機動戦士ガンダムAGE
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小説版
小太刀右京によるアニメ本編の小説化(ノベライズ)作品が、角川スニーカー文庫(角川書店)より、2012年2月から刊行されている。全5巻。原作は矢立肇、富野由悠季。表紙イラストは大貫健一、本文イラストは黒銀。
作品世界で後世に書かれた歴史小説というスタイルで進み、テレビアニメ本編の展開を大筋でなぞる内容となっているものの、解釈の異なる設定も盛り込まれ[131]、細部の展開は独自の内容となっている。アニメ本編では曖昧にされていた戦闘の死傷者の描写にも紙幅が割かれ、登場人物の内面描写への言及もある。監修にはアニメ本編でSF考証を務める白土晴一と、シリーズ構成補佐・脚本を担当する兵頭一歩が参加しており[44]:12頁、コロニー内部の環境や世界情勢などといった設定にも言及されている。
- 『スタンド・アップ』 2012年2月1日発行(同日発売[132]) ISBN 978-4-04-100147-9
- 『アウェイクン』 2012年4月1日発行(同日発売[133]) ISBN 978-4-04-100180-6
- 『セカンド・エイジ』 2012年6月1日発行 ISBN 978-4-04-100354-1
- 『マーズ・コンタクト』 2012年9月1日発行 ISBN 978-4-04-100397-8
- 『ホーム・スイート・ホーム』 2012年10月31日発行 ISBN 978-4-04-100542-2
ドラマCD
- 機動戦士ガンダムAGE CDドラマ Wedding Eve
- 2012年6月6日発売
- 「第2部・アセム編」のアセムとロマリーの結婚の経緯を中心とした内容になっている。
外伝作品
『トレジャースター』以外の作品は、現時点で公式外伝と言及されている。
機動戦士ガンダムAGE トレジャースター
『機動戦士ガンダムAGE トレジャースター』は『月刊コロコロコミック』2011年10月号から2012年6月号まで連載されたオリジナルストーリーの漫画版[134]。第1話はウェブコミック配信サイト『クラブサンデー』でも配信された[135]。
作者は吉田正紀。本編の「第1部・フリット編」、および「第3部・キオ編」と世界観を共有しており、「第1部・フリット編」の主人公・フリットや「第3部・キオ編」の主人公・キオもそれぞれゲスト出演する。ガンダムシリーズの漫画作品が「コロコロコミック」をはじめとする小学館発行雑誌で連載されるのは初めてのこととなる[注 47][注 48]。
漫画版の主人公を始め、本編と世界観を共有しているため、『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』や『機動戦士ガンダム00外伝(漫画版)』といったサイドストーリーの扱いに近い。
『トレジャースター』のストーリー
宇宙に憧れる小学生のダイキ・リュウザキは、シリウスとの出会いをきっかけに伝説のMSガンダムAGE-1に乗り込み、6年前に父が残した言葉「大いなる翼」を求め、トレジャースターの仲間とともに宇宙の冒険の旅に出発する。
『トレジャースター』の登場人物
トレジャースターのクルー
- ダイキ・リュウザキ
- ガンダムAGE-1に搭乗する主人公。宇宙の冒険に憧れる少年で、シリウスと出会いガンダムのパイロットとなり、トレジャースターのクルーとなる。頑丈さが取り柄で、学校の屋上から落ちても死なない[136]:14,15頁。父は6年前のUE襲撃の際に行方不明に、母はその父を捜しに出ており、冒険を始めるまでは祖母のウメコの店に住んでいた。
- ハロ
- ダイキの父親が残したロボットで、ダイキとともにAGE-1に搭乗する。ダイキの父親の情報を送れるようになっており、大いなる翼の場所を示す道しるべとなる。
- シリウス
- 大いなる翼を捜す宇宙キャラバン・トレジャースターのリーダー。カレーが大好き。ウメコと実際に会うまでは、彼女がすでに年老いていることを知らず、そのことを知り幻滅したシリウスは彼女が作ったカレーを泣きながら食べる[136]:25頁。
- コテツ・サカイ
- トレジャースターのメンバー。宇宙一の料理人を目指す負けず嫌いで一番のMSパイロットを自称する[136]:70,78頁。
- 未来では創業者として、一代で1万店舗以上の好み焼き屋を持つ世界最大級の企業『コテツ堂』を築いていたが本人は亡くなっており、孫のイッテツに未来に来たダイキを助けるように頼んでいた。
- ウェズン
- トレジャースターのメンバー。貴族風でいつもバラを持っている。
- ミルザム
- トレジャースターのメンバー。いつも電卓を持っており、物事を確率計算して話す。
- フルド
- トレジャースターのメンバー。いつも体を鍛えている。
- アダーラ
- トレジャースターの女性メンバーで操舵手担当。和服を着ておりよく居眠りしているが、起きている時の操縦テクニックは一流。
- ルーガ
