東京スカイツリー 電波塔としての東京スカイツリー

東京スカイツリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/26 02:50 UTC 版)

電波塔としての東京スカイツリー

東京スカイツリー
送信所名 東京スカイツリー
局名 東京放送局
送信波 地上デジタルテレビ放送
FMラジオ放送
携帯端末向けマルチメディア放送(V-High)
送信塔 1塔
空中線形式
凡例

4L4段20面2システム[40]
NHK-DG・NHK-DE・EX-D・CX-D・TBS-D・NTV-D・TX-D
2段3列11面+3段3列1面
MX-D
2L1素子4段9面[41]
J-WAVE・NHK-FM
2L双ループ4段9面[42]
TBS-R・QR・LF

送信放送局

NHK東京総合テレビFM
NHK Eテレ
TBSテレビ
日本テレビ
フジテレビ
テレビ朝日
テレビ東京
東京メトロポリタンテレビジョン
J-WAVE
TBSラジオ
文化放送
ニッポン放送

空中線電力

テレビ:10kW、3kW(MX)
FMラジオ:7kW

放送区域 関東平野一帯
受信世帯

約14,000,000世帯(テレビ)

開局 2012年4月1日
設置場所 105-0011 東京都墨田区押上一丁目1番1号
特記事項:
記載の開局年月日はモバキャスの物。FMラジオは2012年4月23日、TOKYO MXは2012年10月1日、TOKYO MX以外のテレビ放送は2013年5月31日開局。
AM3局は「FM補完中継局」として2015年12月7日本放送開始。
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送信アンテナはゲイン塔の頂上部に1局分80基の地上デジタルテレビ放送用アンテナが8局分(NHKおよび在京広域民放5社(以下在京テレビ6社)用、うち1局分は予備アンテナ)が設置され、その下にTOKYO MX用の放送アンテナが設置されている。高さ550m付近にFMラジオ用アンテナ、その下にマルチメディア放送用アンテナが設置されている。送信機室は天望デッキのフロア350の上にあるH360のフロアに設けられている[44]

地上デジタルテレビジョン放送送信設備

計画案では従前の東京タワーとほぼ同等のエリアを確保するとしていたため、空中線電力は全局東京タワーで送信していた出力と同一である。埼玉県[45]千葉県[46]神奈川県[47] では、スカイツリー移転後も独立局用に、茨城県ではNHK水戸放送局用に[48] UHFアンテナを複数設置する必要があることによる混合器の追加措置が必要になるケースもあった。

TOKYO MX以外の在京テレビ6社は、後述の試験放送を経て、2013年5月31日から本放送を開始した。

一方、TOKYO MXについてはNHK水戸放送局の地上デジタル放送の物理チャンネルと重複し、それに伴うスピルオーバーによる混信の対策を行うため、物理チャンネルの変更が決定[49]。その切り替えを行うため、2012年10月1日から東京タワー(20チャンネル)とのサイマル放送を開始し[50][51]、同年11月12日から東京タワーからの電波を段階的に弱めていき、2013年5月12日正午に東京タワーからの送信を終了、スカイツリーからの送信に一本化した[注釈 7][52]

なお、放送大学のテレビ放送(JOUD-DTV)は従来通り東京タワーから送信され、スカイツリーからは送信されない[53](2018年10月31日で免許終了[54] )。また、災害時の放送バックアップ体制として、災害などにより東京スカイツリーから放送電波を送信できない場合に備えて、東京タワーを予備の電波塔として利用する契約が、2010年9月27日に日本電波塔株式会社と在京テレビ6社との間で結ばれている[55]

FMラジオ放送送信設備

在京FM局のうちJ-WAVEとNHK東京FMの2局が東京タワーからの送信所移転を申請、2011年2月3日に変更許可が下り[56]、2012年4月23日よりFM本放送を開始した[57][58]。同時にNHK-FM放送を使用したVICSの文字多重放送についても道路交通情報通信システムセンターが申請を行い、前2局と共に変更許可を得ている[56]

東京タワーでの放送時の空中線電力は10kWだったが、高所設置に伴うスピルオーバーを防ぐため、東京スカイツリーでの空中線電力は3割減の7kWに減力されている。ただし、送信点高が東京タワーよりも遥かに高くなった点(地上高540m)とERPが逆に約3割増の57kWで送信されているため、実質的な受信可能エリアは広くなっている。

