖付き」が開発したとする資料も多い[47][59]

出典

  1. ^ AV Watch 2009.
  2. ^ a b 週刊MSバイブル34 2020, p. 32.
  3. ^ UCパーフェクトガイド 2009, p. 98.
  4. ^ UCカトキアーカイブス 2010, p. 25.
  5. ^ UCカトキアーカイブス 2010, p. 27.
  6. ^ a b c d e f g h i j k HGUCロト 2010.
  7. ^ a b UCプリズマティック1 2013, p. 113-116.
  8. ^ デュエルカンパニー公式ラストサン 2015.
  9. ^ ラストサン6 2017, p. 4.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t UCカトキアーカイブス 2010, p. 88-91.
  11. ^ a b c d e f g UCプリズマティック1 2013, p. 35-40.
  12. ^ a b c d e f g h i HGUCジェスタ 2011.
  13. ^ a b c d UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 40-41.
  14. ^ a b c 小説ガンダムUC6 2008, p. 173-178.
  15. ^ UCメカ&ワールドep7 2014, p. 8.
  16. ^ a b c d 小説ガンダムUC6 2008, p. 227-230.
  17. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 262.
  18. ^ 小説ガンダムUC7 2008, p. 56.
  19. ^ a b c d e f g h i j UCカトキアーカイブス 2010, p. 144-145.
  20. ^ a b c d e f g h i j k l m n o HGUCジェスタキャノン 2013.
  21. ^ a b c d e f g h UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 42.
  22. ^ 小説ガンダムUC8 2009, p. 11.
  23. ^ a b UCプリズマティック2 2016, p. 51-54.
  24. ^ 小説ガンダムUC9 2009, p. 139.
  25. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 227-228.
  26. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 302.
  27. ^ HGUCジェスタシェザールA 2018.
  28. ^ a b c d e f g h i 小説ガンダムNT 2018, p. 3.
  29. ^ NT公式WEBメカ 2018.
  30. ^ a b c d HGUCアンクシャ 2012.
  31. ^ UCカトキアーカイブス 2010, p. 121.
  32. ^ 小説ガンダムNT 2018, p. 40-42.
  33. ^ a b RGシナンジュ 2016.
  34. ^ MSアーカイブシナンジュ 2016, p. 44.
  35. ^ HGUCクシャトリヤ 2009.
  36. ^ UCプリズマティック1 2013, p. 135.
  37. ^ a b 小説ガンダムUC9 2009, p. 55.
  38. ^ 小説ガンダムUC9 2009, p. 183.
  39. ^ 小説ガンダムUC9 2009, p. 209.
  40. ^ UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 24.
  41. ^ a b c d e f g h i j k l m HGUCギラズール 2009.
  42. ^ a b c d e f g h i HGUCギラズール親衛隊 2011.
  43. ^ a b c d e f g HGUCギラズールアンジェロ 2010.
  44. ^ a b c d e f g h ガンダムNT最終報告書 2018.
  45. ^ a b c d e f g h i j k l m n o UCメカ&ワールドep1-3 2012, p. 70-77.
  46. ^ a b c d e f g h UCカトキアーカイブス 2010, p. 50-57.
  47. ^ a b c d e f g h 公式WEBメカ 2014.
  48. ^ a b c d e f GM量産型MS全集.
  49. ^ a b c d e f UCプリズマティック1 2013, p. 98-100.
  50. ^ 小説ガンダムUC2 2007, p. 55.
  51. ^ UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 22.
  52. ^ UCメカ&ワールドep7 2014, p. 26.
  53. ^ 電撃ホビー1105 2011, p. 115.
  54. ^ a b c UCプリズマティック1 2013, p. 71-74.
  55. ^ a b UCプリズマティック2 2016, p. 35.
  56. ^ a b c d e ガンダムエース1905 2019, p. 203.
  57. ^ ホビージャパン1905 2019, p. 86-88.
  58. ^ a b c d e f g UCカトキアーカイブス 2010, p. 96-97.
  59. ^ a b c d UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 72-73.
  60. ^ a b c d e f g h i j HGUCゼーズール 2011.
  61. ^ a b UCプリズマティック1 2013, p. 41-46.
  62. ^ a b c d e f g h i UCカトキアーカイブス 2010, p. 132-135.
  63. ^ a b c d e f HGUCローゼンズールep7 2014.
  64. ^ a b UCプリズマティック2 2016, p. 117.
  65. ^ a b c d e UCメカ&ワールドep7 2014, p. 53.
  66. ^ a b c d e f g h HGUCローゼンズール 2012.
  67. ^ 袖付きの機付長は詩詠う2 2014, p. 45.
  68. ^ a b c UCプリズマティック2 2016, p. 55-58.
  69. ^ 小説ガンダムUC9 2009, p. 97.
  70. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p UCカトキアーカイブス 2010, p. 94-95.
  71. ^ UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 125.
  72. ^ a b c d e f g h i j UCプリズマティック1 2013, p. 59-64.
  73. ^ a b c d 小説ガンダムUC6 2008, p. 24-27.
  74. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 222.
  75. ^ a b c d e UCメカ&ワールドep4-6 2013, p. 68-71.
  76. ^ AOZ ReBoot30 2016.
  77. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 208.
  78. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 238.
  79. ^ 小説ガンダムUC6 2008, p. 280-281.





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「機動戦士ガンダムUCの登場兵器」の関連用語

機動戦士ガンダムUCの登場兵器のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



機動戦士ガンダムUCの登場兵器のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの機動戦士ガンダムUCの登場兵器 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2021 GRAS Group, Inc.RSS