- トレジャースターのMSパイロット。MSパイロットとしての腕は一流で、3秒先の世界が見えるというほどの超高速戦闘が得意[注 49]。ネコ耳のような髪型と八重歯が特徴で語尾に「-にゃ」をつけて話す。コロニー「ガルガン」の生き残りであり、UEに誘拐された仲間(ミケ、ルシャ、ベンガ、クーカムなど)を助けられる最強のMSを製作するための資金稼ぎとして、賞金稼ぎや海賊の仕事を請け負っていたが、ダイキに助けてもらったことを機に仲間の情報を探す傍らでトレジャースターに参加する。
その他のキャラクター
- リュウジ・リュウザキ
- ダイキの父親。元トレジャースターの初代艦長。6年前のUE襲撃の際に行方不明となっていたが、ダイキがトレジャースター号に合流した時にハロを介して生存が確認された[136]:101頁。大いなる翼に辿り着いているが、鍵となるトレジャースター号とAGE-1を待っている。
- 実は未来から来た大いなる翼を開発していた科学者。未来のヴェイガンからの襲撃された際に翼を使い逃走するものの、現代の時代に来た時点で翼は行方不明となる。そのため翼を捜すために現代の世界で出会った仲間と共にトレジャースターを結成し、また翼を破壊するためにAGE-1を製作していた。
- ダイキと合流した後、ザンギが投げたナイフの毒に侵され解毒剤を探すため、ダイキと共に未来に向かう。
- ウメコ
- 銀河カレーが評判の定食屋「めしやうめ」の女将で、ダイキの祖母。60年前は美人だったが、現在では当時の面影を残しつつも風貌が大きく変わっている。リュウジの残したAGE-1をダイキに託す。その際にダイキの耳を引っ張るなど、乱暴な傾向がある。
- フリット・アスノ
- テレビアニメ本編と同一人物。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場人物#フリット・アスノ」を参照。ダイキのAGE-1と遭遇、自分が搭乗するものしかないはずのAGE-1の同型機が存在することに驚きながらも、その機体がガンダムであると確信する。ヤクヤクのコロニーでダイキのAGE-1と再度遭遇、冒険のためにガンダムを使うダイキに困惑するが、共闘してUEと戦ったことでお互いを理解し別れる。
- バレル・ズール
- 交易コロニー「チャンブール」を縄張りとしているズール海賊団の頭目。ルーガの事情を知りつつ利用していた。
- マコト・ズール & ミユキ・ズール
- ズール三兄弟を名乗るバレルの弟たち。アイドル気取りのマコトとオカマのミユキ。普段は酒場で下手な歌を歌っているが、MS乗りとしては超一流。
- タクミ
- 「チャンブール」でMS工房「匠」を営むMS鍛冶。ルーガの依頼でMSの製造を請け負っている。ダイキの父親リュウジともかつて面識があった。
- ヤクヤク
- 両親と共に廃棄されたコロニーで、レンジャー隊としてコロニーに残された動植物たちを保護している。宇宙の男に憧れるが、今までコロニー外に出たこともUEに遭遇したこともなかった。
- ザンギ・エール
- 大いなる翼を狙う未来のヴェイガン側の人物。未来で工房を狙うが、逃走する大いなる翼に掴まり現代の世界に現れる。強者との戦いを楽しむ戦闘狂であり、大いなる翼を狙ったのもあらゆる時代に存在する強者との戦いを望んだからだった。その操縦技能は搭乗機の性能も合わさることで、桁外れの実力を誇る。
- キオ・アスノ
- テレビアニメ本編と同一人物。未来の世界でダイキが出会った少年。ダイキのことは祖父(フリット)から聞いていたらしい。
- イッテツ・サカイ
- 未来の世界で出会ったコテツ・サカイの孫。大企業お好み焼き専門店コテツ堂の御曹司で、祖父の友人である未来から来たダイキを助ける。
- ゴード
- 未来の「大MSバトル大会」前大会優勝者。黄金のMSで大会に出場したが、飛び入りで出場したダイキに一撃で倒される。
- コウメ・リュウザキ
- 特別編に登場。ダイキの母親でウメコの娘。若い頃の母と非常に似た容姿である。夫のリュウジをずっと探していた。搭乗機はノーマルのジェノアスだが、多数のヴェイガンの機体を相手に1体で全滅させる(しかもほぼ無傷)など、計り知れない実力を持つ。特別編でダイキとリュウジに再会した。
『トレジャースター』の登場兵器
トレジャースター所属MS
ガンダムAGE-1(ダイキver.) | |
---|---|
武装 | ビームダガー(ビームサーベル)×2 ドッズライフル[136]:8-10頁 |
必殺技 | スタースラッシュ[136]:180頁 全力パンチ[136]:180頁 岩石斬り[136]:180頁 |
搭乗者 | リュウジ・リュウザキ ダイキ・リュウザキ |
その他 | HP2000、アタック3000、スピード2000[136]:180頁 |
ガンダムAGE-1フェニックス | |
武装 | 剣、シールド キャノンモード(フェニックスキャノン) シールドモード ソードモード |
搭乗者 | ダイキ・リュウザキ |
- AGE-1 ガンダムAGE-1(ダイキver.)
