日本の国会議員
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義務
国会議員資産公開法に基づき、当選後に資産公開が義務付けられており、100日以内に所属議院の議長に対し、任期開始日時点の保有資産の報告書を提出しなければならない。対象は、土地・建物、預貯金、有価証券、ゴルフ会員権などである。
各種記録
- 最多当選回数議員 衆議院:尾崎行雄 25回、参議院:山東昭子 8回
- 最年長在職公選議員 衆議院:尾崎行雄 94歳3か月、参議院:市川房枝 87歳8か月27日[注釈 11]
- 最年少選出公選議員 衆議院:原陽子 25歳4か月、参議院:渡辺美知太郎 30歳7か月
- 最多得票当選議員 石原慎太郎 301万2553票(1968年参院選全国区)
- 最低得票当選議員 川本達 11票(1892年衆院選長崎6区、ただし当時は有権者を直接国税15円以上を納付する満25歳以上の男子に限っていた)
名誉議員・永年在職議員の称号
国会議員として在職50年を務めて功労ある者に名誉議員の称号を贈る制度があり、尾崎行雄、三木武夫が「衆議院名誉議員」の称号を贈られた。名誉議員は国会議事堂内に胸像が建てられ、また憲政功労年金(2003年廃止)を受け取れた。
また、国会議員として在職25年を務めて功労ある者に永年在職議員の称号を贈る制度がある。永年在職議員には特別交通費[注釈 12]が支給されたり、国会内に掲額する肖像画を製作する費用の公費負担が存在したが、特別交通費や国会内に掲額する肖像画の公費負担は2003年4月に廃止となった。
国会議員を務めた後に地方議員になる例
一般に政治家は地方議員や地方自治体の首長を務めた後に国会議員となることが多い。逆に国会議員を退いてから地方自治体の首長になることも少なくはないが、地方議会の議員になることも珍しくない。2000年に「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(通称:地方分権一括法)が施行され、国家と地方公共団体が名目上では対等な関係となったことから元国会議員が地方議会議員に鞍替え出馬する事例は増えている[7][8][9]。
地方議会議員に転身する場合、一括法施行以前の事例も含めかつては工藤万砂美・木内良明・池田隆一・三上隆雄・岸本健・荒巻隆三・田中英夫・鎌田さゆり・百瀬智之・浅野貴博など、大半が都道府県議会議員であったが、政令指定都市議会議員や一般市議会議員に転身する元国会議員も増え始めている。
政令指定都市議会議員では1999年に京都市議会議員選挙に上京区選挙区から立候補して当選した竹内譲・公明党衆議院議員、2011年に岡山市議会議員選挙に中区選挙区から立候補し第1位で当選した熊代昭彦・元自由民主党衆議院議員(元内閣府副大臣)、2015年に名古屋市議会議員選挙に東区選挙区から立候補し当選した佐藤夕子・元民主党衆議院議員らの事例がある。
一般市議会議員及び特別区議会議員では1959年に下館市議会議員に当選した菊池豊・元民主党衆議院議員(元下館市長)、1963年に大田区議会議員に当選した伊藤憲一・元日本共産党衆議院議員、1999年に市川市議会議員に当選した小岩井清・元日本社会党衆議院議員(元千葉県議会議員)、2015年に長久手市議会議員に当選した大島令子・元社会民主党衆議院議員、2017年に千歳市議会議員に立候補し第1位で当選した小林千代美・元民主党衆議院議員[10](2023年に北海道議会議員選挙に鞍替え出馬し、当選[11])、2019年に金沢市議会議員に立候補し第1位で当選した田中美絵子・元民主党衆議院議員(2023年に石川県議会議員選挙に鞍替え出馬し、当選[12])らの事例がある。
しかし供託金が不要であった町村議会議員選挙[13]に国会議員経験者が鞍替えした事例は極めて少ない。1928年の第16回衆議院議員総選挙に旧北海道第5区から立候補し当選した前田政八・元政友会衆議院議員が戦後出身地の佐賀県藤津郡塩田町に帰郷し、同町長を経て町議会議員を務めた事例のほか、1991年に苅田町議会議員選挙に立候補し第1位で当選した尾形智矩・元自由民主党衆議院議員(元苅田町長)、2001年に三朝町議会議員に当選した知久馬二三子・元社会民主党衆議院議員の合わせて3名が異例の転身を果たしている。
