機動戦士ガンダムΖΖの登場人物 機動戦士ガンダムΖΖの登場人物の概要

機動戦士ガンダムΖΖの登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 21:57 UTC 版)

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なお、前作『機動戦士Ζガンダム』から引き続き登場する人物は、機動戦士Ζガンダムの登場人物または各人の項目を参照。

エゥーゴ(カラバ・アナハイム出向スタッフ含む)

ここには、反地球連邦政府組織エゥーゴに所属する人物を挙げる。なお、カラバ籍で登場したのは事実上一人のためこちらに含める。

ジュドーと仲間たち

  • ジュドー・アーシタ - 本作の主人公。サイド1のスペースコロニー「シャングリラ」で生活していた少年。シャングリラに寄港したエゥーゴの巡洋艦アーガマからΖガンダムを奪って売り払おうと仲間たちと共にアーガマに侵入するが、成り行きで同艦のクルーとなる。

リィナ・アーシタ

Leina Ashta[1]

- 岡本麻弥 / 仙台エリ(『GUNDAM EVOLVE../10』)

生年月日:宇宙世紀0077年3月3日 年齢:10歳 身長:153センチメートル 体重:39キログラム 血液型:AB型 趣味:料理 好物:プリン・ア・ラ・モード 特技:料理の開発[2]

本作の主人公であるジュドー・アーシタの妹で本作のヒロインの一人。サイド1のスペースコロニー・シャングリラにて兄ジュドーと共に生活していたが、彼が学校に行かずにジャンク屋稼業に勤しむことをあまりよく思っていなかった。問題児であったジュドーとは対照的に優等生的な性格をしており、彼から溺愛されている。

当初ジュドーはエゥーゴとアクシズの戦いを「大人が勝手に始めた戦争」として傍観していたが、その彼がアーガマへの乗艦を承諾したのは、リィナの勧めによるところが大きい。リィナとしては腐敗著しいシャングリラの最下層で生きるより良いと考えたためだが、ジュドーが戦争の中でパイロットとして人を殺すという点や、兄妹や友人たち自身が生命の危険に晒される点に関し、想いを巡らせている様子はほとんどなかった。

ジュドーがアーガマのクルーになる際、自分も一緒にアーガマへ乗り込むが、第12話でルー・ルカと共にコア・ベースに乗り込み[注 1]、交戦中のジュドーにコア・ベースを届けた後に分離したコア・ファイターから放り出され、ネオ・ジオン所属のグレミー・トトに拿捕されてしまう(グレミーは以前に出会ったルーと勘違いして保護していた)。その後はグレミーのもとで、レディになるための教育を受けさせられることとなる。

グレミーらと共に地球へ降下し(第23話)、ダカールで社交界デビューする(第27話)。その際、舞踏会に参加していた地球連邦政府の人々の醜い思念を感じ取り、激しい憤りを覚える。また、ジュドーの気配を感じ取って再会を果たすが、ハマーン・カーンの銃撃から身を挺して兄をかばって負傷する。辛くも抜け出してジュドーと共に迎賓館の出口へ向かうが、そこではエゥーゴとネオ・ジオンの戦闘に動揺する連邦政府の出席者たちが混乱していた。リィナは負傷していたにもかかわらず憲兵に代わって出席者たちに対し、毅然とした態度で会場へ戻るように促して場の混乱を鎮める。その態度はネオ・ジオンの憲兵を感服させたため、思わぬところでグレミーの教育が役立つこととなった。その後はコア・ファイターの撃墜によって孤島に流れ着き、エルピー・プルに看護されるが、強化人間であるプルを信用できず、兄を守るために倒そうとする一幕もあった。そして、休んでいた小屋にMSが墜落したため、巻き込まれて死亡したと思われていた。実はセイラ・マスによって保護されており(第37話。小説版では小屋にいたリィナをネオ・ジオンの現地徴用兵ラド・カディハが救助し、セイラは彼を介してリィナを保護する。漫画版ではシャア・アズナブルに救助されている)、最終話で木星へ旅立つ直前のジュドーと再会する。