- かつてリュウジ・リュウザキが仲間とともに造り上げたMSで、AGEデバイスを模した起動ユニットを持つダイキにしか起動できない。リュウジが消息を絶った後、定食屋の倉庫に隠されていた。フリットの搭乗するAGE-1と同じ形状をしており、トレジャースター合流後に「トレジャースター仕様」として左肩にTSロゴがマーキングされ、膝の黒が「T」に、胸のコクピットハッチ表面センサーは「A」から「T」に変更されている。初期武装はビームサーベルのみで、ジェノアスの武装も使用する。必殺技は最大出力のビームサーベルでバツ字に斬る「スタースラッシュ」。
- 元々は大いなる翼を破壊するために製作した機体だった[137]:93,94頁。トレジャースター号からのトレジャースターキャノンを受けることにより一時的に限界を超えたパワーを発揮できる。
- ガンダムAGE-1 フェニックス
- ダイキのガンダムAGE-1が、ヤクヤクのコロニーに落ちたAGEビルダー型のカプセルに用意されていたフェニックスウェアに換装した新たなる形態。金色を基調としたカラーリングで、極めて高い機動性を誇る。装備は実剣とシールドで、「フェニックス(不死鳥)」を思わせる背中の4枚の翼が特徴で翼を変形させることによりさらに3形態のモード変形を可能にする。最強必殺技はトレジャースターのエネルギーによってパワーアップした状態で放つ「トレジャースタースラッシュ」。
- フェニックスウェア キャノンモード
- 背中の翼を2対ずつ両肩にキャノン状に装着した射撃形態。必殺技は両肩のキャノンから放つ「フェニックスキャノン」。
- フェニックスウェア シールドモード
- シールド左右に4枚の翼を合体し大型シールドに変形させたモードで、強大な防御力を得る。
- フェニックスウェア ソードモード
- 剣にシールドと4枚の翼を合体し大型剣に変形させたモード。必殺技は剣先の翼付きのシールドを分離させ遠隔操作でぶつける「ライジングシュート」と、大型剣で火の鳥状の斬撃を放つ「スターフラッシュF(フェニックス)」。
コテツジェノアス / コテツジェノアス アシュラモード | |
---|---|
武装 | アシュラアーム×4 コンテナウェポン×多数 |
必殺技 | 全部撃ちつくし[136]:181頁 アシュラアーム百裂拳(パチパチパンチ)[136]:181頁 |
搭乗者 | コテツ・サカイ |
その他 | HP2000、アタック2500、スピード1500[136]:181頁 |
コテツジェノアス改 | |
武装 | アシュラアーム×8 コンテナウェポン×多数 |
搭乗者 | イッテツ・サカイ |
- コテツジェノアス
- コテツ・サカイ専用のジェノアスカスタム。武装や装甲に改良が加えられ、バックパックには4本のアシュラアームが内蔵されており、大幅な武装強化が可能となっている。頭部形状が通常のジェノアスと違い、バイザータイプの頭部となっている。
ルーガエグゼス(Gエグゼス改) | |
---|---|
武装 | ビームサーベル×4 ビームバルカン×2 |
必殺技 | ルーガ・スパイラル[136]:182頁 ルーガ・アクセル[136]:182頁 |
搭乗者 | ルーガ |
その他 | HP900、アタック2500、スピード2500[136]:182頁 |
- ルーガエグゼス(Gエグゼス改)
- ルーガの依頼でMS鍛冶タクミが製造したMS。両肩の大型バーニアが特徴で、バーニアの機動性とルーガの高い操縦技術を合わせた超高速戦闘を得意とする。ウルフ・エニアクル機とは頭部の形状も異なっている。主な武装はビームサーベルで通常の2本の他に足裏にも1本ずつ内蔵されている。必殺技はバーニアで機動性を高めた後に足裏内蔵のビームサーベルから蹴り放つ「ルーガスパイラル」[注 51]。
その他のMS
- ガンダムAGE-1 ノーマル
- フリットが搭乗するMS。本編と同一の機体。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場兵器#ガンダムAGE-1」を参照。
- ゼノ(ルーガ専用機)
- ルーガが使用するカスタム機。ズール海賊団から貸し与えられたMSで、裏切られたときに備え爆弾が仕掛けられていた。
- ジラ
- 量産型MS。作中ではズール海賊団が使用する。
- デスペラード(ヤクヤク専用機)
- ヤクヤクの使うMS。蓑のようなものを着込みツルハシを武器にする。数々のトラップでダイキたちを翻弄するが、UEには太刀打ちできなかった。
- アデル
- リュウジ・リュウザキが未来から現在の世界に来たときに乗っていたMS。この時代ではまだ開発されていないが未来では既に旧型となっている。