元国会議員は総じて知名度が高く、組織票や特定の地域に固い支持基盤がある場合もあり、地方選挙では尾形智矩・熊代昭彦・小林千代美・田中美絵子らのように第1位・高得票当選となる事例も少なくない。大久保潔重・岸本健のように地方議会から地方自治体首長に転じた例もある。とはいえ地方政界にも独自の競争があり、元国会議員であるとはいえ必ずしも地方選挙は楽勝であるとは言い難い。新原秀人・平賀高成・新開裕司・向山好一は国会議員落選後に地方議員転身を果たしているが、元国会議員として臨んだ地方議会議員選挙で落選も経験している。工藤万砂美・三上隆雄は地方議員に転身を果たし任期を務めた後、最終的には落選して政界を引退。尾形智矩・熊代昭彦・百瀬智之・松浪健太のように地方議員には高得票当選したものの、その後自治体首長への転身はならなかった例もある。
更に伊藤昌弘・井上和雄・大久保三代・笠原多見子・鈴木陽悦・土田龍司・中野渡詔子・中村力・西村正美・橋本勉・畠中光成・原陽子・武藤貴也・山之内毅・山村明嗣・山村健・吉田和子など、地方議会議員への転身が叶わないままの元国会議員も多い。平賀高成のように落選後幾たびも国政復帰を目指すも叶わずすべて敗れ、地方議会議員選挙でも及ばず、計7回落選。国会議員の地位を失ってから15年にしてにしてようやく地方議会議員当選に至った事例(2019年4月、再び落選し県議会議員の議席を失う。2023年4月、返り咲きを目指すも落選)、斉木武志[14][15]のように地方議会議員への転身叶わず落選した[16][17][18]後に衆議院議員に当選し、国政復帰を果たした事例もある(2021年、第49回衆議院議員総選挙に立候補するも落選)。転身を重ねる元国会議員もおり、新原秀人は国会議員の地位を失ってから神戸市議会議員への転身を果たした後、国政進出前に勤めた兵庫県議会議員への再転身を目指すも落選。百瀬智之は国会議員の地位を失ってから長野県議会議員への転身を果たした後、松本市長選挙に立候補するも落選。更に東京都議会議員選挙に立候補するも落選したが、自身の松本市長選挙立候補で欠員となった長野県議会議員の補欠選挙に自ら出馬。当選し県議会に復帰している。
一覧表
2023年5月1日現在地方議員に在職中の者は名の末尾に「 (現)」、2023年5月1日現在存命の者は名の末尾に「 (存)」を添えた。
脚注
注釈
- ^ ちなみに、通常選挙が行われる年の西暦年は必ず3で割り切れる年になる。
- ^ 2014年12月14日の第47回衆議院議員総選挙で被選挙権を得た平成元年生まれは、1989年1月8日〜同年12月15日生まれ。平成元年の358日間のうち、1989年12月16日〜同年12月31日の16日間の間に生まれた者を除く342日間に生まれた者が被選挙権を得た。
- ^ それ以前は、2013年(平成25年)6月3日の鈴木貴子(1986年(昭和61年)1月5日生まれ)の繰り上げ当選以降、2014年の第47回・2017年(平成29年)の第48回を経て鈴木が最年少衆議院議員の座を維持し続けていた。
- ^ なお、参議院議員通常選挙において平成生まれが立候補可能になるのは2019年(令和元年)夏に実施された第25回からであったが、同選挙に平成生まれの候補者は立候補しなかった。
- ^ これにより、平成時代に平成生まれの国会議員は一人も誕生しなかったことになる。
- ^ 国会議員であることが、内閣総理大臣の選任要件かつ在職要件になっている。
- ^ 2010年10月29日の参議院議院運営委員会で、参議院法制局長は『「非常勤」及び「通常の行政事務の処理を任務とするものでないこと」の要件を満たす職であり、また「内閣の管轄する行政各部における国家公務員に限られ、地方公務員については例外が認められていない」と解されている』と答弁している。
- ^ ただし国会議員資格を前提として就任した場合、衆議院解散時の前衆議院議長・前衆議院副議長を除いて国会議員資格を喪失した場合は失職となる。
- ^ ただし国会議員資格を前提として就任した場合、衆議院解散時の前衆議院議員を除いて国会議員資格を喪失した場合は失職となる。