ムック『別冊アニメディア 機動戦士ガンダムΖΖ PART.2』掲載の鈴木裕美子の短編小説「Sensitive Eyes of Sisters 優しすぎた妹たち セイラとリィナ、ふたりの妹の旅立ち」では、セイラに保護されていた間のリィナが描かれている。当初は救助してくれたラド以外と話をしようとしなかったが、やがて主治医であるセイラにも心を開き、外傷が癒えると二人で宇宙港のあるノルウェーのカラバ基地へ向かう。

3DCGアニメ『GUNDAM EVOLVE ../ 10』では、木星船団ジュピトリスIIに勤務中のジュドーのため、シャングリラの仲間の協力を得てコア・ベースの2号機を新造する。ジュドーの誕生日に合わせて宇宙便として発送されたそれは、結果的に木星圏でネオ・ジオン残党と戦う兄の窮地を救うこととなる。

漫画『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』では、宇宙世紀0094年時にもセイラとともにイギリスの港町で暮らしている。

テレビアニメ版のキャスティングはオーディションではなく、スタッフの指名によるものだった。前作『機動戦士Ζガンダム』でエマ・シーンを演じ終えた岡本は、『ΖΖ』の告知でリィナを見て「誰がやるのかなぁ?」と思っていた矢先に、音響制作の千田啓子から「あなた、次のガンダムにも出るのよ」と言われて驚いたという[3]

前作からの引き継ぎ

メッチャー・ムチャ

Madchar Mucha[4]

声 - 牛山茂

エゥーゴの技術士官。アナハイム・エレクトロニクスからエゥーゴ上層部に天上りした、典型的な官僚肌の男性。ガンダム・チームの名付け親でもある。アナハイムのメカニックであるミリィ・チルダーと共に、新器材メガライダーとエゥーゴ上層部の意向をアーガマに伝えるため、グラナダより出向してきた。

高慢だが小心者であり、ネオ・ジオンのゴットン・ゴーらに囚われた際には拷問を受けるのではと恐れ、真っ先に口を割っている。当初はニュータイプであるとしてジュドーたちガンダム・チームに期待し、エゥーゴ唯一の戦力であったアーガマに無理難題を押し付ける。しかし、後に組織の戦力が整い始めると彼らに対して懐疑的になり、ネェル・アーガマ配備の際には下船を促すなど、大変な日和見屋でもある。

ジュドーたちにとっては迷惑な存在と捉えられていたが、アーガマの改装や器材の配備など様々な点で貢献しており、ガンダム・チームが第一次ネオ・ジオン抗争を戦い抜くことが出来たのは、彼やエマリー、ミリィなどアナハイム出身のスタッフに拠る所が大きい。

前線で戦闘に参加することは少なかったが、抗争終結時にザビ家の当主ミネバ・ラオ・ザビとの会見にはしっかりと立ち会っている。その際に相変わらずの日和見振りを見せ、抗争を戦い抜いたジュドーたちを愕然とさせ、怒りをぶつけられてしまう。

漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』では、U.C.0088年10月、ハマーン不在を見計らったアクシズ攻略作戦の艦隊司令官を任されている(攻略作戦の設定自体はテレビシリーズ当時から存在)。かつての一年戦争におけるチェンバロ作戦同様、ソーラ・システムIIを用いた大規模な作戦であったが、ネオ・ジオンの新兵器「ラーフ・システム」により味方艦隊は消失。自身の乗るアイリッシュ級戦艦マスタッシュも撃沈され、命辛々退却している。

※以下に記す人物は厳密に言えばエゥーゴのメンバーではなく、アナハイム・エレクトロニクスからエゥーゴへの出向社員である。

エマリー・オンス

Emary Ounce[1]

声 - 藤井佳代子

生年月日:12月10日 年齢:22歳 身長:176センチメートル 体重:50キログラム 血液型:AB型 趣味:占い 好物:フレンチサラダ 特技:専門家なみのメカ知識[5]

