日本ケンタッキー・フライド・チキン
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文化的慣習
クリスマス
日本国内では、クリスマスに同社のフライドチキンを食べる習慣が定着している。
日本経済新聞のインタビューに答えた日本法人元社長の大河原毅によれば、1973年12月ごろ、青山にあったミッション系の幼稚園から「フライドチキンを買うからクリスマス会のサンタクロース役をやって欲しい」と相談され、それが好評だったことから口コミで学校から注文が入るようになった。数年後、日本のテレビ局から大河原に「アメリカでもこの時期にフライドチキンを食べるのか」と質問がされ、「はい」と意識的に「嘘を」(後述)言ったことで、これが爆発的なブームとなったという。また1985年にデビューした日本企画の「パーティバーレル」(下層からクリスマスケーキ、サラダ、断熱材を敷きフライドチキン、ポテトを一つの樽状の容器に入れた商品)は、もともと大河原が考案したものだという[28]。
一方でJ-CASTによれば、昭和50年代、ある外国人客がクリスマスに欧米で食される七面鳥を手に入れられず、代わりにケンタッキーでフライドチキンを購入した。これを日本KFC側が認知して大々的に『クリスマスはケンタッキー』と売り込んだ結果、現在の様に定着したという[29]。2021年現在、日本ケンタッキー公式サイトでも「日本在住の外国人の方が七面鳥を手に入れられず、代わりにKFCのフライドチキンを召し上がった(のが諸説のひとつ)」と同様の解説をしている[30]。
ただ、NHKの『きょうの料理』では、1959年のクリスマスにはローストチキンが、1967年にはフライドチキンが紹介されており[31]、ケンタッキーが日本に進出する以前から、既に日本でチキンがクリスマス料理として認識されていたことに留意する必要がある。
一方で"本家"の欧米諸国ではこれが奇異に受け取られる事もある[29]。BBCのインタビューに応じたアメリカ人シェフによれば、北米ではクリスマスディッシュは七面鳥が一般的であり、ファストフードであるケンタッキーをクリスマスの食卓に並べるのは「ほとんどの人は腹を立てるだろう」[32]とした。
沖縄県
ケンタッキーフライドチキンの都道府県別の県民1人あたり消費量は沖縄県が非常に多く、1人あたりの消費量は日本一である[33]。米国の占領時代に食生活が欧米化し、肉を主とする習慣が醸成されていったことも一因と考えられる。他都道府県と違い、贈答品や結婚式の引出物として使われたり[33]、食卓に並べ通常のからあげなどと同様にごはんのおかずとして食する[33]など独特な商品の活用方法があるなどの理由が考えられているが、そもそもなぜそのように活用されるようになったかは社内でもよくわかっていないと渡辺社長(2006年5月現在)はテレビ番組で言及している[出典無効]。またすでに閉店しているが、奥武山店ではカーネル・バフェも実施していた。
チキン感謝祭
1974年より毎年6月に東京東伏見稲荷神社・大阪住吉大社の2箇所で関係者を集めニワトリへの感謝とともに供養を行う「チキン感謝祭」を実施している[34][35][注釈 5]。
注釈
- ^ 「ケンタッキー・フライド・チキン」および「ピザハット」のマスターフランチャイズ契約先(ロイヤリティー支払先)は、ヤム・ブランズ・インクのライセンス契約管理会社ヤム・レストランツ・アジア・ピーティイー・リミテッド(シンガポール法人)である。KFCコーポレーションおよびピザハット・インクと直接に契約を行なっているわけではない。
- ^ 日本KFCホールディングスおよび日本ケンタッキー・フライド・チキンの旧本社所在地:東京都渋谷区恵比寿南一丁目15番1号 A-PLACE恵比寿南
- ^ 中津市・宇佐市・豊後高田市・国東市・杵築市など。
- ^ 導入店舗ではKitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんが共通して利用可能。
- ^ なお『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』2006年(平成18年)7月5日放送分でもこのことが紹介された。
- ^ 主にクリスマス・イブ。
- ^ 夏場のCMで『さよなら夏の日』が使用されたことも。以前はクリスマスバーレルパックの景品CDとして付いてきたことがあった。
- ^ ※ただし、『かりそめ天国』枠が別の特番・スポーツ中継による特別セールスになる場合は別曜日・別番組(現在の日替わり枠がある番組のみor特別セールス)に振替される。
- ^ ※ただし、『ジョブチューン』枠が別の特番・スポーツ中継による特別セールスになる場合は別曜日・別番組(現在の日替わり枠がある番組のみor特別セールス)に振替される。
- ^ それまで提供してきた花王から引き継いた。花王は現在日本コカ・コーラとベアリングで提供。
- ^ 『千鳥のクセがスゴいネタGP』木曜時代終了後からの移動。
- ^ ※ただし、『ドッキリGP』枠が別の特番・スポーツ中継による特別セールスになる場合は別曜日・別番組(現在の日替わり枠がある番組のみ)に振替される。
出典
- ^ a b c d e f g h i j “日本KFCホールディングス株式会社 第54期 有価証券報告書”. EDINET (2023年6月22日). 2024年3月16日閲覧。
- ^ a b 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社 第10期決算公告
- ^ ケンタッキーフライドチキンのマスターフランチャイズ契約更新合意のお知らせ 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社、2004年10月7日
