日本の中高一貫校 教育区分

日本の中高一貫校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/30 09:08 UTC 版)

教育区分

中高一貫校の6年間を3つ以上の教育区分を設定している。一般的には、中学校の第1学年および第2学年を前期、中学校第3学年および高等学校第1学年を中期、高等学校の第2学年及び第3学年を後期に区分している2-2-2制(6年間を2年ごとに基礎・充実・発展の3つに区分)を採用している[9]。この教育区分を寸胴型とも呼ばれる。これ以外に中学校の第1学年および第2学年を前期、中学校第3学年ならびに高等学校の第1学年および第2学年を中期、高等学校第3学年を後期に区分する2-3-1制を採用し、中学校段階の学習内容を中学校第2学年で終了し、高等学校段階の学習内容を中学校第3学年から始めて高等学校第2学年までに終えて、高等学校第3学年では大学受験にシフト化する中高一貫校もあるほか[10]名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校では、中学校第1学年を入門基礎期、中学校の第2学年および第3学年を個性探求期、高等学校の第1学年および第2学年を専門基礎期、高等学校第3学年を個性伸張期に区分する1-2-2-1制を採用している[11]

中高一貫の発達区分では、中学校第1学年の前期(特に第1学期)は様子見期、中学校第1学年の後期(特に第3学期)および中学校第2学年は混乱期(自分くずし・選別)、中学校第3学年は模索期1(居場所作り)、高等学校第1学年は模索期2(グループ化)、高等学校第2学年は模索期3(グループ強化・居場所構え)、年度中に満18歳の誕生日を迎える高等学校第3学年は大人化(気の合う仲間と他者との交流)と位置付けられる[12]。中高一貫校では、教育課程以外に、学校行事・進路指導でもこの発達区分に合わせて設計される。

日本の中高一貫校の最終学年(高等学校第3学年・中等教育学校第6学年)では、大学受験対策演習の授業が専ら提供され、外国の中等学校の最終学年のように、大学教養部旧制高等学校高等科)レベルの高度な一般教養教育を行っている中高一貫校は少ない[注釈 3]




出典

  1. ^ 田園調布雙葉中学高等学校-よくある質問による。
  2. ^ 聖心女子学院初等科・中等科・高等科のHPによる。2012年11月4日閲覧。
  3. ^ 学研編集部編『中学受験実践ブックス 中学受験はじめの一歩から』(学習研究社、2002年10月初版発行)の「第3章 学校選び編」のうち「中等教育学校ってナニ」(pp.90-91) による。
  4. ^ 文部科学省. “中高一貫教育の概要”. 2013年12月28日閲覧。
  5. ^ 文部科学省. “中高一貫教育Q&A:趣旨・目的に関すること”. 2013年12月28日閲覧。Q3, Q4
  6. ^ 文部科学省. “中高一貫教育Q&A:種類・制度・入学に関すること”. 2013年12月28日閲覧。Q6
  7. ^ 文部科学省編『諸外国の初等中等教育』(2002年3月発行)の「ドイツ」(丹生久美子執筆)の「2 教育内容・方法」の「(5) 授業形態・組織」のうち「ギムナジウム」に基づく。
  8. ^ 昭和23年文部省告示第47号(学校教育法施行規則第150条第4号に規定する大学入学資格に関し高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者)(抜粋)(1948年5月31日告示)の第1号、第2号および第3号による。
  9. ^ おおたとしまさ著『中学受験という選択』(日本経済新聞出版社2012年11月8日発行)の「第3章 中高一貫校の「ゆとり教育」」の「6年間思春期教育を分断してはならない」(pp.67-71) による。
  10. ^ 東海中学校・高等学校など
  11. ^ 月刊高校教育編集部編『中高一貫教育推進の手引き』(学事出版、2000年7月21日発行)の「4 中高一貫教育校の事例等」の「名古屋大学附属中学校・高等学校」(丸山豊執筆、pp.91-100)による。
  12. ^ 中高6年間における「心の成長課程」の分析-筑波大学附属駒場附属中・高等学校研究部(筑波大学附属駒場論集、2002年3月発行)による。
  13. ^ a b 藤田 1997, p. 80.
  14. ^ 藤田 1997, pp. 80-81.
  15. ^ 藤田 1997, pp. 82-83.
  16. ^ a b c 藤田 1997, p. 83.
  17. ^ a b 藤田 1997, p. 84.
  18. ^ 藤田 1997, p. 88.
  19. ^ a b 藤田 1997, p. 86.

注釈

  1. ^ 現在の中高一貫校と修業年限が近い教育機関として旧制7年制高等学校も挙げられるが、7年制高校は旧制中学校の課程を4年制の尋常科で修めた後に3年制の高等科に学ぶ場所であり、中等・高等教育を一貫して行う点が、中等教育のみを前期・後期まとめて行う現在の中高一貫校と異なっている。学制改革に際して、7年制高校の高等科は新制大学に、尋常科は新制中高に移行したが、旧制武蔵高等学校の場合は全課程が新制武蔵中学校・高等学校武蔵大学に改組されている。
  2. ^ 例として、女子学院中学校・高等学校桜蔭中学校・高等学校雙葉中学校・高等学校麻布中学校・高等学校武蔵中学校・高等学校駒場東邦中学校・高等学校海城中学校・高等学校鴎友学園女子中学校・高等学校吉祥女子中学校・高等学校浅野中学校・高等学校栄光学園中学校・高等学校聖光学院中学校・高等学校などがこの形を採る。
  3. ^ 中島忠直編著『世界の大学入試』(時事通信社1986年8月10日発行)p.223によると、スペインの大学予科(日本の高等学校第3学年に相当)の履修内容は日本の新制大学の一般教養課程に相当するほか、天野正治結城忠別府昭郎編著『ドイツの教育』(東信堂1998年7月20日発行)のp.123によれば、ドイツのギムナジウム上級段階は、日本の高等学校段階であると同時に大学の教養課程に相当する。




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