エゥーゴの補給ドック艦ラビアンローズの艦長代理。巡洋艦アーガマの改装、およびアナハイムが総力を挙げて開発した新鋭機ΖΖガンダムをエゥーゴへ引き渡すため、月面のアナハイム・グラナダ工場より出向してきた。任務のため、ラビアンローズがアーガマへ接近した際に空間を漂流するイーノ・アッバーブを救助し、彼にΖΖのパーツの一部であるコア・トップを託す。

アーガマの艦長ブライト・ノアに熱烈な想いを抱いており、妻子ある彼に迫るなど、思い込むと一途な女性でもある。軍属ということもあり、ジュドー・アーシタらシャングリラの少年たちには硬い物言いをすることもあるが、ブライトと結ばれるか否かなどの占いを仕事中にするなどどこか抜けた性格でもあり、責任者としてはやや頼りない面を持つ。

一方、アナハイムの優秀なスタッフでもあり、アーガマ支援の任務に職務以上の熱意を持ってあたるうえ、メカニックとしての知識も豊富であることから、同じく出向してきたミリィ・チルダーやクルーたちにも慕われている。

第一次ネオ・ジオン抗争終盤、クィン・マンサによる襲撃を受けた機動戦艦ネェル・アーガマを守ろうと、ラビアンローズを用いて盾となる。クルー全員を退艦させ、ガントリー・アームをクィン・マンサに射出して直撃させるが、ファンネルによる一斉砲火の反撃を浴び、猛火と共に轟沈していく艦内でブライトの名を叫びながら絶命する。

ミリィ・チルダー

Milly Childer[4]

声 - 水谷優子

エゥーゴのドック艦ラビアンローズのスタッフで、アナハイム社の女性メカニック。同社からエゥーゴ上層部へ天下りしたメッチャー・ムチャと共に、新器材メガライダーをアーガマへ送り届けるために出向してきた。

性格は真面目で感激屋。アーガマに憧れており、アクシズのゴットン・ゴーらに囚われた際にも口を割らないなど、気丈である。メカニックとしての腕前も確かであるが、コア・トップに搭乗して参戦することもある。上司であるエマリー・オンスを慕っており、少々頼りない彼女をサポートする場面も見られる。エマリーが死亡した際には、彼女の最期の言葉が記録されたブラックボックスを回収するよう、周囲に懇願している。その後はネェル・アーガマに移乗し、最後まで戦いを見届けている。

漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では第9巻より登場。一年戦争時のジオン軍エースパイロット部隊「キマイラ隊」残党にアナハイム社より派遣され、「私の派遣先はこんなのばっかりだ…」と愚痴をこぼしている。

地球連邦

ここには、地球連邦軍及び地球連邦政府に所属する人物を挙げる。ただし、エゥーゴ、カラバに所属する人物は除く。

タンデム

Tandem[6]

声 - 村松康雄

地球連邦の高官。拠点であるダカールを制圧される事前に脱出してダブリンに逃げ込んでホワイトやロームら他の高官達と暢気に会食をしている。

ホワイト

White[7]

声 - 土師孝也

地球連邦軍の提督。拠点であるダカールを制圧される事前に脱出してダブリンに逃げ込んでタンデムやロームら他の高官達と暢気に会食をしている等、自己保身を優先する典型的な日和見主義者。ネオ・ジオンとの宥和政策を取っており、停戦を条件にジオン発祥の地とされているサイド3を譲渡するという無責任な行いをしようとしただけでなく、それに反対したエゥーゴがアナハイム・エレクトロニクスと共謀して戦争で金儲けをしようとしていると称する等、命懸けでネオ・ジオンと戦っていたエゥーゴのメンバー達を他の高官たちと共に平然と愚弄した為、ブライトを怒りで震わせ、それを聞いていたジュドーの怒りも買い、殴打された。その後、ネオ・ジオンのアリアス・モマ率いるMS隊の攻撃を受けた際に、警備担当の連邦軍将校に詰め寄っていたが、同時に飛来したミサイルが至近距離で爆発したと思われる描写があり、死亡したものと見られる。

漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』では、第一次ネオ・ジオン抗争初めにはコンペイトウ鎮守府に赴任しており、アクシズに捕縛された愛人のリア・ウィンディ少佐保護のため、極秘裏に艦隊を派遣している。

ローム

声 - 佐藤正治

地球連邦の高官。拠点であるダカールを制圧される事前に脱出してダブリンに逃げ込んでタンデムやホワイトら他の高官達と暢気に会食をしている。


注釈

  1. ^ アニメ本編ではパイロットとしてMSを操縦したことはないが、ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』の一部作品ではリィナをパイロットとして操作できるものがある。

出典

  1. ^ a b c d e f アニメディア別冊ΖΖ1 1986, p. 13-28.
  2. ^ 別冊アニメディア2 1987, pp. 98, 「ガンダムΖΖメガ百科・PARTII」
  3. ^ シャアが行く 2011, p. 45.
  4. ^ a b c d 旭屋ΖΖ 2000, p. 14-22.
  5. ^ 別冊アニメディア2 1987, pp. 85, 「ガンダムΖΖメガ百科・PARTII」
  6. ^ ファクトファイル90 2006, p. 32.
  7. ^ ファクトファイル140 2007, p. 30.
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 旭屋ΖΖ 2000, p. 80-90.
  9. ^ ファクトファイル4 2004, p. 32.
  10. ^ ファクトファイル67 2006.
  11. ^ 別冊アニメディア2 1987, pp. 87, 「ガンダムΖΖメガ百科・PARTII」
  12. ^ a b ジ・アニメ09 1986, p. 105-107.
  13. ^ ぴあ編集部『機動戦士ガンダム ニュータイプ伝説ぴあ』ぴあ、2021年、ISBN 978-4-83-564301-4、p.47
  14. ^ ファクトファイル36 2005, p. 32.
  15. ^ アニメディア06付録 1986, p. 16.
  16. ^ ファクトファイル55 2005, p. 32.
  17. ^ a b c ファクトファイル89 2006, p. 31-32.
  18. ^ ファクトファイル99 2006, p. 32.
  19. ^ a b ファクトファイル98 2006, p. 32.
  20. ^ ニュータイプ別冊ΖΖ 1987, p. 81.
  21. ^ a b ファクトファイル96 2006, p. 31.
  22. ^ a b ファクトファイル22 2005, p. 13-14.
  23. ^ ファクトファイル114 2006, p. 31.
  24. ^ a b ファクトファイル124 2007, p. 31-32.
  25. ^ a b ファクトファイル150 2007, p. 23-28.
  26. ^ ファクトファイル142 2007, p. 30.
  27. ^ a b ファクトファイル147 2007, p. 31-32.
  28. ^ ファクトファイル23 2005, p. 31.
  29. ^ エースパイロットログロンメル 2019.
  30. ^ ファクトファイル110 2006, p. 31.
  31. ^ a b ジ・アニメ10 1986, p. 89-92.
  32. ^ ニュータイプ別冊ΖΖ 1987, p. 78.
  33. ^ ファクトファイル7 2004, p. 31.
  34. ^ 昼MSゲゼ 2021.
  35. ^ “『機動戦士ムーンガンダム』映像化&声優陣が判明! 『ガンダム U.C. ENGAGE』2/21最新情報まとめ”. 電撃オンライン (KADOKAWA Game Linkage). (2022年2月21日). https://dengekionline.com/articles/119855/ 2022年2月21日閲覧。 
  36. ^ a b c 別冊アニメディア2 1987, pp. 97, 「ガンダムΖΖメガ百科・PARTII」
  37. ^ ファクトファイル92 2006, p. 32.
  38. ^ ファクトファイル125 2007, p. 29.
  39. ^ ファクトファイル138 2007, p. 32.
  40. ^ ファクトファイル6 2004, p. 31.
  41. ^ ファクトファイル145 2007, p. 29.
  42. ^ ファクトファイル91 2006, p. 13-14.


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