- ^ 日本ケンタッキー・フライド・チキンの成長と三菱商事 独協経済 = Dokkyo University studies of economics (97), 65-77, 2015-12
- ^ 食べ放題形式のピッツァ・パスタレストラン「ピザハットナチュラル」(事業子会社:ナチュラル・ダイニング株式会社)ピザハット事業「フルスケール・ライセンス契約」 更新に関わる基本条件合意のお知らせ 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社、2007年10月11日 ピザハット・ナチュラルは2016年5月末で全店閉鎖
- ^ “当社連結子会社2社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ”. 日本KFCホールディングス (2017年5月10日). 2017年5月13日閲覧。
- ^ ケンタッキーフライドチキン、ピザハット 全国でPonta導入決定
- ^ 持株会社体制への移行に伴う準備会社の設立と吸収分割契約の締結及び定款変更(商号変更等)に関するお知らせ
- ^ 事業会社の定款一部変更(商号)及び事業会社の取締役異動に関するお知らせ
- ^ 株式の売出し、取締役の辞任並びに親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ
- ^ 売出価格等の決定に関するお知らせ
- ^ “当社子会社の商号変更に関するお知らせ”. 日本KFCホールディングス (2016年1月12日). 2016年6月18日閲覧。
- ^ 日本KFC/横浜アイマークプレイスに本社移転、商品開発施設も集約(流通ニュース 2017年2月20日)
- ^ a b c “ケンタッキー、楽天ポイントを導入”. ITmedia NEWS (2022年10月6日). 2022年10月7日閲覧。
- ^ 臼田勤哉 (2023年9月25日). “ケンタッキーフライドチキン、楽天ポイントカードに対応”. Impress Watch. 2023年9月26日閲覧。
- ^ a b c お店の名前、どう略す?〜東は「マック」「ケンタ」、西は「マクド」「ケンタッキー」、「ミスド」「モス」は全国区 ブロッチ(アイシェア) 2008年07月11日
- ^ a b c 調査結果「東西で違うファーストフードの略称」 ZDNet Japan、2008年7月11日
- ^ a b c 「マック」か「マクド」か・東西日本で分かれるファストフードの略称 Garbagenews.com 2008年7月12日
- ^ 「Misumiで貯まる、Tポイント。-株式会社Misumi」株式会社Misumi、2018年8月26日
- ^ 「から揚げvsフライドチキン 牙城にケンタッキー再挑戦」朝日新聞、2007年04月04日
- ^ https://www.kfc.co.jp/community/secret/material.html
- ^ 「Q&A」よくあるお問い合わせ 1羽から何個の「オリジナルチキン」ができるの? 日本ケンタッキー・フライド・チキン公式
- ^ “タイ産チキン導入開始に関するお知らせ”. 日本KFCホールディングス株式会社 ニュースリリース (2023年6月30日). 2023年7月1日閲覧。
- ^ “ケンタッキー、原料に「タイ産チキン」使用へ 鳥インフル受け一部店舗で7・5開始、継続使用予定”. ORICON NEWS. (2023年6月30日) 2023年7月1日閲覧。
- ^ 小野原店 店舗詳細
- ^ ららぽーとEXPOCITY店 店舗詳細
- ^ ケンタッキーが提案するチキン新体験 KFC次世代店舗 第1号店「渋谷公園通り店」 7月9日グランドオープン! 次世代店舗限定メニュー「オーブンローストチキン」、「ブレイザー」などを発売
- ^ 「聖夜にチキン」実は独創 和魂洋才の八分目経営(1)|出世ナビ|NIKKEI STYLE NIKKEI STYLE、2017年1月6日更新・閲覧
- ^ a b 「クリスマスはKFC」に海外から驚きの声 「ジョークか何かだろ」「本気なのか」 J-CASTニュース2012年12月25日付記事より
- ^ 日本ケンタッキー公式サイト KFC MUSEUM
- ^ 大森 いさみ「日本の行事食の変遷―NHK『きょうの料理』にみる日本のクリスマスごはん―」『武庫川女子大学生活美学研究所紀要』第29巻、2019年、105-114頁、doi:10.14993/00001792。
- ^ “Why Japan celebrates Christmas with KFC” (英語). BBC Worklife (2016年12月19日). 2020年12月24日閲覧。
- ^ a b c 都会生活研究プロジェクト 沖縄チーム、2009、『沖縄ルール リアル沖縄人になるための49のルール』、中経出版 pp. 60
- ^ 雑学あれこれ - 日本ケンタッキー・フライド・チキン
- ^ 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社 第36回「チキン感謝祭」開催 - 日本KFCホールディングス
- ^ “ケンタッキーから、チーズを楽しむ2種の新メニューが登場! 「サクサク骨なしケンタッキー<芳醇チーズ衣>」 3月23日(金)新発売 〜チーズたっぷりな新サンド「とろ〜りチーズチキンサンド」同時販売〜”. 日本KFCホールディングス (2018年3月15日). 2018年4月19日閲覧。
固有名詞の分類
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