- 黒いMS(名称不明)
- ザンギ・エールの使用する未来のヴェイガンのMSで、飛行形態の形状からゼダス系列の機体と思われる。未来で開発された機体だけあり、AGE-1フェニックス以外の機体では全く歯が立たないほどの高性能を誇る。武装はゼダスソードらしき実体剣と胸部に内蔵された大出力ビーム兵器「ヘル・フレイム」。
- ガンダムAGE-3 ノーマル
- キオ・アスノが搭乗するMS。未来へ向かったダイキとリュウジと接触し危機を救っている。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場兵器#ガンダムAGE-3」を参照。
艦艇
- トレジャースター号
- シリウスら宇宙キャラバン・トレジャースターのクルーが乗り込む、宇宙最速の超高速移動艦。マスト状の大きな推進装置が特徴。AGE-1と共に大いなる翼を手に入れる鍵となるらしい。MS格納ブロックは「リボルバーコンテナ」と呼ばれる回転構造をしており、コンテナウェポンなどの射出も可能となっている。ルーガの襲撃でマストが破壊されたがコロニー「チャンブール」での修理で改良され出力が30パーセント向上する[136]:176頁。切り札として大出力ビームキャノン・トレジャースターキャノンを装備しているが本来の使用法はトレジャースターの蓄積したエネルギーをガンダムに送るための装置[137]:180頁。
『トレジャースター』の用語
- 大いなる翼
- ダイキの父が語り、シリウスが探している伝説のお宝。実はリュウジが未来で偶然開発したタイムマシン[137]:90頁。燃料には貴重な宝石フレイムストーンを使用している[137]:136頁。
- トレジャースター
- トレジャースター号をアジトに宇宙を旅する自称なんでも屋の宇宙キャラバン。常人を超えたクルーがやりたいようにやっているならず者の集団と思われている[136]:61頁。大いなる翼の探索だけでなく、クルーそれぞれが目標を持っている。初代キャプテンはダイキの父親のリュウジで、元々は大いなる翼を探すために結成された。
- トレジャースターの掟その1 仲間の夢をバカにしてはいけない
- トレジャースターの掟その2 仲間は絶対見捨てない
機動戦士ガンダムAGE 〜追憶のシド〜
『機動戦士ガンダムAGE 〜追憶のシド〜』は、『週刊少年サンデーS』2012年3月号から2012年12月号まで連載していた公式サイドストーリー。作者は中西寛。
物語は「第2部・アセム編」から「第3部・キオ編」の空白期間を描いており、本作の物語の内容や設定の一部がアニメ本編に採用されている。
『〜追憶のシド〜』のストーリー
A.G.151年。火星建国のヴェイガンによる地球連邦の反乱の続く中、宇宙海賊の存在も台頭していた。キャプテン・アングラッゾを首領とする宇宙海賊ビシディアンで、次期キャプテンを自称するウィービック・ランブロは、アングラッゾの夢といわれる財宝を捜索中に謎の美女と遭遇する。
『〜追憶のシド〜』の登場人物
メインキャラクター
- ウィービック・ランブロ
- 本作前半の主人公。24歳[138]。宇宙海賊ビシディアンのMSパイロット、乗機はGサイフォス。幼少時にアングラッゾにヴェイガンの襲撃から救われてビシティアンに入党[43]:119頁、そういった経緯もありアングラッゾの一番弟子で次期キャプテンを自称する[43]:12,13頁。熱血漢な性格だが、次期キャプテンを自称するだけあり、それなりに高い操縦技能を持つ。本来ならAGE-2ダークハウンドのパイロットに選ばれる予定だった[128]:118頁。
- アセムと共闘してシドを相手に戦うものの、暴走を続けるシドを止めることが出来ず、Gサイフォスを自爆させてシドを破壊することを決意。アセムからは命を粗末にするなと強く反対されるものの、自爆直前に脱出ポッドで脱出して必ず生き延びてみせるとアセムに強く約束する。そしてアセムが小型シドを引き付けている間にシドに取り付きGサイフォスを自爆させシドの撃退に成功するものの死亡。彼の人格はレウナ共々シドにデータとして取り込まれる。
- 後に再生したシドがバロノークを襲撃した際にシドの隙を突き、彼とレウナの人格が一時的に機能を掌握。アングラッゾやアセムに自らが既に死亡していること、人類は争いと共存するべきということを伝える。シドに人格を消去されそうになりながらも、EXA-DBの悪用を防ぐために去っていった。
- 後述の『UNKNOWN SOLDIERS』ではGサイフォスに乗り始めた時期や、スネークソードに換装したGサイフォスを駆る場面が描かれている。
- レウナ・イナーシュ
