栄光のル・マン 栄光のル・マンの概要

栄光のル・マン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/07 04:12 UTC 版)

栄光のル・マン
Le Mans
撮影で用いられたポルシェ・908
監督 リー・H・カッツィン
脚本 ハリー・クライナー
製作 ジャック・N・レディッシュ
製作総指揮 ロバート・E・レリア
出演者 スティーブ・マックイーン
ヘルガ・アンデルセン
ジークフリート・ラウヒ
音楽 ミシェル・ルグラン
撮影 ルネ・ギッサール・ジュニア
ロバート・B・ハウザー
編集 ジスレーヌ・デジョンケール
ドナルド・W・アーンスト
ジョン・M・ウッドコック
配給 ナショナル・ジェネラル・ピクチャーズ
東和
公開 1971年6月23日
1971年7月17日
上映時間 106分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $7,573,797 (概算)
配給収入 2億5365万円
(1971年洋画配給収入3位)[1]
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ストーリー

フランスのル・マン郊外で開催される、モータースポーツの祭典ル・マン24時間レース。アメリカ人レーサーのディレイニーはガルフ・ポルシェチームの一員としてこの地へ戻ってきた。前年の大会ではフェラーリの1台と衝突してリタイアし、相手のドライバーが死亡するという悲劇を経験していた。そのドライバーの未亡人リサが姿をみせ、フェラーリチームの伊達男オーラックの傍に居ることにディレイニーは戸惑う。

ディレイニーはポルシェ20号車に乗ってスタートし、降りしきる雨の中、好敵手スターラーが乗るフェラーリ8号車と首位を争う。ドライバー交代中、食堂でリサに声をかけるディレイニー。ここへなぜ戻ってきたのか尋ねると、彼女は自分のためと答えた。

夜が明けた頃、大事故が発生する。フェラーリ7号車のオーラックがコース外へ飛び出し、マシンが爆発して重傷を負う。その事故に気を取られたディレイニーも周回遅れに絡んでクラッシュし、体は無事だったものの20号車は大破する。悪夢の再現に震えるリサを労わるディレイニー。リサに「そんなに大切なの?速く走ることが?」と問われると、ディレイニーは「世の中苦手なことばかり。運転が得意なものにとってレースは、人生なんだ」と答えた。

レースはポルシェとフェラーリが接戦のまま最終盤を迎え、ディレイニーは選手交代して21号車をドライブするようチーム監督から要請される。激しく競り合いながら、先行車2台に迫るディレイニーとスターラー。勝負は最終周回までもつれ込み、大観衆が見守る中、過酷な24時間レースの勝者が決まる瞬間を迎える。

概要

カーレースに並々ならぬ情熱を傾けていたスティーブ・マックイーンが、自ら率いるソーラー・プロダクションの総力をあげて作り上げた、本格カーレース映画の名作。

全編セミ・ドキュメンタリーのタッチで構成されており、本物の1970年ル・マン24時間レースの映像と、映画向けに撮影された映像とを巧みに編集したレースシーンを中心に、大イベントを迎えたサルト・サーキットの喧騒、走るレーサー達の緊張と孤独、トップチーム同士の駆け引きにいたるまで臨場感たっぷりに表現しており、実際のモータースポーツのファンにも強く支持された作品である。

一方で人間ドラマのけれん味をごく控えめにし、有名俳優も起用しなかったことなどが災いして世界的に見れば一般層にはアピールできず、商業的に大敗したマックイーンは自身のプロダクションを解散せざるをえなくなった。ただし、日本では大ヒットを記録し、多くの波及効果を後にもたらした。(後述

登場人物

  • スティーブ・マックイーン - マイケル・ディレイニー(ポルシェ20番車・ドライバー)
  • エルガ・アンデルセン - リサ・ベルジェッティ(ドライバー未亡人)
  • ジークフリート・ラウヒ - エリッヒ・スターラー(フェラーリ8番車・ドライバー)
  • ロナルド・リー=ハント - デビッド・タウンセンド(ポルシェワークスチーム・監督)
  • フレッド・アルティナー - ヨハン・リッター(ポルシェ21番車・ドライバー)
  • ルイーズ・エドリンド - アンナ・リッター(ヨハン・リッターの妻)
  • リュック・メランダ - クロード・オーラック(フェラーリ7番車・ドライバー)
  • クリストファー・ワイト - ラリー・ウィルソン(ポルシェ22番車・ドライバー)
  • アンゲロ・インファンティ - ルーゴ・アブラッテ(フェラーリ5番車・ドライバー)
  • ジャン=クロード・バーク - ポール=ジャック・ディオン(ポルシェ22番車・ドライバー)
  • ミシェル・スカレラ - ビート・スカリージ(フェラーリ6番車・ドライバー)



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