日本の宗教とは? わかりやすく解説

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日本の宗教

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/23 16:28 UTC 版)

日本の宗教(2018年NHK調査[1][2]


注釈

  1. ^ これに類似する現象としては、ヒンドゥー教のシステムでも、他の宗教の究極の信仰対象を勝手に、ヒンドゥーの神々の一人という扱いにしてしまうことが知られている。仏教が台頭した時も、ヒンドゥー教の指導層のバラモン階級は(対抗策として)ブッダもあくまでヒンドゥーの神々の一人という扱いにしている。また、現代ではイエス・キリストもヒンドゥー教の神々の一人という位置づけにされることがある(NHKのある番組でもヒンドゥー教徒らがヒンドゥーの神々の一人としてのイエス・キリスト(の肖像)に、他の神々同様に蝋燭の火を捧げる様子が放送された)。

出典

  1. ^ 「諸教とは、神道系、仏教系、キリスト教系のそのいずれとも特定しえない教団をいう。すなわち、神道と仏教、あるいは神道と仏教とキリスト教など、複数の宗教が混合してできた宗教や、それらの宗教のいずれとも関係なく、独自に創唱された宗教などである。」「戦前、公認された宗教は、神道、仏教、キリスト教の三教のみであり、非公認の宗教団体は、行政上、「類似宗教」として扱われたのであった。宗教団体法では、教派、宗派、教団、寺院、教会以外はこの法における宗教団体としては認められなかった。ただし、これらの宗教団体以外に、教義を宣布したり儀式の執行を行う組織については、宗教結社として届出させるものとした。大正末期から昭和期にかけて、新宗教が多く出現しているが、これらは公認されている宗教団体の中に所属して活動したり、非公認の類似宗教団体として活動し、宗教団体法下にあっては宗教結社として活動するなどした。しかし終戦後、宗教法人令により宗教法人の設立が届出制になると、いわゆる新宗教も、それぞれ宗教法人を設立していった。」[6] したがって、解脱会(戦前は真言宗醍醐派に属した)や円応教のように神仏混淆シンクレティズム)の宗教は「神道系かつ仏教系」とはされず、どちらとも特定しえないので「諸教」に分類される。また世界救世教のように神道、仏教、キリスト教いずれの要素も包含しているものや、天照皇大神宮教GLAのようにまさに神道系、仏教系、キリスト教系いずれとも特定し難いもの、イスラム教のように神道系、仏教系、キリスト教系いずれでもないことが明らかな宗教も「諸教」となる。天理教は戦後自ら教派神道ではないと表明して「諸教」となり(後述)、パーフェクト リバティー教団は上部団体の神道教派から独立して「諸教」となっている。日本発祥の一部の新宗教世界宗教であるイスラム教が日本の宗教行政上は同じ「諸教」になっている、という事実は非常に特徴的であるが、「諸教」なる分類が「戦前、公認された宗教は、神道、仏教、キリスト教の三教のみ」であり、いかなる教会・団体も必ず三教のうちどれかに属していなければ公認されなかった、という経緯を受けて新設された分類項目であることによるものである。
  2. ^ 天理教は、もと神道教派13派のひとつであったが、その後、自らの教団が神道でないことを表明したため、現在、諸教の中に含まれている。天理教系のほんみちも元は教派神道に数えられていたが、諸教に移った。」[6]
  3. ^ 「Q5 この統計表に用いた各欄について教えて下さい。A イ 系統は、由緒、沿革、教典、教義、儀式などから見て、また、各宗教団体の判断によって、整理の便宜上、神道系、仏教系、キリスト教系、諸教の4つとし、更に神道系を神社神道系、教派神道系、新教派系、仏教系を天台系、真言系、浄土系、禅系、日蓮系、奈良仏教系、その他、キリスト教系を旧教、新教としました。諸教には、神道、仏教、キリスト教各系統のいずれにも入らないと見なされる諸派を入れました。したがって、伝統宗教、新宗教などの分類によるものではありません。」[8]
  1. ^ 文化庁の調査における「信者」の定義については、「信者は、各宗教団体が、それぞれ氏子、檀徒、教徒、信者、会員、同志、崇敬者、修道者、道人、同人などと称するものの全てを含んでいます。信者の定義、資格などはそれぞれの宗教団体で定められ、その数え方もおのおの独自の方法がとられています。」と注記されている通り、文化庁が信者の要件を定めているわけではなく、各宗教団体に共通する一定の基準もない。
  2. ^ 創価学会は「文部科学大臣所轄単位宗教法人(仏教系)」に分類される単立宗教法人である[22]。文化庁『宗教年鑑』に創価学会単独の信者数は記載されていないが、文部科学大臣所轄単位宗教法人(仏教系)全体の信者数は3471万4707人である[23]ので、統計上創価学会の信者数はこの中に含まれている。
  1. ^ 禅宗で新たに得度受戒した者に初めて法諱を付与すること、またその文書のことをいい、現代曹洞宗では法諱自体を表すようになった[13]