- ヒロイン。長い水色の髪の美女で、EXA-DB内部でコールドスリープしていたが、ウィービックにより発見され目覚める。EXA-DBの管理者を自称する科学者。ほとんど緊張感のないマイペースな性格だが、天才的な頭脳を持つ。彼女の父親はEXA-DBの開発者であるエドル・イナーシュ。
- シドの破壊を懇願する父の意思を尊重し、ウィービックと運命を共にした。
- アセム・アスノ
- 救世主とされる最強のMS「ガンダム」のパイロットにして、本作後半の主人公。28歳[139]。後に「キャプテン・アッシュ」を名乗り、ビシディアンの首領となる。
- 「第2部・アセム編」本編と同一人物。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場人物#アセム・アスノ」を参照。
宇宙海賊ビシディアンのメンバー
アングラッゾを首領に、ドクロとスパナの紋章を掲げる宇宙海賊。
- キャプテン・アングラッゾ
- 宇宙海賊ビシディアンの首領。68歳[43]:19頁。右目に眼帯をしている。元連邦軍特殊部隊に所属していたが、連邦軍の不正に立ち向かいたった一人で宇宙海賊ビシディアンを作り上げた。「秘宝」が兵器関連のものである事を事前に把握しており、EXA-DBを手に入れ連邦軍を打ち倒すことを目的としている。そのためEXA-DBの管理者であるレウナの処遇を巡ってウィービックと対立することになる[43]:97-107頁。
- 治療法が存在しない病に侵され、既に末期状態にある[140]:120頁。最終話でアセムに後を託し息を引き取る。以前はMSパイロットであり、幼少時のウィービックの命を救っている。当時の乗機はGエグゼス ジャックエッジ[43]:117頁。本編では第45話のアセムの回想シーンで彼らしき人物がシルエット状態で写っている。
- ギスパード・ラーグーン
- 宇宙海賊ビシディアンの参謀。キャプテンの座を狙っており、ウィービックやアセムを良く思っていない[128]:105頁[140]:9頁。アセムを亡き者にしようとするが、それを見抜いたラドックに射殺された[140]:71頁。
- ギムル・マニング
- Gエグゼス ジャックエッジのパイロット。35歳[43]:17頁。謎の巨大MSからウィービックを庇って撃墜される。
- シャズーイ・ブリーズ
- 女性MSパイロット。29歳[43]:17頁。謎の巨大MSに撃墜される。
- ダム・ブレイディ
- MSパイロット。18歳[43]:17頁。謎の巨大MSに撃墜される。
- ラドック・ホーン
- MSパイロット。当初はアセムに対し不快感を露わにするが、アセムが負傷したままで仲間を助けたことを知り認識を改める[128]:154頁。その後はアセムの理解者となる。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場人物#ラドック・ホーン」を参照。
地球連邦軍所属
- ラーガン・ドレイス
- 連邦軍第七宇宙艦隊所属のベテランパイロット。65歳。階級は少佐。ジェノアスIIに搭乗する。高齢ながらなお現役パイロットに拘っている。宇宙海賊討伐部隊の部隊長を務める。諸般の事情からウィービックとは因縁の関係となる。
- 「第1部・フリット編」本編と同一人物。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場人物#ラーガン・ドレイス」を参照。
- アダムス・ティネル
- 連邦軍第七宇宙艦隊の司令官。
- 「第1部・フリット編」本編と同一人物。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場人物#アダムス・ティネル」を参照。
その他
- ラクト・エルファメル
- キャプテン・アングラッゾに協力する人物。
- 「第1部・フリット編」本編と同一人物。詳細は「機動戦士ガンダムAGEの登場人物#ラクト・エルファメル」を参照。
- エドル・イナーシュ
- レウナの父親でEXA-DBの開発者。既に故人であるが自らの人格をコピーしシドの制御プログラムに組み込んでいた[128]:11頁。シドの暴走でコピー人格はプログラムの奥底に封印されていたが、レウナの目覚めで封印が解かれレウナと再会を果たすが[128]:11頁シドの暴走を止める事ができないため破壊を懇願し[128]:12頁、Gサイフォスの自爆と共に散った。本編第35話での回想シーンに彼と思われる人物が写るシーンがある。
- ドネル・デネーブ、マリリン・デネーブ
