東映生田スタジオ エピソード

東映生田スタジオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/14 10:45 UTC 版)

エピソード

  • 1971年から放送されたTBSのテレビドラマ『刑事くん』は当初生田スタジオでの撮影が予定されていたが、視察に訪れたTBSプロデューサーの橋本洋二はキャストを受け入れる設備がないことを理由に使用を断った[17]。所長の内田有作はこれに怒り、橋本が手掛けるウルトラシリーズ打倒を目指してキャラクター路線に注力していったという[17]
  • 生田スタジオでは、『仮面ライダー』第3話の撮影時に拾われたシロという犬を飼っており、番組に出演させることもあった[1][51]。所長の内田が一番面倒をみていたため、内田が退職時に引き取り、その後長生きしたという[1][50]
  • 『仮面ライダー』の人気上昇に伴い、子供によるいたずらも増えていった[12]。中学生によってスーツが盗まれたこともあり、その際には警官がステージ横に張り付いていたという[12]

制作作品

テレビ作品

映画

テレビ作品のブローアップ版は除く。

脚注


注釈

  1. ^ その後、実際に1971年4月17日から27日にかけて銀座の東映本社で賃上げ交渉に伴うロックアウトが実施された[1]。また、翌1972年も労働争議の影響で大泉撮影所が使用不能になっており、東映テレビ・プロダクション制作の『人造人間キカイダー』や『どっこい大作』などの撮影に支障が出ている[9]
  2. ^ 平山は、スタジオの維持には打ち切りの対策も兼ねて最低でも3本は必要であったと証言している[18]
  3. ^ 設立当初は、東映本社からCFの仕事を請け負うなどしていたが、作品によっては人気カメラマンであった立木義浩の演出が条件であったため、内田はギャラが高くスタジオの収入には繋がらなかったと述べている[4]
  4. ^ 書籍『変身ヒーロー大全集』では1976年4月に閉鎖したと記述しているが[15]、1977年の『大鉄人17』では生田スタジオ内に特撮専用ステージが組まれている[20]
  5. ^ 書籍『全怪獣怪人 下巻』では、「(裏山で)火薬を使うと苦情が来るようになった」という平山の証言から、宅地開発が進んだことを撤退の理由として考察している[3]
  6. ^ アクマイザー3』では、『仮面ライダーストロンガー』と『秘密戦隊ゴレンジャー』の撮影が先行していたため、両番組が撤収した夜中から早朝にかけて撮影をしなければならなかった[21]
  7. ^ 「三栄土木」は正確には稲城周辺の開発を担当していた土木業者の名前だが、スタッフ間では撮影場所の通称として用いられていた[23]。爆薬も使いやすかった赤土の崖が、後年には「聖地」と称される[24]。この地域は後に造成され、京王相模原線稲城駅とその周辺地域となった[3][23]
  8. ^ 裏山は後に整備され、多摩美児童公園となった[3][1]
  9. ^ 詳細は飢餓海峡#製作経緯を参照。
  10. ^ 当時、撮影は30歳を過ぎてから独り立ちすることが一般的であったため、25歳での抜擢は異例のことであった[35]
  11. ^ 高橋自身は正式に所属したことはないと述べている[12]
  12. ^ 生田スタジオでは個人スタッフとの契約は行っていなかったため、便宜上の所属であったとされる[26]
  13. ^ 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.11』では途中で東映東京制作所に移行したとしている[52]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq OFM1 2004, pp. 27–29, 「特集:生田スタジオ “夢”が紡がれた『仮面ライダー』の故郷」
  2. ^ 仮面ライダー大全集 1986.
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 全怪獣怪人 下 1990, pp. 467–481, 「『仮面ライダー』ロケ地探訪」
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 仮面ライダー怪人大画報 2016, pp. 172–175, 「仮面ライダーを育て上げた三賢人III 実務の賢者 内田有作」
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m OFM6 2004, pp. 27–29, 「特集 仮面ライダー造型美術」
  6. ^ 受け継がれる魂 2002, p. 117.
  7. ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, p. 13, 「序章「仮面ライダー誕生まで」」.
  8. ^ 辰巳出版『東映ヒーローMAX』Vol.40、53頁
  9. ^ 変身ヒーロー大全集 1995, p. 162, 「人造人間キカイダー 作品解説」.
  10. ^ OFM3 2004, p. 33, 和智正喜「仮面ライダー監督紳士録 第3回 折田至」.
  11. ^ a b c d e OFM6 2004, p. 32, 杉田篤彦「匠たちの肖像 第4回 太田耕治」
  12. ^ a b c d e f g h i j 仮面ライダー怪人大画報 2016, pp. 50–61, 「『仮面ライダー』美術監督対談 三上陸男×高橋章
  13. ^ OFM2 2004, p. 31, 早川優「仮面ライダー音楽考 第7回 映広音響のサウンド・メイキング術」.