- ^ a b c d e f g h 国会議員資格を前提として就任した場合、国会議員資格を喪失した場合は失職となる。
- ^ 宇垣一成も同じく87歳8か月であるが8日差で市川が最高齢となる。
- ^ 1975年から1981年まで20万円、1981年から1991年まで年から25万円、1991年から2003年まで30万円。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 国会議員以前も歴任 (前身の市町を含む)。
出典
- ^ “選挙権年齢「18歳以上」に 改正公選法が成立”. 47NEWS. (2015年6月17日). オリジナルの2015年6月17日時点におけるアーカイブ。 2015年6月18日閲覧。
- ^ “衆院憲法審査会 緊急事態への対応など自由討議”. NHK NEWS WEB. (2022年3月17日). オリジナルの2022年3月17日時点におけるアーカイブ。
- ^ “衆院憲法審査会、扱うテーマ議論”. 朝日新聞. (2022年3月18日)
- ^ “2022年3月17日 (木) 憲法審査会”. 衆議院インターネット審議中継. 2022年3月22日閲覧。
- ^ a b 彩希, 前原 (2022年5月10日). “元参院議員の悪用で注目 「JR無料パス」は不正の温床か”. 産経ニュース. 2023年2月12日閲覧。
- ^ 中田宏が著書『国会の中はこうなっている』で述べたところに拠る
- ^ 県議当選の元国会議員、副大臣や党幹部経験者も2015年4月13日 日本経済新聞
- ^ 【統一地方選】地方に「再チャレンジ」の元国会議員11人当選 民主多数 離党組とは明暗も(1)2015年4月13日 産経新聞
- ^ 【統一地方選】地方に「再チャレンジ」の元国会議員11人当選 民主多数 離党組とは明暗も(2)2015年4月13日 産経新聞 「産経新聞の調べでは、少なくとも16人が今回(前半戦)、新人・元職として地方選に挑戦し、11人が当選した。党派別では、民主党在籍経験者が出馬と当選双方とも最多で、11人が出馬して6人が当選。活動の場を地方に移すことになった」とある。2015年の統一地方選挙の前半戦で地方議員に当選した11人は浅野貴博・大久保潔重・小原舞・熊代昭彦(2011年統一地方選も当選、その後辞職)・向山好一・佐藤夕子・新原秀人・高井美穂・高橋英行・平賀高成・百瀬智之。後半戦で大島令子が当選。一方落選した5人は笠原多見子・斉木武志・中野渡詔子・橋本勉・山村明嗣。この他これ以前に地方議会に転身した元国会議員の荒巻隆三・岩下栄一・岸本健・田中英夫・谷口和史が2015年の統一地方選挙に現職として臨み当選している。
- ^ 元衆院議員の小林氏、千歳市議に当選、異例の転身北海道新聞 2017年5月29日、閲覧:2017年5月30日
- ^ “<道議選 注目の候補>千歳市・小林千代美氏 女性の少なさに危機感:北海道新聞デジタル”. 北海道新聞デジタル. 2023年4月10日閲覧。
- ^ 統一地方選挙2023>開票速報・候補者一覧>石川県議選 金沢市(定数:16)石川県の選挙ニュース 石川県議選 2023年4月9日 朝日新聞デジタル
- ^ 2020年、公職選挙法が改正され、同年12月から町村議会議員選挙についても供託金制度が導入された。総行選第37号 公職選挙法の一部を改正する法律の施行について(通知)2020年6月12日 総務大臣
- ^ 港南区市議選 5議席に7人名乗りか 現職5人、新人2人が表明タウンニュース 港南区・栄区版 2015年2月19日号 タウンニュース社
- ^ 神奈川県議・横浜・川崎・相模原市議選-2015統一地方選2015年4月4日 朝日新聞横浜版21面(第三神奈川)13版
- ^ 統一地方選2015 開票結果-政令市議選・神奈川県 横浜市議選 横浜市港南区 定数5-候補8(選管確定)読売新聞
- ^ 統一地方選2015首都圏 神奈川 横浜市議選東京新聞
- ^ 横浜市議会議員選挙(2015年4月12日投票)港南区選挙区|政治山政治山
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