- アングラッゾが連邦軍にいた頃の同期[140]:5頁。仲間であったグース・マイルスがヴェイガンと内通していたことがマリリンにばれ、彼女と乱闘の末に死亡したことがアングラッゾにビシディアン旗揚げを決意させるきっかけとなった[140]:79-89頁。
『〜追憶のシド〜』の登場兵器
宇宙海賊ビシディアン所属MS
襲撃時の視認性を考慮し黒を基調としたカラーリングが特徴。各機体には海賊を意識した装飾や装備がなされている。
- BMS-005 Gサイフォス
- BMS-004 Gエグゼス ジャックエッジ
- BMS-003 シャルドール ローグ
- AGE-2DH ガンダムAGE-2 ダークハウンド
地球連邦軍所属MS
- ジェノアスII
- 作中では65歳のラーガン・ドレイス機として登場。卓越した操縦技術を以てGサイフォスと互角の戦いを繰り広げる。
- シャルドール改
- アデル
- ガンダムAGE-2 ノーマル
- 本編に登場したものと同一の機体。第2部終盤時同様のホワイトカラー仕様になっている。シドとの戦闘で大破する。
艦艇
- 戦艦バロノーク
- 宇宙海賊ビシディアンが根城とする戦艦。元は地球連邦軍の最新鋭艦であったが、アングラッゾがビシディアン旗揚げの際に奪取した。
- ダーウィン級宇宙戦艦
- 地球連邦軍の主力戦艦。
EXA-DBの兵器
- シド
『〜追憶のシド〜』の用語
- EXA-DB(エグザ・ディービー)
- 「銀の杯条約」締結当時の連邦政府により、秘密裏にコロニー国家間戦争までの軍事技術などが収められたデータバンク。作中では何者かによるハッキングを受けた形跡があり、データの一部が既に外部に流出していた。そのデータは地球とヴェイガンのミリタリーバランスを崩壊させかねないとされ、ビシディアン、ヴェイガン両陣営からは「呪われた秘宝」と称している。TV本編第3部の80年前(A.G.80年代頃)に、ヴェイガンの指導者イゼルカントがハッキングを行い、データの一部を入手し地球圏の技術水準を凌駕する技術内容を習得したとされる。
- 宇宙海賊ビシディアン
- 元連邦軍士官キャプテン・アングラッゾが興した宇宙海賊。連邦軍に対する私掠行為や、臨検活動の妨害などを行う反連邦組織だが、同時にヴェイガンに脅かされているコロニー住人への救援も行っている。設立時期は不明だが、地球連邦が地球中心の政策を執り始めたA.G140年代頃より活動していたと思われる。コロニー「ファーデーン」の旧国家派閥とは関係が深く、装備しているMSもマッドーナ工房製のものを主力としているなど、豊富な戦力と幅広い人脈を有す。
- エンブレムは髑髏に交差した骨(上腕骨・大腿骨)に見立てたスパナをあしらったデザイン。
- TV本編第3部にも登場。リーダーはキャプテン・アッシュことアセム・アスノが務めており、連邦軍内部に存在するヴェイガンの内通者を粛清しているとされる。
機動戦士ガンダムAGE UNKNOWN SOLDIERS
『月刊ホビージャパン』2012年7月号から2013年5月号まで連載されていた外伝作品。過去のMSV系列作品と同様の展開になる。
機動戦士ガンダムAGE EXA-LOG
『電撃ホビーマガジン』2012年7月号から2013年6月号まで連載されていた外伝作品。過去のMSV系列作品と同様の展開になる。
注釈
- ^ 第1話から第49話(最終話)までの平均視聴率で最高視聴率は4.8%、最低視聴率は1.4%(いずれも関東地区での視聴率。ビデオリサーチ調べ)。
- ^ 2004年(平成16年)の『SDガンダムフォース』を第10作、2010年(平成22年)の『SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors』を第13作として含み、なおかつ2007年(平成19年)と2008年(平成20年)の『機動戦士ガンダム00』を両シーズン合わせて第12作[2]とみなした場合。
- ^ 全4クール[1](全49話)に及ぶ放送のうち、第1部「フリット編」は第1話から第15話まで、第2部「アセム編」は第16話から第28話まで、第3部「キオ編」は第29話から第39話まで、第4部「三世代編」は第40話から第49話(最終話)までの構成。
- ^ 監督の山口晋はこうした世代交代を、2000年のNHK大河ドラマ『葵 徳川三代』に例えている[4]。テレビアニメでも、鈴木光司の小説を原作とする1991年(平成3年)の単発アニメ作品『満ちてくる時のむこうに』など前例は皆無ではない。一方でゲームでは少なからず例があり、同じガンダムシリーズでも『機動戦士ガンダム クライマックスU.C.』のような例がある。
- ^ 物語の冒頭から複数のガンダムが登場しないのは『∀ガンダム』以来となる。
