朝鮮語 概要

朝鮮語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/20 07:34 UTC 版)

概要

最古の朝鮮語辞書、『朝鮮語辞典』

約5,200万の韓国人、2,500万以上の北朝鮮人[6]、約250万の朝鮮族と在中韓国人、約280万のアメリカ合衆国カナダ韓国系アメリカ人韓国系カナダ人、約80万の在日韓国・朝鮮人と朝鮮系日本人、約70万のロシア中央アジアヨーロッパ高麗人と韓国人の間で話される[7]。ただし、これらのうちウズベキスタン・カザフスタンなど、中央アジアで話されている言語は「高麗語(コリョマル)」として、別言語扱いとされる場合もある。

現在の韓国(大韓民国)の標準語ソウルの方言がベースになっており、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の文化語平壌の言葉を基準にしているが、朝鮮王朝首都はずっとソウルだったので、両方共ソウルの方言が起源である[8]

音韻面では、子音に有気音無気音の対立がある。連音フランス語で用いられる用語のリエゾンとしばしば混同されるが、実際にはそれに合わせれば「アンシェヌマン」である[9])が起こることも特徴である。音節構造においては、ほとんどが母音で終わる開音節の日本語とは異なり、子音で終わる閉音節も多く現れる。ただし、在日朝鮮語では日本語の影響で閉音節の発音はほぼ崩壊している。

言語類型論の観点から見ると、日本語と同じ膠着語であり、修飾語は被修飾語に先行し、前置詞ではなく後置詞を用いる。歴史的に日本語やベトナム語と同様に漢字文化の影響があるが、現在の表記には主にハングルが用いられる。

韓国北朝鮮でそれぞれ規範形の定められている複数中心地言語でもある。言語学的な基準からすると韓国で話されている言語と北朝鮮で話されている言語は同一の言語である(つまり、韓国・北朝鮮とも双方の言語を同一の言語と見なしている)が、南北には発音語彙文法正書法などに違いが存在する。

ISO 639による言語コードは2字ではko、3字ではkorで表される。


注釈

  1. ^ ドイツ語の場合、ドイツオーストリアスイスの三カ国の文部省が共同で正書法の改訂に携わる制度があり、すくなくとも書面語におけるドイツ語の一体性は国境をこえて保持されている[要出典]
  2. ^ たとえば朝鮮総督府が発行した朝鮮語教科書がある。
  3. ^ なお、例外的な場合として、一部の熟語でのみ異なる発音になるもの(例: 識の通常の発音は식であるが、熟語「標識」においては지と発音される。)や姓に用いられる場合にのみ異なる発音になるもの(金の通常の発音は금であるが、姓「金」においては김と発音される。)がある。[要出典]

出典

  1. ^ Korean Made Simple: A beginner's guide to learning the Korean language, CreateSpace Independent Publishing Platform (2014), ISBN 978-1497445826, P. 136
  2. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Korean”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/kore1280 
  3. ^ ハングルの歴史 - KONEST
  4. ^ 朝鮮語 よくある質問 - 東京外国語大学
  5. ^ 朝鮮語系 - 北京大学外国語学院(中国語)
  6. ^ “北朝鮮の人口が2500万人突破 高齢化進む”. 聯合ニュース. (2016年9月18日). https://jp.yna.co.kr/view/AJP20160916001600882 2022年8月20日閲覧。 
  7. ^ 大江孝男「ちょうせんご|朝鮮語」【監修】伊藤亜人+大村益夫+高崎宗司+武田幸男+吉田光男+梶村秀樹『[新版] 韓国 朝鮮を知る事典』平凡社、2014年3月19日 新版第1刷発行、ISBN 978-4-582-12647-1、352頁。
  8. ^ 文嬉眞. “北朝鮮における言語政策 「第 l 次・第 2 次金日成教示」の分析”. 愛知学院大学学術紀要データベース. p. 135. 2019年7月3日閲覧。
  9. ^ 野間秀樹(2010)『ハングルの誕生』平凡社新書、165ページ。
  10. ^ 駐日韓国文化院 Korean Cultural Center”. www.koreanculture.jp. 2019年7月3日閲覧。
  11. ^ アジア地域言語紹介・コリア語”. www.daito.ac.jp. 2021年5月7日閲覧。
  12. ^ 東大ではこれだけの外国語を学べます—特集 東大生、語学を楽しむ。(1)| キミの東大 高校生・受験生が東京大学をもっと知るためのサイト” (日本語). キミの東大 (2019年11月28日). 2021年5月7日閲覧。
  13. ^ 金泰虎(キム・タエホ)「日本における「朝鮮語」の名称」『言語と文化』第8号、甲南大学国際言語文化センター、2004年、 183-204頁、 doi:10.14990/00000402ISSN 13476610NAID 110002556782
  14. ^ ごあいさつ・協会概要” (日本語). ハングル能力検定協会. 2021年5月7日閲覧。
  15. ^ 大韓民国基礎データ” (日本語). Ministry of Foreign Affairs of Japan. 2021年5月3日閲覧。
  16. ^ 国家概况 — 中华人民共和国外交部”. www.fmprc.gov.cn. 2021年5月3日閲覧。
  17. ^ 北朝鮮基礎データ” (日本語). Ministry of Foreign Affairs of Japan. 2021年5月3日閲覧。
  18. ^ 国家概况 — 中华人民共和国外交部”. www.fmprc.gov.cn. 2021年5月3日閲覧。
  19. ^ 【遊中亞】流放中亞的朝鮮族 不諳韓語最愛泡菜”. Apple Daily 蘋果日報. 2019年7月3日閲覧。
  20. ^ 韓語交流協會”. www.io.gov.mo. 2019年7月3日閲覧。
  21. ^ 精選書摘 (2018年10月11日). “韓國人也不知道的韓語知識:掛電話時為何要說「您請回去」?” (中国語). The News Lens 關鍵評論網. 2019年7月3日閲覧。
  22. ^ Kim, Nam-Kil (1992), "Korean", International Encyclopedia of Linguistics, 2, pp. 282–86, scholars have tried to establish genetic relationships between Korean and other languages and major language families, but with little success
  23. ^ 『綜合教育教科書 : 各科教授法・教育制度・学校管理法. 乙』帝国地方行政学会、1923年、朝鮮語教育及び漢文の推進(朝鮮語教授の要旨の項)、NDLJP:924525/47






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