  1. ^ 東京基督教大学国際宣教センター日本宣教リサーチJMR調査レポート2017年度版(2018年4月)参照。この数字は文化庁の調査にいうキリスト教系信者数の半数に満たない。『キリスト教年鑑』の数字はプロテスタントおよび日本聖公会、カトリック、オーソドックス(東方正教会)の合計である。ただ同レポートにおいてはこれら伝統的な主流派の多くから教学上「異端」と公に認定されている教団(末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)、ものみの塔聖書冊子協会エホバの証人)、世界平和統一家庭連合(世界基督教統一神霊協会(統一教会))は「キリスト教ではないもの」(伝統的な主流派の多くからは「三大異端」と称される)として扱われており言及自体がなく、キリスト教人口にも算入されていない。また同レポートにおいて「教義上あるいは信仰の実践上、キリスト教もしくはプロテスタントの一派と見なすことが困難とされるグループや教会は除いている」(同レポート、12頁)と記し、「イエス之御霊教会教団、萬国福音教団、聖書研究会、基督心宗教団、復元イエス・キリスト教会(コミュニティ・オブ・クライスト。末日聖徒イエス・キリスト教会の分派)、真イエス教会日本総会、セブンスデー・アドベンチスト教団(SDAキリスト教会)、アメン教団(あいのひかり教団)、日本基督召団、地元に在って合一である立場に立つ教会、原始福音(キリストの幕屋。宗教法人キリスト聖書塾)・同仁キリスト教会(基督教同仁社団。ユニテリアン・ユニヴァーサリズム))」の各教団を挙げ、東京基督教大学国際宣教センター日本宣教リサーチの判断によりキリスト教人口に入れていない(実際には「聖書研究会」は掲載されており、統計に含まれている。聖書研究会は「東京基督教大学(TCU)支援会員」であるという[18]。またセブンスデー・アドベンチスト教会については『キリスト教年鑑』には他のプロテスタント各派と共に収録されており、判断が分かれている。同教会については伝統的な主流派の複数の教団・教会からも「キリスト教に含まれる」という態度表明がなされている)。このほか同様に伝統的な主流派の多くから「教義上あるいは信仰の実践上、キリスト教もしくはプロテスタントの一派と見なすことが困難とされるグループや教会」との指摘がある東京キリストの教会キリスト者学生会(KGK)、ヨハン早稲田キリスト教会(ヨハン教会連合)、キリスト教福音宣教会(摂理)、聖神中央教会喜びのニュース宣教会神様の教会世界福音宣教協会新天地イエス教証しの幕屋聖殿ファミリー・インターナショナル(愛の家族、神の子供たち)、天宙統一真の王国連合(世界基督教統一神霊協会の分派)、全能神教会なども除かれている。末日聖徒イエス・キリスト教会(12万6500人)やものみの塔聖書冊子協会(2014年現在、21万6472人[19])、世界平和統一家庭連合(2009年現在の累計入会数56万人というが実際は6万人という[20]などは日本において相当数の信者があり、他も一定数の信者がいるが、同レポートの数字には算入されていない。なお文化庁『宗教年鑑』では末日聖徒イエス・キリスト教会、セブンスデー・アドベンチスト教会、イエス之御霊教会教団、萬国福音教団、基督心宗教団については「新教」、またあいのひかり教団についても「キリスト教系」(単位宗教法人を包括する宗教団体に宗教法人格がない)に、キリスト者学生会も「単立宗教法人(キリスト教系)」にそれぞれ分類されている。文化庁『宗教年鑑』の統計上、末日聖徒イエス・キリスト教会は日本基督教団(11万7773人)、日本聖公会(4万9228人)、日本バプテスト連盟(3万3984人)など主流派を上回る信者数がある日本最大のキリスト教新教教団である。なお、「三大異端」及び「教義上あるいは信仰の実践上、キリスト教もしくはプロテスタントの一派と見なすことが困難とされるグループや教会」とされているものはすべて19世紀以降、さらには第二次世界大戦以降、アメリカ、日本、韓国、また改革開放後の中国で創始された新宗教教団・教会である。
  2. ^ 原敬片山哲鳩山一郎大平正芳細川護熙麻生太郎鳩山由紀夫の7人。
  1. ^ 日本人の宗教的意識や行動はどう変わったか 放送研究と調査 2019年4月
  2. ^ 日本人の宗教的意識や行動はどう変わったか NHK放送文化研究所 2019年4月1日公開 2022年5月26日閲覧。
  3. ^ CIA World Factbook "Japan"2020年3月18日閲覧。
  4. ^ 電通総研, 日本リサーチセンター『世界60カ国価値観データブック』2004年。ISBN 978-4496036644http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/9460.html 
  5. ^ 『宗教年鑑 令和3年版』 令和3年12月28日 文化庁編
  6. ^ a b 宗教年鑑 平成29年版文化庁 24頁
  7. ^ 『宗教年鑑 令和3年版』 令和3年12月28日 文化庁編[数 1]
  8. ^ 宗教年鑑 平成29年版文化庁 32頁
  9. ^ a b 世論調査部(社会調査) 西久美子“宗教的なもの” にひかれる日本人〜ISSP国際比較調査(宗教)から〜 社会や政治に関する世論調査 『放送研究と調査』(月報)2009年5月NHK放送文化研究所
  10. ^ “世界の7割「神を信じる」 日本は無神論者の割合で世界2位 ギャラップ国際調査”. クリスチャントゥデイ. (2018年6月1日). https://www.christiantoday.co.jp/articles/25615/20180601/religion-prevails-in-the-world-gallup-international.htm 2019年1月5日閲覧。 
  11. ^ 日本人の宗教的意識や行動はどう変わったか|NHK放送文化研究所