- ^ TVシリーズとしての前作である『ガンダム00』でもこの傾向は見られており、セカンドシーズンの時点で低年齢層に向けた関連商品が少なくなり、劇場版の想定視聴対象が高めに設定されていた。なお本作以前に低年齢層の取り込みを意識して制作された作品の一例としては、『機動武闘伝Gガンダム』がある。
- ^ 過去に放送されたガンダムシリーズの子供向けの作品としては、テレビ東京系列で放送された『SDガンダムフォース』および『SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors』のような例がある。
- ^ 日野はアニメ雑誌のインタビューにおいて、第1・2話を見て批判されるならそれも受け入れると答えているが[34]、その後自身のTwitter上で、インタビュー後に試写を見た第3話の内容が素晴らしかったと述べ[35]、インタビューの発言を事実上撤回した。また後には、第1部前半は淡々としているが後半から面白くなるとも発言している[36]。
- ^ 例えばガンダムの初陣となる場面では、主人公のフリットは出撃してから自らが設計したガンダムが丸腰であることに気がついたとも受け取れる描写になっており、視聴者から困惑の声が寄せられた[40][42]。ただし、企画段階の設定をもとにしたコミカライズ版『機動戦士ガンダムAGE 〜始まりの物語〜』においては、フリットはガンダムに武器が装備されていないことを承知した上で出撃しており[43]:176頁、武器を探す描写もAGEシステム(初期設定版)による支援を当てにしていたという描写になっている。なお、ノベライズ版ではビームダガーがテストも完了していない未完成であることを承知の上で[44]:41,46頁、ジェノアス用の武装を装備して出撃する[44]:40頁という描写に変更されている。
- ^ 「強いられているんだ!」というフレーズは、2012年12月にガジェット通信とniconicoが共催したネット流行語大賞2012の第7位にランクインしている[47]。また、2012年8月8日にランティスより発売されたCD『機動戦士ガンダムAGE キャラクターソングアルバム Vol.1』に収録されているイワークのキャラクターソング「Desperado Blues」の歌詞で繰り返し登場するなど、オフィシャルな商品にも用いられている。
- ^ 『機動戦士ガンダム00』で全2部構成を行った前例があり、同作も第1期中盤以降の展開で人気を獲得したといわれる[50]。ちなみに本作は最終的に全3部作ではなく全4部作になった。
- ^ 一例を挙げると、2012年8月30日に発売された本作ゲーム『機動戦士ガンダムAGE ユニバースアクセル/コズミックドライブ』のラストがアニメと同一であったため、ゲームをクリアすると、アニメの最終回の内容が放送前に判明してしまうという問題が発生した。
- ^ 脚本の問題点については、声優の神谷浩史が2012年4月15日に放送された、ラジオ番組『WEBラジオ ガンダムAGE×3』第27回席上、苦言を呈している。
- ^ 2012年1月30日に開催されたデジタルハリウッド大学主催のイベント「アニメ・ビジネス・フォーラム+2012」にて、MBSの竹田プロデューサーは視聴率について「AGEは、今週の日曜に放送された分がTBSで2%台、MBSとか名古屋は4.5%ぐらいで、4 - 5%目指さないとというのが現状ですね」と述べている[17]。
- ^ 世帯・世代別視聴率データの出典元はビデオリサーチ社『テレビ個人視聴率週報. 関東地区』より。ただし2014年より放送が開始された『ガンダム Gのレコンギスタ』が深夜放送帯に移ったので、KIDS層の最低平均視聴率を本作よりさらに下回る可能性がある。
- ^ 視聴者の間では、本シリーズのプラモデルの手足パーツと、マックスファクトリーが商品開発を手がける「figmaシリーズ」の美少女フィギュアを組み合わせたMS少女風のミキシングビルドが話題になったが[50][58]、こうした話題は関連商品が不人気であることを示す例としても受け取られた[50]。
- ^ 機動戦士ガンダムSEEDの主題歌「INVOKE」は初動96,620枚、累計247,160枚(2004年7月時点では累計40万枚超)。機動戦士ガンダムSEED DESTINYの主題歌「ignited」は初動108,161枚、累計195,957枚。機動戦士ガンダム00の主題歌「DAYBREAK'S BELL」は初動115,673枚、累計181,306枚であるのに対して、本作の主題歌「明日へ」は初動6,107枚、累計10,044枚。「REAL」が初動20,845枚、累計29,732枚と振るわない結果になっている。