一方、InterFMならびに放送大学ラジオ(JOUD-FM)、TOKYO FMは従来通り東京タワーから送信され、東京スカイツリーからは送信されない(放送大学ラジオ(JOUD-FM)は2018年10月30日で廃止[53])。このうち、TOKYO FMは2013年2月11日に送信用アンテナをアナログテレビ放送終了で空いた地上高333mの東京タワー頂上部に移転しており、これによりスカイツリーから送信している2局と同等以上の出力(空中線電力10kW、ERP125kW)で送信が可能となっている[59]。InterFMも2015年6月30日より周波数を変更した上で従来より高所にアンテナを設置して送信を開始している[60][61]。また、東京タワーのNHK-FMの送信設備は予備用として残されている。

移転初日には、J-WAVEとNHK-FMが天望デッキから移転記念特番を放送した。またスカイツリー開業初日には、J-WAVEとニッポン放送が共同で東京ソラマチにあるサテライトスタジオ、TOKYO SKYTREE TOWN STUDIOから放送した。なおニッポン放送は同日朝に同スタジオから放送しており(垣花正 あなたとハッピー!の番組内)、オンエア自体はニッポン放送が先となる。

2014年9月3日にはTBSラジオ&コミュニケーションズ(現・TBSラジオ)、文化放送ニッポン放送の関東広域AMラジオ3社に対し、FM補完中継局予備免許が付与された[62][63]。全国としては3番目、関東地方では初の免許付与となる[注釈 8] AM放送のFM補完中継局で、3社共同でスカイツリーにアンテナを設置し、2015年10月5日より試験放送を実施[64]落成検査本免許交付を経て、同年12月7日13時より本放送を開始、同日には天望デッキから3局合同の記念特番の放送を行った[65][66][67]。開局後は災害発生時にAM親局送信所での放送継続が困難となった場合の対策や、都心部の難聴取・雑音等の解消を目的として、AMとのサイマル放送が行われる。

マルチメディア放送送信設備

mmbiおよびジャパン・モバイルキャスティングによる携帯端末向けマルチメディア放送(VHF-HIGH帯)「モバキャス」はスカイツリーに4段16面のアンテナを設置、スカイツリーからの送信で関東全域約1600万世帯をカバーできるとしていた[43]2011年9月14日に電波監理審議会から予備免許を交付することが適当であると答申を受け[68]、翌15日に予備免許の交付を行った[69]。2012年4月1日にmmbiが運営するNOTTVが放送を開始、スカイツリー初の本放送送信局となった[70]2015年11月27日、モバキャス及びNOTTVのサービスを2016年6月30日に終了すると発表[71][72]、同日正午を持って放送を終了した[73][74]

なおVHF-LOW帯のマルチメディア放送は、関東・甲信越地区の企画・ブロック別ソフト事業者である株式会社東京マルチメディア放送にTOKYO FMやJFN系列各局と伴に、東京タワーの運営会社である日本電波塔が出資しており[75]、2015年12月7日にTOKYO FMなどが出資して設立した株式会社VIPに対し、東京タワーを送信所として本免許が交付され[76]、2016年3月1日に「i-dio」のサービス名で放送を開始した[77]2020年3月31日運用終了・閉局。

タクシー無線集中基地局

特別区・武三交通圏特別区武蔵野市三鷹市)を営業エリアに持つタクシー各社は港区赤坂国際新赤坂ビル西館の鉄塔に集中基地局を設置していたが、都内各地で高層ビルが相次いで建設されたことで不感地帯が増加していた。そのため、東京スカイツリーへの移転が行われることとなった[78]。地上300mの位置にアンテナを設置し2011年10月から1か月間、昼間の時間帯に試験電波を発信[79]、2012年3月より業務無線の運用を開始[80]、4月23日から本運用を開始している[81]

送信周波数・出力

地上デジタルテレビジョン放送

ID 放送局名 コールサイン 物理
チャンネル
空中線電力
[51]
実効輻射電力 放送対象地域 放送区域内世帯数 利用チャンネル
番号
1 NHK
東京総合
JOAK-DTV 27ch 10 kW 68 kW[82] 関東広域圏
(茨城県、栃木県及び
群馬県を含まない)[83]
約1400万世帯 011-012
2 NHK
東京教育
JOAB-DTV 26ch 全国放送 021-023
4 NTV
日本テレビ
JOAX-DTV 25ch 69 kW[84] 関東広域圏 041-042
5 EX
テレビ朝日
JOEX-DTV 24ch 051-053
6 TBS
TBSテレビ
JORX-DTV 22ch 061-062,268
7 TX
テレビ東京
JOTX-DTV 23ch 071-073,077
8 CX
フジテレビ
JOCX-DTV 21ch 081-083
9 TOKYO MX
東京メトロポリタンテレビジョン
JOMX-DTV 16ch 3 kW[85] 11.5 kW 東京都 約1430万世帯
[86][87]
091-093[87]