  12. ^ 『神道のしきたりと心得』平成2年神社本庁教学所発行全217頁。
  13. ^ 得度式 | 曹洞宗 曹洞禅ネット SOTOZEN-NET 公式ページ 2017年10月3日閲覧
  14. ^ 成田山上総寺. “実は戒名とは本当は生前に授かるものです 戒名は「亡くなられた後、お寺から貰う名前」と思われて居ませんか?”. 2015年8月30日閲覧。
  15. ^ 第十九号「神仏教導職ヲ廃シ住職ヲ任免シ教師ノ等級進退ハ各管長ニ委任等ノ儀」(159)第十九号「神仏教導職ヲ廃シ住職ヲ任免シ教師ノ等級進退ハ各管長ニ委任等ノ儀」(160)『明治十七年 太政官布達』 国立国会図書館デジタルコレクション
  16. ^ 紀藤正樹『21世紀の宗教法人法』朝日新聞社、1995年。 
  17. ^ 「クリスマスと正月が同居する日本」に世界の宗教家が注目! 寛容の精神に見る、宗教の本質とは - ログミー[o_O]
  18. ^ 以下を参照「聖書研究会 私たちの働き 日本での働き」聖書研究会本部
  19. ^ エホバの証人2014年 公益財団法人国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター
  20. ^ 米本和広「日本を揺るがした新宗教 瀬戸際に立った統一教会」『Books Esoterica別冊[図説]宗教と事件』所収、2010年、学研マーケティング
  21. ^ 創価学会2014年 公益財団法人国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター
  22. ^ 文化庁『宗教年鑑』平成29年版、139頁
  23. ^ 文化庁『宗教年鑑』平成29年版、52頁から53頁
  24. ^ 文化庁『宗教年鑑』平成29年版、78頁から79頁
  25. ^ a b “東南アジアからの観光客をもてなすには”. NHK. (2013年7月5日). http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/161421.html 2013年12月15日閲覧。 
  26. ^ a b 末永恵 (2013年8月7日). “200兆円の超巨大市場「ハラルビジネス」を狙え! 京懐石料理の美濃吉も参入、ニッポンは“ハラルしやすい国””. 日本ビジネスプレス. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38328 2013年8月11日閲覧。 
  27. ^ “調査捕鯨母船「日新丸」、ハラル認証を取得”. AFPBB News. (2014年1月23日). https://www.afpbb.com/articles/-/3007075 2016年8月29日閲覧。 
  28. ^ “ポスト中国は東南アジア観光客! イスラム対応に急ぐ日本政府の本気”. デイリー・ダイヤモンド. (2013年7月3日). http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/6004 2013年12月15日閲覧。 
  29. ^ http://www.missionislam.com/knowledge/japan.htmInternational Religious Freedom Report 2008”. US Department of State (2008年). 2011年3月22日閲覧。
  30. ^ Japan Profile”. About Asia. Overseas Missionary Fellowship International (2006年). 2008年2月20日閲覧。
  31. ^ Golub, Jennifer, JAPANESE ATTITUDES TOWARD JEWS. PACIFIC RIM INSTITUTE OF THE AMERICAN JEWISH COMMITTEE
  32. ^ 青空文庫で閲覧可(http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/68_15177.html])。他にISBN 4101025045 ISBN 4480020845など。
  33. ^ 『世界の宗教と戦争講座』徳間書店2003年 ISBN 4198919062。『逆説の日本史』シリーズ。『井沢式「日本史入門」講座 1(和とケガレの巻)』徳間書店2006年 ISBN 9784198622312。など
  34. ^ 宗教信じない75% 神仏すがりたい54% 読売新聞が世論調査 - CHRISTIAN TODAY 2005年09月02日2009年5月22日閲覧。
  35. ^ LeFebvre, Jesse (2015-11-02). “Christian Wedding Ceremonies "Nonreligiousness" in Contemporary Japan”. Japanese Journal of Religious Studies 42 (2). doi:10.18874/jjrs.42.2.2015.185-203. http://nirc.nanzan-u.ac.jp/nfile/4454. 





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