- ^ ゼハートはそれまでコールドスリープで眠っており学校に通っていなかったため、実際には転校では無く編入学である[74]。
- ^ 第4部のエンディングではAGE-3とはまるで別機体であるかの様に表現されている。
- ^ 第6話では、フリットが作業用MSであるデスペラードを「モビルスーツ」と呼ぶ場面がある。
- ^ コロコロコミックでの漫画版ではイゼルカント曰く「死の光線」とされている。
- ^ 体内に入った有害物質をキレートにして排泄物として出す薬剤。気休め程度の効果しか無い。
- ^ マーズバースディ計画は150年前の出来事であると設定されているので、つまりコロニー国家間戦争が終結したのは物語開始から約100年前頃という計算になる。
- ^ アニメ本編では、どのような内容の法則であるのかは触れられていない。小説版によれば、最近の補給拠点の位置を推測し、そこからの行動半径を元に推測したとされる[44]:22-23頁。
- ^ 劇中でも「コウモリどもの巣」などと形容されている[91]。
- ^ 具体的には、劇中における地球連邦軍の定義では戦闘艦の防御力は自己の主砲の攻撃に耐えられるものでなければならず[98]:198頁、ディーヴァの装甲はフォトンブラスターキャノンの直撃を耐えることができないため、主砲としては定義できないと説明されている[98]:198頁。
- ^ 第2話では、AGE-1に同乗したユリンが、UEの出現や行動を予測したり、「ノーラ」からの脱出経路をフリットに伝え窮地を救う。
- ^ 開局60周年を期にロゴマークを一新し、全国ネットの番組においてこれまでの「毎日放送+ジ〜ン」の表記から「MBS」のみの表記に変更された。
- ^ 括弧内はレーベル。
- ^ 最高位・オリコン調べ。
- ^ 第16話 - 第24話までは旧・キューンレコード名義。
- ^ EDのテロップでは誤って飯塚昌明とクレジットされていた。
- ^ ちなみに第38話以前のOPのガンダムレギルスのカットには初期稿のものが使用され、第39話のカットには決定稿のものが使用され、多少ディティールが異なっている。
- ^ 視聴者プレゼントクイズを実施。
- ^ 視聴者プレゼントクイズを実施。
- ^ 視聴者プレゼントクイズを実施。
- ^ SBSは自社制作による特別番組『伊豆下田・夏の風景〜夏色キセキの舞台をめぐる〜』放送のため、7月21日の16:30 - 17:00に振替放送。
- ^ a b c d e f 引用エラー: 無効な
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」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません - ^ メカ作画監督協力。
- ^ ただし東日本大震災で最も甚大な被害を受けた福島県(テレビユー福島)・宮城県(東北放送)・岩手県(IBC岩手放送)の3県を除く(これらの地域においては2012年3月31日に停波となり、本作第24話「Xラウンダー」が名実共に最後となった)。
- ^ TBS系列局の存在しない秋田県・福井県・徳島県・佐賀県を除く。
- ^ 2012年4月29日(第29話)、および7月15日(第40話)、8月5日(第43話)、9月16日(第48話)に限り17:30 - 18:00。
- ^ フリット・アスノは黄色、アセム・アスノは水色(ただしアセム・アスノと同一人物であるキャプテン・アッシュは白)、キオ・アスノは緑色で表記。
- ^ 最新話1週間無料。
- ^ レギュラー放送に先駆け、4月1日放送の『おまかせ!アニマックスNAVI』にて第1話が先行放送。
- ^ なお、漫画での描写は初期案から更にアレンジされたもので、最初期の案は風車の残骸からチェーンソーを構築するというものであったとされる[130]。
- ^ 従来は「コミックボンボン」(講談社・休刊)や「ケロケロエース」、「ガンダムエース」(角川書店)で連載されるケースが中心となっていた。
- ^ 第1話は別冊付録内の漫画となっている。
- ^ 彼女の先読み能力に驚いたタクミの「人間が普段数パーセントしか使えない脳の力をすべて使い、常識を越えた力を発揮する者がいる」という発言[136]:168頁から、Xラウンダーであるように取れるが詳細は不明。
- ^ 単行本1巻96頁での表記。
- ^ 単行本1巻166頁での表記。
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