FMラジオ放送

周波数
MHz
放送局名 コールサイン 空中線電力 実効輻射電力 放送対象地域 放送区域内世帯数 開局日
81.3 J-WAVE JOAV-FM[88] 7 kW[88] 57 kW[88] 東京都 - 2013年4月23日
82.5 NHK
東京FM
JOAK-FM[88]
VICS JOVS-FCM[88]
90.5 TBSラジオ - 関東広域圏 2015年12月7日
91.6 文化放送
93.0 ニッポン放送
  • コールサインは主放送に対するもののみ。
  • TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送はFM補完中継局として放送。

廃止された放送局

マルチメディア放送

廃止日:2016年6月30日[89][90]

周波数
(MHz)
放送局名 コールサイン 空中線電力 ERP 放送区域内世帯数 開局日
214.714286[注釈 9] Jモバ墨田MMH JOMZ 25 kW 最大105kW[68][91] 約1600万世帯 2012年4月1日
Jモバ墨田DTV JOMZ-DTV[92] 2015年4月1日
  • MMH…マルチメディア放送(NOTTV)配信用免許、DTV…携帯端末向け標準テレビジョン放送(開局日から配信した6つのチャンネル)に係る免許。

  1. ^ 東京タワーの設計も手掛けた。
  2. ^ 建築基準法上の工作物としての高さで、建築物としての高さは470.97 m(第2展望台の上部)。
  3. ^ 電波塔の世界一はワルシャワラジオ塔支線型鉄塔)の646.38mであったが、1991年に倒壊した。
  4. ^ ちなみに所在地の押上地区は、江戸時代前期の明暦の大火後に、江戸市街の拡張に伴う利根川の大改修により武蔵国葛飾郡に編入されているがそれ以前は下総国葛飾郡に属しており、歴史的にこの地区が厳密な意味での武蔵国に所属しているとはいえないため、高さに武蔵国の語呂を絡めることには計画時点で多方面から歴史的経緯を踏まえていないとの批判がなされた[要出典]
  5. ^ なお「武蔵」という言葉は、東武グループの学校法人根津育英会武蔵学園が経営する武蔵大学武蔵中学校・高等学校においても使用されている。また「東武」の名称は武蔵国の東部に由来する。
  6. ^ 登録商標第5059759号、商標:「大江戸タワー」、商品全類呼称:「オーエドタワー」/第4294465号、商標:「さくらタワー」、役務全類呼称:「サクラタワー」「サクラタワークラブ」
  7. ^ 当初は2013年3月31日に東京タワーからの送信を終了し、同年4月1日から送信所をスカイツリーに一本化する予定だったが、2012年東京都知事選挙および第46回衆議院議員総選挙の実施に伴い選挙報道や政見放送の公平性を確保する必要があったことから、当初予定していた東京タワーの減力ができなかったため、移行予定にも遅れが生じた。
  8. ^ 関東地方での補完局の開局・本放送開始は在京3社より先に、茨城放送が2015年8月に行っている。
  9. ^ VHF11チャンネルに相当する周波数。
  10. ^ 第1展望台・下層部を含めた全面休業となった例としては2019年令和元年台風第19号=東日本台風の発生時、および2020年2021年新型コロナウィルス発生による日本国政府からの休業要請発出によるもの。なお2021年1-2月の緊急事態宣言、並びに同4月の蔓延防止等処置重点区域指定時は、休業ではなく営業時間短縮要請だったため、通常通り開館したものの営業時間の短縮・終了前倒しの処置をとっていた。
  11. ^ 牛島神社の宮司が行う。
  12. ^ テレビ東京は地上240メートル地点に、NHKとその他の在京キー局は第1展望台の上部分にそれぞれ設置。
  13. ^ ただし、当時新聞に掲載された完成イメージ図によれば現在整備が進められている「新宿駅南口地区基盤整備事業」の位置とは異なり現在のタカシマヤタイムズスクエア南館の隣接地辺りを想定していたようである。
  14. ^ 受信相談などの対応のために 東京スカイツリー移行推進センター(T-SAPO) をNHK・民放5局と共同で開設している。
  15. ^ 2012年に放送されたテレビアニメ版『CØDE:BREAKER』など。
  16. ^ 2013年に放送されたテレビアニメ『ビビッドレッド・オペレーション』第7話・第8話など。
  17. ^ 登場する電波塔の形状は東京スカイツリーというより、むしろ東京タワーに近い。






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