  14. ^ 変身ヒーロー大全集 1995, p. 134, 「好き! すき!! 魔女先生 作品解説」.
  15. ^ a b c 変身ヒーロー大全集 1995, pp. 130–133, 「概説 変身ブームの変遷」
  16. ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, pp. 194–195, 「生田スタジオ制作予定表」.
  17. ^ a b c d e f g h i j OFM7, 杉田篤彦「匠たちの肖像 第10回 内田有作」
  18. ^ 変身ヒーロー大全集 1995, p. 151, 「プロデューサー・インタビュー 永遠なる変身ヒーロー 在りし日の生田スタジオ 平山亨」.
  19. ^ OFM8 2004, pp. 16–17, 「作品解説」.
  20. ^ 『東映ヒーローMAX』VOL. 7、辰巳出版、2003年12月10日、81頁、ISBN 978-4-88641-971-2 
  21. ^ a b c アクマイザー3 ビビューン大全 2003, pp. 164–166, 「RESPECT 鈴木武幸
  22. ^ キャラクター大全1号・2号編 2014, p. 146, 「仮面ライダー 考察と研究」.
  23. ^ a b c OFM6 2004, p. 33, 高橋和光「仮面ライダーが佇む原風景 第4回 各社がひしめくロケ地のメッカ」
  24. ^ 仮面ライダー45周年! 初代のバトル現場でよく登場した「赤土の崖」のいま | まいじつ | 2ページ
  25. ^ OFM3 2004, p. 32, 高橋和光「仮面ライダーが佇む原風景 第3回 田園地帯にそびえる近代建築の妙」.
  26. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs bt bu bv bw bx by bz ca cb cc cd ce cf cg ch ci cj ck cl cm cn co cp cq cr cs ct cu cv cw cx cy cz da db dc dd de df dg dh di dj dk dl dm dn do dp dq dr ds dt du dv dw dx dy 仮面ライダー怪人大画報 2016, pp. 176–210, 「仮面ライダー スタッフ・キャスト人名録 2016年版」
  27. ^ a b c d 受け継がれる魂 2002, p. 113.
  28. ^ a b c d e f 仮面ライダー1971-1984 2014, p. 41, 「内田有作氏プロフィール」
  29. ^ "「キカイダー」「ロボコン」など往年の台本1200冊確認…テレビ史の貴重な資料". 讀賣新聞オンライン. 読売新聞社. 6 January 2022. 2022年1月6日閲覧
  30. ^ a b OFM7 2004, p. 29, 高橋和光「仮面ライダー 監督紳士録 第10回 塚田正煕」
  31. ^ a b c d OFM1 2004, p. 28, 「生田スタジオを支えたスタッフ 福島孔道」
  32. ^ 変身ヒーロー大全集 1995, pp. 189–191, 「イナズマンF EPISODE GUIDE」.
  33. ^ OFM11 2004, p. 32.
  34. ^ 受け継がれる魂 2002, p. 118.
  35. ^ a b c d e f g OFM4 2004, p. 33, 杉田篤彦「匠たちの肖像 第6回 川龍治」
  36. ^ a b c 受け継がれる魂II 2003, p. 175.
  37. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 181.
  38. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 182.
  39. ^ a b c d e f g OFM3 2004, p. 29, 「小山英夫」
  40. ^ a b c d e f OFM5 2004, p. 33, 杉田篤彦「匠たちの肖像 第9回 菊地潔」
  41. ^ a b c d e 受け継がれる魂 2002, p. 156.
  42. ^ 受け継がれる魂 2002, p. 157.
  43. ^ a b c d 受け継がれる魂II 2003, p. 122.
  44. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 123.
  45. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 127.
  46. ^ 受け継がれる魂II 2003, pp. 127–128.
  47. ^ a b c d 受け継がれる魂II 2003, p. 155.
  48. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 156.
  49. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 157.
  50. ^ a b 受け継がれる魂II 2003, p. 163.
  51. ^ 受け継がれる魂II 2003, p. 160.
  52. ^ OFM11 2004, p. 33.

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